愛しの
仕事の合間、帰り道、最近は猫たちのことばかり考えている。
会ってしまえば、それぞれがマイペースで過ごし何でもない。その辺のおもちゃで遊んでいたり、私は料理をしたり、PCに向かっていたり。
ところが、ご飯やおやつをあげても、トイレを掃除しても、遊んであげても、それ以外の時間を要するのが最近だった。
特に子猫の方が私のことを尻尾のない母猫だと思い込んでいる。ソファーに座るなり『ぴゃあああ!』と叫びながら顔や肩に来るのがブルーノくん。
そうなのだ。ブランカちゃんはどちらかというと腰や足元に来るのだが、彼は顔や肩など上の方にやって来る。
そして30分くらいフミフミ、ちゅーちゅー、フミフミ、ちゅーちゅーとおっぱいを飲んでいる動作。ちゅーちゅーとくわえているのは私が良く使っていた白いフワフワのひざ掛け。私がそれを枕代わりにしてソファーに座っているので肩越しに吸っている。おっぱいなど出て来るはずないのに、無心に吸いつつゴロゴロゴロゴロ言い続けること30分。気が済んだらそのまま眠るか、ストンと降りてフローリングに横になる。
とにかくこの日課をこなさないとダメらしいのだ。あっついんだわ、この間が。
しかし、終わったからと言って油断はならない。『どっこいしょ』とソファーにもたれかかる度にこれが再開する日もある。
一方でブランカはまた別の甘え方をする。私がソファーから立てば台所でもトイレでも風呂場でも叫ぶように鳴きながら足にまとわりついて来る。前に進めないほどに。
可愛いということは大変なことだ。なので私はまた新しい猫のおもちゃを検索している。
幸せかい?幸せかい?と毎日色んな方法で静かに問いかける。ほんとの母猫ならばこんなことは必要ないだろうに。自信がないまま愛し続けて行く。