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掃除

いつぞやの耳鳴りがする事務所に面した面談室。
頼まれてホワイトセージを炊く。

事務所側のドアをキチンと閉めて、反対側の窓を明けて炊いた。もちろん、施設内や事務所の方向に逃げ出されては困るため。

煙が立ち上る瞬間激しい耳鳴りがした。声も聞こえた。ワイワイガヤガヤ。もはや誰のモノかも分からない激しい怒りも感じたが、すみませんね。いつまでもここに住まわれては困るのですよ。でも、多分ここ一回炊いただけじゃダメなんだろうなと予想する。

火が消えたのを確認して上のフロアで仕事をしていると、とある男性介護主任が『大変だ!Ohzaさん!一階のフロアが焦げ臭い!』と火災を疑って走って来たので、ごみんごみん!と謝る。
これこれしかじかでホワイトセージを炊いただけなの。

この時、何が恐ろしいかったかと言うと、この人も、あの人も厨房の人々も、皆さん一様に「ああ、なるほど。」と即行で納得されるところ。思ったより多くの人たちが感じ取っていたんかいっ!と悟った。

それにしてもドアをカッチリ閉めたのに施設内の方にも漏れ出したということだ。困ったな、これ。

しかし、いちおうその部屋は思った以上に浄化されてほぼほぼクリーンになった。『もう少しだな。』と思ったのでレイキヒーリングの浄化法もやった。やってみるとホワイトセージより効果的だと分かったのだけど、もう一つ。
この時、臭覚にオーラソーマのエアコンディショナー商品のディープレッドの香りが突然香りだした。
次はこれを使いなさいということなのだろう。確かにセージは慣れない人にとっては焦げ臭く感じるかも知れない。

聴くところによると、この部屋は以前は宿直室だった。宿直という制度が廃止になってから面談室になった。そしてそれより遥か昔は霊安室だったという。

なんで、ここで宿直者は寝れたの?とビックリなのだけど、当時の宿直者のメンバーが誰だったか?というのを聴いて納得。3人ともプライベートと仕事をごっちゃにする人。勉強はしていないが古株というだけで威張りたがる。プライベートの話も聞いたのだけど、孤独過ぎて、それで職場の人間をあたかも家族のように怒り、我儘を言い、甘える。
『家で寝るときより眠れるー。だって、みんな居るんだもん。』とその方々は言っていた。(宿直って仕事でねーの?)

その『みんな』というのが、実は職場で働いているスタッフのことを言っているつもりだったかも知れないが・・・無意識に別世界の皆のことを言っていたのかも知れない。霊でもワイワイガヤガヤの方が安らぐのかも知れない。
人間はそこまで自分を孤独にしてはいけないのだが、こればかりはその人自身の人生への責任だから仕方ない。
『なんか、いいことないなー。ついてないなー。』(あたりまえだろ)

この施設にまるで自分の家のように私物を溜め込んでいた人たちなのだが、埃を被ったそれらをスタッフ総出で掃除しなければならなかったことがあった。

まさか霊まで溜め込んでいるとは。本当に迷惑な。

皆自由になって好きなところへ行けますように。悪さしなければだけど。

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