やばい渦
連休明けにまた看護師の人数が増えていた。私もいちおう新人のはずなのに『教えきれない。○○さんと○○さんを頼む。』と言われて、てんやわんや。
人に教えていると倍くらい・・・いや、相手によっては10倍くらい時間がかかるんだよね。
正社員のHさんと手分けして指導していたのだが、Hさんも午後にはぐったり。特に彼女が教えていた方の新人さんは、やたら喋る人で、相手の話を聴けない。質問することでやる気を見せようとするのは良いけど、指導係が一つ教えてると10くらい質問してしる。
すると、どういうことが起こるか?と言うと、あまりに質問のマシンガンをぶっ放すものだから『それもこれもあれも、さっき答えたでしょ?』と指導係がキレかかる。
質問するのは良いことだ。でも、相手と絡むことだけが目的な人の質問は、膨大な時間を全て無駄なものにする。
***
そんなわけで新人さんがわらわら居た日だったが、そのうちの一名は早くも今月いっぱいで切られてしまう人。
仕事しないんだからしょうがないよなあ・・・という結論。
さらには、心の中で起こっていることと言うのは案外人様からは丸見え。
目の前のことがうまく出来ない時に『これは副業です。本業は芸能界ですから。』と自分の付加価値を主張したり、『私には宗教があるから、こんなことうまく出来なくて良い。』と”今この時”を見下す所業とか。
そういう人の場合、目の前を多くの人が通り過ぎる。皆、場面場面で目的があるので、言い訳に付き合ってくれる人が居なくなってしまうのだ。
先の新人さんの影響か、珍しく仕事についての質問もしていたが、『え?』と相手の手が止まるような質問だった。
例えば、今それ訊いてどうすんの?というような。あきらかに別のこと考えてただろ?と思われても仕方ない。
正しい答えとは正しい質問をした時に返って来る。
***
自らが進もうとしない人が悪と言うわけじゃない。それは個人の勝手だから。
が、場面によっては自ら進もうとしない人は、疎まれることがある。何故なら、進んでいる人の足を引っ張ることで自分の孤独を紛らわせようとしてしまうから。
時折、同じような穴が空いている人がそれに喜んで付き合うこともあるが、その場所が澱むという共依存。
仲良く出来る人が出来たんだから良いじゃないかとホッとするのも束の間。穴が二つになって大きくなっただけなので、長くは持たない。すぐに退屈になる。そしてゲストを求める。そうして出来た集団というのは、ますます風が吹かなくなる。うまく言えないけど、風ではなく、何かの重く暗い渦のようなものと化している。
風が吹くとき、良い出会いが起こる。何せ動いているのだから。動くことで風が起こる。
”一緒に立ち止まって”という神経ではいつまで経っても心が肥満。
そう思うので、私は何かを知りたいときには追いかける。
そして、もしもくじけた時に自分のために立ち止まってくれた人には感謝する。そして、くじけっぱなしでは相手の労力も無駄になるということを忘れない。
『わかってくれない。』と言う人の渦の中には、感謝が欠落している。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?