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想い出から始まった黄昏への憧憬
このnoteはワールドの探索記録であり、筆者がこの仮想世界に生まれ落ちた時の想い出である。
2021年2月、筆者は仮想世界に足を踏み入れた。
数日は何をすればいいのか分からず色んなワールドを転々としていた。
ある時、私に初めてのフレンドができた。
オススメのワールドを教えてもらった。
『最果て-オモイデクイキ- Isolated Area -MEMORIES-』だ。
ワールドに入って目の前の時計を触ると、世界が開けた。
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水中のような雰囲気、意味深な看板や武器、宙に浮かぶ謎のキューブ。
ファンタジーが好きだった筆者にとって、この幻想的な青い空間はとても輝いて見えた。未だに脳裏に焼き付いている。
そこから少し経って、初心者案内を受けた。自分が案内を続けているのはこの時の恩返しがしたいっていうのがあるのかもしれない。
案内の最後にオススメのワールドを紹介された。
『エデンプラットフォーム -Ritual for Eden-』だった。
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「プラットフォームの名の通り、幾つかのワールドへのポータルがあるよ」
そう言われて見渡すと幾つかポータルが設置されていた。
その中の一つにそれはあった。『オモイデクイキ』だった。
カチッとピースがはまる感覚がした。
話を聞くと、このワールドから行けるワールドにはストーリー的な続きがあると教えてもらった。
筆者は『天元-ハジマリクイキ- Isolated Area -Origins-』のポータルへ向かった。
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オモイデクイキと同じく、目の前の時計を触って世界に入る。
思わず息を呑んだ。一面のピンクと青い空のコントラストが美しいワールドだった。教会の中には双剣や花束が置かれていて、すごく華やかな印象を覚えた。
このワールドに来て、筆者は理解した。このワールド群が本能的に好きなんだと。
他のワールドも見てみたいと思った筆者は、当時ワールドに設置されていた3つのワールドのうち、まだ行っていないワールド『久遠-タソガレクイキ- Isolated Area -Twilight-』に足を運んだ。
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ワールドに入ってこれまでと同じように時計に触れる。
これまでと違い、世界はモノクロだった。目の前に時計の針が現れ、逆回転していく。それと連動するように世界が色付いていく。
何度だって言おう。綺麗だ。陳腐な表現であるが、当時の筆者の辞書ではこれ以上に適切な言葉が浮かばなかった。
これ以来、筆者は仮想世界の虜になった。
様々なワールドを巡って、沢山のフレンドもできた。
2022年2月、フレンドからクイキシリーズの新作が出たとの話を聞いて筆者はすぐにワールドを検索した。 見つけた。
『終天 -ショウケイクイキ- Isolated Area -Blaze-』だ。
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ワールドに入った時に気付いた。これまでと何かが違う。
時計は止まっているし、これまで入り口に流れていたBGMも聞こえなかった。
違和を感じながら動かない時計に触れる。パリンと割れた。
目の前の世界に広がったのはこれまでの幻想的な空間ではなく、まさに終末といえる真っ赤な世界だった。
砕けた道路、崩壊するビル、恐ろしさを感じるほどに紅い月。
いつもと違う初めて見る景色を見渡しながら進むと、これまで何度も見たキューブが積み重なっており、その上には玉座があった。
玉座の周りには幾つも武器が突き刺さっていた。
これまでのワールド達にあった武器達だった。
ああ、ここが終着点なんだな。
なんとなくではあるが筆者はそう感じた。
恐らく、このワールド群のストーリーの主人公は憧れていたのだろう。
大切なオモイデを、華やかなハジマリを、美しいタソガレを。
しかし、手に入らなかった。ショウケイのままだった。
だから壊したのだろう。手に入れるために。
ならば引き継ごう。幸い、私にはフレンドとの想い出があり、新しい出会いという始まりもあり、美しい黄昏を望むワールドを巡ってきた体験がある。
このワールドの主人公が手に入れられなかった憧憬をこの目に焼き付けるために、世界を巡ろう。新しいフレンドを作ろう。沢山の想い出を残そう。
それがこの物語の主人公に対する救いとなることを信じて。
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これが筆者が大好きなワールド群についての想い出とである。
今回紹介した以外にも同一世界観のワールドは複数公開されている。
フレンドと一緒に足を運んで世界に想いを馳せてみるのも楽しいだろう。
(ウラクイキシリーズに関してはまた後々...…)
メタバース旅行雑誌『Platform』について
今回紹介したワールド以外にも『Platform』では、メタバース空間の様々な世界を紹介しています!ぜひご覧ください!
書いた人
ポリゴン
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