阪神思いつ、音楽(あるいは文学)

■あわやノーノーリレー… 阪神は藤川引退試合で1安打零封負け
(ベースボールキング - 11月10日 21:31)
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=212&from=diary&id=6301524

もう駄目だ。サービスタイムが、いま終わるんだ。
桜川のアポロビルって知ってる? 全階これ風俗で、はあ、町田康「きれぎれ」の舞台となったのは多分あそこ。
わたしも昔、お世話になりました。

なので音楽。

https://youtu.be/k5hRleojZoc

やっぱフレッド・アステアの相手役さんはジンジャー姉さんよね。ダンス。

https://youtu.be/fbp0147wyUo


平井呈一先生の翻訳と評論あるいは鼎談。「幽霊島」(創元推理文庫)を久しぶりに再読しました。
収録作は、

・ラヴクラフト「アウトサイダー」
・ブラックウッド「幽霊島」
・ジョン・ポリドリ「吸血鬼」
・ローリング「サラの墓」
・マリオン・クロフォード「血こそ命なれば」

等々。

18世紀から〝近代〝すなわち個人主義が覚醒した。それは昨今話題のアメリカ ー 独立戦争 ー や、〝パンがなければケーキを食べればいいじゃない〝とのたもうた故に殺された王妃マリー・アントワネットのフランス革命・・・社会変革と軌を一にしておる。
マルクスの言う進歩的歴史観、階級闘争のこれは証左と言えばいえなくもないが、社会と個人の意識が並行しているのは疑いなき事実ではあるだろう。
リブログした矢野監督問題(?)だってそうだ。選手と自分を同格に見せかけ、実は全く同格じゃないんだが、矢野本人の意識は兎も角これは現代を表している。

https://mixi.jp/view_diary.pl?id=1977495792&owner_id=988396

すなわち嘘っぱち。

表層的には「おともだち」、しかしその実態は・・・やわらかーくオブラートでくるむあたり悪質なのだが、これは矢野監督本人というより時代を表象している。

安倍やスガ、あるいは小池ゆ、吉村などがなぜ拍手されるのか。端的にいうと、これは一見のパフォーマンスが博すからだ。体。
寄り添う振りをして我が利益を図る、ポピュリズム。
いっぽう「その実態」を、民草は窺い知るリテラシーがない。〝マスゴミ〝などと批判はするが、「誰が本物で誰がニセモノか」を判じる感性や分析力が、そもそも我ら百姓町人にないわけで。

これぞわーくにの最大の問題である。世界中そうだけど、とりわけ。

以上は現今の課題。しかして反動は必ず来る。
怪奇小説ひいては文学の歴史を見ても、近代合理主義の後に来たのがロマン回帰。概ね19世紀後半ですね。
怪奇文学の歴史は18世紀英国に始まり、まずは「オトランド城」。古城における陰謀や幽霊、貴種流離譚。これはもちろんシェークスピア「ハムレット」等に端を発する。
次いで例の「フランケンシュタイン」。詩人シェリーの若い嫁、メアリーシェリーが若干17歳で書いた本作は、実は北極が舞台・・・
これはちょっと凄いですよ。

ここまでが「ゴシック」といいます。

中興の祖はポー。エドガー・アラン・ポー。
日本でいうならだいたい文化文政頃の人。明治維新まであと50年。
「黒猫」に「アッシャー家の崩壊」、コロナ的には「赤子病の仮面」。これらは怪奇小説だが、他方「黄金虫」「モルグ街の殺人」「盗まれた手紙」等々、世界初の推理小説を確立した。
ポーの偉大は、前時代のゴシック ー 怪奇小説 ー に、19世紀の実証主義的な論理の世界を ー 探偵モノ ー を加え、「ゴシックの中に新しいゴシック」を見出したこと。

そして産業革命が始まった。科学技術的な、これも近代。
時はヴィクトリア朝。そこへ科学に対するすなわち近代に対する懐疑が発生した。
レ・ファニュ「吸血鬼カーミラ」、その後肢たるブラム・ストーカー「吸血鬼ドラキュラ」。いずれも古城譚であるのが面白い。

蒸気機関車や電灯。目に見える、論証できるものだけが果たして真実であるか。なんとなれば、人間はどこから来て、どこへ行くのか。その答は?
まるでゴーギャンみたいなことを問いつつ、これもまた反動である。

いわばヘーゲルの弁証法ですね。テーゼ(科学・論理)に対してアンチテーゼ(ホンマか?)があり、歴史はそれでアウフヘーベン(止揚)するという。

俺は反動主義者じゃないし、個人主義(利己主義エゴイズムとは完全に違います)の徒ではあるけれど、例えば怪奇文学の歴史を見ても、うむ。宜なるかな。
その辺を明らかにしたのが実は平井呈一先生です。荒俣宏の師匠な。

アーサー・マッケン「パンの大神」にブッ飛んだ感性も俺と同じだし、小泉八雲「怪談」や、江戸期の上田秋成「雨月物語」を日本最高の怪奇文学と絶賛しているあたり、さすがである。
よくわかっていらっしゃる。
◆溝口健二監督のこれは、上田秋成と全然違うばってんがね。

※余談だが、日本近代の作家を氏は、

・芥川
・川端さん
・内田百閒

を最も評価したはります。そうして百閒「冥土」や「サラサーテの盤」が彼の師匠漱石の「夢一夜」に連なるものと、きちんと認識しています。
夜、父親に背負われた赤子が

「100年前の文化元年、俺を殺したのはおまえだろう」

と言う。

◆なので百閒、サラサーテの盤よりツィゴイネルワイゼン(鈴木清順監督)

昨今話題の学術会議、スガがアレして馬鹿は「任命拒否は当然。反日!」などと騒いでおるが。

任命拒否された加藤陽子先生@歴史学をはじめ、学者学問というのはそもそもこんなことを一生懸命やっているものでして。
何が国益にそぐわないのか全く理解できない。こういうものこそまさに〝国益〝と言うなら国益やんか。安保法制()でも共謀罪でも、こんな営営たる知見の果てに真実を見いだすわけで。

国益どころか、人類至上の益である。

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