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耳軟骨、鼻中隔軟骨、肋軟骨の中でどれが良いか?(1)

1990年代に、鼻先の軟骨を縛る方法で鼻先の形や高さを矯正することが始まり、鼻先整形に大きな変化がもたらされました。

図1. 鼻先軟骨を縛る方法の一例

図1のようなイラストを多く見たことがあると思いますが、これはさまざまな方法のうちの一つに過ぎません。
多くの方が「鼻先軟骨縛り=鼻先を高くする方法」と単純化して考えがちですが、実際にはそうではありません。この方法を使えば、鼻先を低くすることも可能ですし、丸みを矯正するためにも利用できます。

このように鼻先軟骨矯正には大きな変化と進展がありましたが、残念ながら「鼻先を高くするための鼻先軟骨縛り」は効果が長続きしませんでした。

そこで登場したのが、鼻柱部分にある鼻先軟骨の内側角の間に自身の軟骨を挿入して支柱を作る方法(鼻柱支柱法)です。

この方法は長年使用され、現在も利用されていますが、結論としては、この方法は鼻先を大幅に高くするには適していません。わずかに高くする場合でも、その形状を維持できるケースは約30%程度で、残りのケースでは鼻先が低くなり、丸みを帯びる傾向が見られました。もちろん、この数字は私の以前の経験に基づくもので、統計的に処理されたデータではありません。

その後に紹介されたのが「鼻中隔延長術」です。1997年にアメリカの整形外科学会誌で紹介された方法で、約10年後の2007年頃に韓国で一部の医師により採用され始めました。この方法の提唱者であるDr. Byrdが2010年に韓国の学術大会に招かれたことで、広く知られるようになった方法です。

この方法には多くの期待が寄せられていましたが、初期の期待とは異なり、さまざまな欠点が明らかになりました。その結果、「鼻中隔支柱法」という曖昧な名称や、最近ではバルブ手術に関連する手技が応用されるようになりました。ちなみに、バルブ手術に関連する手技は最近のものではなく、すでに2003年に発表されていますが、同様に短所があるため、ほとんど使用されていません。

ここまでをまとめると…

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=このように鼻先軟骨矯正の効果を長く持続させることができない「鼻先軟骨縛り」の欠点を克服するために使用されるのが、自身の軟骨というわけです。

ここまでの自身の軟骨のメカニズムを見てみると、「自身の軟骨の硬さを利用して鼻先軟骨を押し支えたり、引っ張って支える」という仕組みになっています。

ここで重要なのは「自身の軟骨の硬さを利用して鼻先軟骨を押し支えたり、引っ張って支える」ことです。

押したり引っ張ったりして支える…混乱するかもしれませんので、先にお伝えしておきますが、鼻先軟骨を力で押したり引っ張ったりする2D的な力で矯正するのは望ましくありません。作用・反作用の原理によって、望ましくない別の問題が発生するためです。

これを別の形で抽出すると…

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1. 鼻先軟骨を緩める
 2. 鼻先軟骨を再配置して形状を整える
 3. 支え構造を復元して矯正状態を維持する

これらは私の研究結果に基づいた基本的な考え方があって可能なことですが、この結論に至るまでは、「押し支えたり、引っ張って支える」という概念もなく、ただ単に「強い力が必要」という考えしかありませんでした。

それゆえ、この文章のタイトルが生まれたのです。
「耳軟骨、鼻中隔軟骨、肋軟骨の中でどれが良いか?」

最終的に「どの軟骨が良いか?」という問いに対しては…

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1. 移植する自身の軟骨の力で鼻先軟骨を押し引きして支えるべきか?
 2. 鼻先軟骨を緩めて再配置し、希望する形や高さにして、その状態を維持するために自身の軟骨を使用するべきか?

という全く異なる概念の手術に分けられ、結果も異なるものとなります。

単純に「どの軟骨を使用するのが良いか?」という疑問でこの記事を読んでいる方は、「なんて複雑なんだ」と感じ、途中で読むのをやめたくなるかもしれません。

耳軟骨にはこのような長所があり、短所もあります。鼻中隔軟骨にも長所と短所があり、肋軟骨に関しては、提供肋軟骨が良いのか、自身の肋軟骨だけが良いのか…といった情報が多く存在します。ただし、これらの長所や短所は客観的でない場合も多く、工場で生産された製品ではないため、個人差が非常に大きいという特徴があります。

そのため、提供肋軟骨やメッシュ、人工骨などが使用されることもあります。これらは一度加工されたものであるか、工場で生産されたものであるため、厚さや形状に差がありません。

文章が長くなると退屈してしまうので、次回の記事でさらに続けますが、ここで一旦まとめると…

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結局「どの軟骨が良いか?」という前に考えるべきことは、「どのように、あるいはどんな方法で使用するか?」ということです。

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