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正常解剖-生理学的構造の復元

鼻の手術をすでに受けたものの、除去を希望する方が少なくありません。

●Whee’s Review
「除去」という用語自体が適切ではありません。

このように強い口調で申し上げる理由は、単純に何かが体内に入っているから生じる問題ではないからです。

●Whee’s Review
おそらく、以前の鼻整形の概念から…

• 「シリコンを入れたから除去する…」
• 「軟骨移植をしたから除去する…」

こうした考えが無意識のうちにあるかもしれません。

過去の鼻の手術や鼻筋の整形のように、単純に何かを挿入した場合、それを取り除くというのは大きく間違った考えではないでしょう。

しかし、鼻先の整形を行う際に、自家軟骨や提供された肋軟骨などを用い、それを鼻先の軟骨に固定して形を変えた場合はどうでしょうか?

単に「除去」するだけでは、変形した鼻先の軟骨構造が正常な状態に戻ることはありません。

●Whee’s Review
「支持構造の復元」という言葉について、何か軟骨が再び挿入されるのではないかという漠然とした不安を相談時にお持ちの方がいらっしゃいます。しかし、それ以上に重要なのは、正常な解剖学的・生理学的構造への復元です。

再度説明をしても、「除去」だけを希望されている方も時々いらっしゃいます。

●Whee’s Review
支持構造の復元とは、正常な解剖学的・生理学的構造を維持するために、最低限の軟骨を使用してその構造を保つことを指します。手術を受けていない鼻にも、そうした支持構造は存在しています。

例えば、シリコンが触れる、鼻が曲がって見えるといった審美的な問題だけでなく、手術後に鼻詰まりが起こり、指を入れてみると鼻孔の内部の空間の大きさが異なる、常に片側に鼻水がたまり、鼻が痛むといった問題がある場合があります。

このような問題は、単に挿入された軟骨を除去するだけでは解決しません。鼻の軟骨構造が変形した状態で癒着し、それが固定化されているためです。ただ「除去」したり、多少の処置を施したりするだけでは、正常な構造に自然に戻ることはありません。

写真の左右を比較すると、正面から見える症状も改善され、横からの形も全体的に低くなった以外は大きく不自然な形ではありませんでした。しかし、鼻先の軟骨は上方に引き上げられ、一部が裂けており、鼻中隔軟骨も片側に押し寄せている状態でした。

このような鼻内部の構造全体を正常な解剖学的・生理学的構造に復元することが、いわゆる「除去手術」で最も重要な部分です。

単なる「除去」に重点を置き、少しの軟骨再配置(この軟骨再配置は2010年に私が初めて研究発表した概念とは大きく異なります)だけでは、鼻の機能や形を正常に復元することは難しいのです。

●Whee’s Review
鼻の手術を受けたが、特に理由もなく思ったよりも不自然に感じたため「除去」を行った方が、その後予想外の鼻詰まりに悩まされたケースもありました。

「正常な解剖学的・生理学的構造への復元」— これを強調しても強調しすぎることはありません。


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