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『見ても見きる事のできない』絵画 ー水野里奈 「思わず、たち止まざるをえない。」 @ポーラ ミュージアム アネックス


 壁一面を埋め尽くす絵は、”圧巻”の一言でした。

水野里奈 「思わず、たち止まざるをえない。」 @ポーラ ミュージアム アネックス

 水野里奈さんは、1989年生まれのアーティスト。今回の個展では、ギャラリーの壁一面を使い、壁面とカンバスを組み合わせた壮大な絵画作品を発表しています。

「中東の細密画の装飾性・伊藤若冲の水墨画における筆致の要素・キャンバス地そのもの3点を重要視している」

という水野さん。

 その作品は、全てが緻密に書き込まれているようでいて場所によっては大胆にカンバスの地が活かされていたり、その”緻密さ”と”大胆さ”が全く別物のようでフラクタルのようにも見えたり。

 また、ペン画で平面的に描かれている部分もあればレリーフのように絵の具を立体的に使って描かれている部分もあったり、緻密でデコラティブな洋風(中東風?)のパターンとともに大胆にデフォルメされた日本画のようなモチーフが取り入れられていたり。

 ひとつの作品の中にさまざまな相反する事象が盛り込まれ、まさに、水野さんがが目指しているという『見ても見きる事のできない』絵画でした。

 一方、別のコーナーにはペンだけで描きこまれた作品も。油彩の作品とはまた違った雰囲気ですが、その世界観は統一されています。

 この作品のスケールと筆致、ぜひ実物を観ていただきたい展示です。
7月28日(日)までです。

■水野里奈 「思わず、たち止まざるをえない。」 @ポーラ ミュージアム アネックス

会期:2019年7月12日(金) 〜2019年7月28日(日)
入場料:無料
時間:11:00〜20:00年末年始休館

 鮮やかな色彩や緻密な描写、大胆な画面構成などが国内外から高い評価を得ている注目の若手アーティスト 水野里奈の展覧会を開催します。

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ぷらいまり。
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