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【PlanitAI活用術!】 より良い事業計画書を作成するためのコツとは?
こんにちは!「PlanitAI (プラニットAI)」の 開発チーム です!
突然ですが、こんなお悩みないでしょうか?
「PlanitAIを使い始めたけど、高品質な事業計画書の作り方がわからない。」
「PlanitAIを利用しているけど、フォームの入力で毎回悩んでしまう。」
悩ましい点ですよね。実際、私たち開発チームも、お客様からこのようなお声をいただくこともあります。そこで今回は、このような悩みに応えるべく、開発チーム自ら「どのようにすればより良い事業計画書を作成できるのか」について、解説していこうと思います!
なお、PlanitAIの概要や使い方については、こちらの記事をご覧ください!
この記事を読むとわかること
どうすれば、PlanitAIでより良い事業計画書を作れるのか
事業計画書の作成
今回は「事業再構築補助金」フォーマットの「プロモード」を例に取って、より良い事業計画書を作るためののコツを解説していこうと思います。
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今回は「プロモード」を選択。
より良い事業計画書を作成するには?
結論から言うと、事業計画書の品質を左右するのは、「フォームにどんな内容を入力するか。」
ここに懸かってきます。
ここで大切なのが、AIにとって大切なのは、「入力された文章の読みやすさ」よりも、「入力された情報の種類/網羅性」 であるということです。
どんなに明快な文章を書いたとしても、内容自体が薄く、事業のイメージを喚起させることができなければ、それは質の良い(イメージに沿った)事業計画書の生成にはつながりません。逆に、例えば少々雑な箇条書きであっても、情報量そのものが多ければ、結果的に質の良い事業計画書を生成することができます。
それでは、具体的に、どうすれば「質の良い情報」を入力できるのでしょうか?その方法について、以下に解説していくこととします!
実際に入力してみた!
さて、ここで先ほどの「事業再構築補助金 プロモード」の入力フォームに立ち返ることにしましょう。
このモードは、以下の5ステップから成り立っています:
会社概要の入力
既存事業 概要情報の入力
新規事業 概要情報の入力
決算データの入力
補助対象経費の入力
このうち、肝になってくるのは、「2. 既存事業 概要情報の入力」「3. 新規事業 概要情報の入力」の二つです!
ここからは、架空の会社「株式会社 ナチュラルマーケット」を例に取って、実際にフォームの内容を入力していくことにしましょう。
ステップ1. 会社概要の入力
まずは、会社名、事業所在地などについての概要情報を入力します。このステップは、特に悩むことなく進めることができるでしょう。
なお、以下の項目については、一部実態と異なる内容をご入力いただいても、事業計画書の品質を左右することはありません。
「実際の会社の情報を入力するのはどこか不安…」という場合も、ご安心ください!
「会社名」「代表者名」 : 実態とは全く異なる内容でOK。(例: 株式会社テスト, 山田太郎 など)
「事業所所在地」 : 詳細の省略・情報の改変なども可能。 ただし、実際とは性質が大きく異なる立地データが入力された場合、品質に影響がある場合も。
それでは、実際の入力例を見てみましょう!
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ステップ2. 既存事業 概要情報の入力
さて、一つ目の重要なポイントです。ここでは、「今の事業内容はどんなものか」についての情報を入力する必要があります。具体的には、以下の8つの入力項目から成り立っています:
【必須項目】
(1) 既存事業の名称
(2) 既存事業の概要
(3) 向こう5年の既存事業の売り上げ見立て
【任意項目】
(4) 上記方針についての補足
(5) 既存事業における主な顧客
(6) 既存事業の強み
(7) 既存事業の弱み
(8) 既存事業のその他の追加情報など
入力のコツ
基本的には、以下の3点に注意することで、「効果的」かつ「効率的」に、入力を進めることができます。
・「誰に」「何を」「どのように」提供する事業なのか を入力する必要がある。
・「強み/弱み」などの任意項目は、「事業計画書の方向性」を思い通りにするのに役立つ。
・入力方法は箇条書きやメモ書き程度でもOK。
それでは次に、個別の入力項目の注意点について概観していきましょう。まずは必須項目からです。
既存事業の名称
「事業内容を一言で表すと何か」について入力する項目です。だいたい、30文字前後を目安に簡潔に入力するとよいでしょう。
事業再構築の要件を「(既存事業タイトル) → (新規事業タイトル)」とした際、「既存事業タイトル」に該当するのがこの項目です。既存事業の概要
既存事業の内容について説明する項目です。ここでは、以下のような点に意識しつつ、入力を進めていくとよいでしょう。「何を提供する事業なのか」
(例: 有機農産物や無添加食品を提供するスーパーマーケットの運営事業)
→ AIに事業内容を理解してもらうためには必須の項目です。「大体、どれくらいの規模感なのか」
(例: 店舗数は全国に15店舗。店舗面積は〜〜。)
→ AIが新規事業の施策・展開などを考える上では、重要な示唆となります。具体的かつ定量的な内容を入力するほどに、アウトプットの質は上がります。「どんなところが特徴的か?」
(例: 生産者との直接取引、環境にやさしい店舗設計、地域コミュニティとの連携イベントの実施、など)
→ 例えば、ただ単に「〜専門のスーパーを2店舗経営しています」と言われても、なかなか具体的なイメージは湧きませんよね。そこで重要なのが、「同業他社と比べて、どんな点が特徴的なのか?」という点です。これを念頭におき、例えば、価格設定の特徴、立地の特徴、はたまたSNS戦略の特徴など、思いつく点を洗い出し、どんどん記入していきましょう!
向こう5年の既存事業の売り上げ見立て
→ AIが、5年分の収益計画表を作成する中で、参考とする項目です。「縮小」「やや縮小」「現状維持」「やや拡大」「拡大」の5択のうち、どれかを選択しましょう。
次に、任意入力項目についてです。以下の項目は入力必須ではありませんが、「一発で精度の良い事業計画書を作成する」「全体の方向性をずらさない」ためにも、役立つ項目です。
上記方針についての補足
→「向こう5年間の既存事業の売り上げ見立て」において、補足する内容などがあれば、ここに入力して下さい。既存事業における主な顧客
→ 顧客のペルソナ、言い換えると「誰を対象とするビジネスなのか」について説明する項目です。既存事業の強み
→「既存事業の概要」で言及された「特徴的な点」があれば、「それはどのような強みと言えるのか」について少し考え、本項目に入力してみるとよいでしょう。なお、この項目の入力なしでも、SWOT分析、分析結果の統合、具体的な施策への昇華などのプロセスは実行されます。既存事業の弱み → 業界の課題や、自社特有の課題などについて入力する項目です。「人手不足」「原材料高騰」「競合激化」など、具体的な課題を記入することで、より現実的な事業計画書が作成できます。
既存事業のその他の追加情報など → その他、補足したい情報があれば入力します。例えば、環境への取り組みや、社会貢献活動、今後の展望などを記入できます。
それでは、実際の入力例を見てみましょう!
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ステップ2: 入力例
このように具体的に入力することで、AIはより正確に事業の現状を理解し、実現可能性の高い事業計画書を作成することができます。
次は、もう一つの重要なポイントである「ステップ3. 新規事業 概要情報の入力」に進みましょう!
ステップ3: 新規事業 概要情報の入力
さて、二つ目の重要なポイントです。ここでは、「これから始める新規事業はどんなものか」についての情報を入力する必要があります。具体的には、以下の9つの入力項目から成り立っています:
【必須項目】
(1) 新規事業の名称(タイトル)
(2) 新規事業の概要
(3) 収益モデルと目標収益
【任意項目】
(4) 事業開始予定時期
(5) 補助事業期間
(6) ターゲット顧客
(7) 販売チャネル
(8) 初年度の売上目標
(9) その他の追加情報
入力のコツ
基本的には、以下の3点に注意することで、「説得力があり」「実現性の高い」新規事業計画を示すことができます。
・既存事業の強みを活かした展開であることを示す
・市場のニーズと解決する課題を明確に
・具体的な数値目標とその達成方法を示す
それでは次に、個別の入力項目の注意点について概観していきましょう。まずは必須項目からです。
新規事業の名称(タイトル)
→「新規事業の内容を一言で表すと何か」について入力する項目です。既存事業からの展開という点を意識しつつ、30文字前後を目安に簡潔に入力するとよいでしょう。なお、事業再構築補助金の審査では、既存事業と新規事業の「違い」が重要なポイントとなります。そのため、タイトルの段階で、その違いが明確になるような工夫をすることをお勧めします。新規事業の概要
→新規事業の内容について説明する項目です。ここでは、以下のような点に意識しつつ、入力を進めていくとよいでしょう。「どんなサービス・商品を提供するのか」
(例:自社のオーガニック食材を使用したデリバリー専門レストラン事業)「どのような特徴があるのか」
(例:栄養士監修、アレルギー対応、サブスクリプション型など)「どのように運営していくのか」
(例:調理に特化したキッチン、スマホアプリでの受注など)「既存事業のリソースをどう活用するのか」
(例:既存の仕入れネットワーク活用、ブランド力の活用など)「市場のニーズにどう応えるのか」
(例:健康志向の高まり、テイクアウト需要の増加など)
収益モデルと目標収益 新規事業でどのように収益を上げていくのかを説明する項目です。特に、収益モデルについては以下の点に留意しつつ述べられると良いでしょう:
主たる収益源(例:デリバリー売上、サブスクリプション収入など)
付随的な収益源(例:企業向けケータリング、オリジナル商品販売など)
次に、任意入力項目についてです。以下の項目は入力必須ではありませんが、「より具体的で実現可能性の高い事業計画書を作成する」ために、大変重要な項目となります。
事業開始予定時期・補助事業期間
→具体的な事業開始時期と補助事業期間を入力します。現実的なスケジュールを意識しつつ、以下の点に留意して入力しましょう:準備期間の確保(例:設備導入、人材採用、システム開発など)
市場の季節性への配慮
補助金交付までの期間考慮
ターゲット顧客
→新規事業のメインターゲットとなる顧客層について、以下のような点を念頭に置きつつ記入できると良いでしょう。属性(年齢、性別、職業、ライフスタイルなど)
ニーズや課題
購買行動の特徴
想定される利用シーン
販売チャネル
→商品・サービスをどのように顧客に届けるのかについて記入します。具体的には、以下のような点に言及できると良いでしょう。メインの販売チャネル(例:自社アプリ、ウェブサイトなど)
補助的な販売チャネル(例:外部デリバリーサービス、提携店舗など)
マーケティング施策(例:SNS活用、メールマガジン配信など)
初年度の売上目標
→具体的な数値目標を設定します。以下の点を考慮して設定しましょう。市場規模との整合性
想定される客単価と利用頻度
季節変動の影響
初期投資の回収計画
その他の追加情報
→その他の項目で、特徴的な箇所などがあれば記入します。
それでは、実際の入力例を見てみましょう!
なお、フォームの入力においては、箇条書き/ 文章、常体/形体など、特に決まりはありません。ステップ1の例では箇条書きを使ったため、ここでは文章の例を示してみることとしましょう。
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ステップ4 決算データの入力
直近決算書のうち、主に損益計算書の数値を入力します。ここで入力した値は、AIがspredsheet形式の収益計画表を作成する上で用いられるものです。
特に悩む要素などもないかと思いますので、ここでは、入力後の様子のみ示すこととします。
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ステップ5: 補助対象経費の入力
最後のステップです。ここでは、応募する事業再構築補助金において、「何に補助金を使うのか」「どんな枠/累計で応募するのか」についての情報を入力します。
具体的には、以下の3種類の項目からなっています。
(1) 本事業で取得する資産
(2) 申請枠・類型の選択 (申請枠、上乗せ措置、申請類型)
(3) AI Temperatureの選択 (詳しくは後述)
それぞれの項目の注意点は、以下の通りです。
本事業で取得する資産
→「項目」「建物費又は製品等分類」「取引業者」「取引予定価格」「*償却期間」「*償却方法」について入力を行います。なお「*」マークのついている項目は、「減価償却対象」ボタンにチェックを入れると出てくる仕様になっています。
→「取引業者」ボタンに関しても、「未定」にチェックを入れることで、入力を省略することができます。申請枠、類型の選択
→「申請枠」「上乗せ措置の有無」「申請類型」についての入力を行います。この入力内容によって事業計画書全体のストーリー、収益計画書の計算方法などに影響が及びます。また、「申請類型」に関しては、明らかに要件に適合していない場合(例えば、「業種転換」なのに「新店舗設立」を新規事業としている場合)には、事業計画書内に一部警告が表示されることがございます。AI Temperatureの選択
→Temperatureとは、生成AIの出力における「創造性」や「多様性」を制御するためのパラメーターです。値は通常、0から1の範囲で指定するもので、以下のような特徴を持っています:低い値 (例: 0.2): AIが確実性を重視して回答を生成します。この設定では、より定型的な内容が優先されるため、明確で堅実な事業計画書を作成する場合に適しています。ただし、文章の創造性は低下する可能性があります。
高い値 (例: 0.8): AIが多様性を重視し、創造性のある出力を生成します。この設定では、独自性や斬新なアイデアが必要な事業や、補助金の新規性を強調したい場合に有効です。ただし、高く設定し過ぎると、地に足がついていないような内容が生成されてしまう場合もあります。
なお、「本事業で取得する資産」「申請枠・類型の選択」の選択項目の詳細に関しては、事業再構築補助金の公募要領をご覧ください。
それでは、実際の出力内容を見てみましょう:
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事業計画書を作成!
最後に、以上の入力内容を元として、実際の事業計画書を生成してみることとします!
「事業計画書を作成する」ボタンを押すと、次のような確認画面が出てくるので、「作成する」ボタンを押して下さい。すると受付完了画面に遷移します。
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以上でフォームの入力は完了です!およそ10分ほどで事業計画書の作成が完了します!
まとめ
今回は、「より良い事業計画書を作るためのフォーム入力のコツ」について、解説してきました!ポイントを振り返ると:
フォームの入力において最も重要なのは「情報の種類と網羅性」。文章の読みやすさよりも、必要な情報が漏れなく含まれていることを重視しましょう!
ステップ2「既存事業概要の入力」では、「誰に」「何を」「どのように」提供しているのかを明確にすることが重要。また、事業の規模感や特徴的な点を具体的に記載することで、より質の高い計画書を生成できます!
ステップ3「新規事業概要の入力」では、ステップ2の注意点に加えて、以下の3点に注意して情報を記載することが効果的です:
既存事業の強みをどのように活かすのか
市場のニーズと解決する課題は何か
具体的な数値目標とその達成方法
決算データや補助対象経費の入力においては、実態に即した数値を入力することで、より現実的な事業計画が作成できます。
AI Temperature の設定により、より堅実な内容にするか、より創造的な内容にするかを調整できます!
こうしたポイントを意識しながらフォームに入力することで、より説得力があり、実現可能性の高い事業計画書を作成することができます。ぜひ、実際の申請の際にお役立てください!