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台風の日がもたらした非常の時間から戻るために今書いている

ずっとTwitterにかじりついていた。

普段は来ない祖母と、少し障害のある叔父が我が家に避難してきた。

我が家は高台で、小さな川とも大きな川からも何とか遠いところにある。それでも、仮にダム放流でもされてしまったらどうなるかわからない。

ニュースの情報は遅く、ずっとパソコンにかじりついているのを祖母に笑われながら必死で情報をかき集める。

ぞっとするニュースばかりだ。

仕事場のある江東区も、地元も、荒川が氾濫したらたまったものじゃない。

けど、家の中は妙に平和でのほほんとしていて、焦っている自分がバカみたいな気もしたけれど。

風がごうごうと音を立てて、外で暴れている。

叔父は病的に心配する体質になってしまったので、祖母の家を必死に気にし続けている。

それに感化された私は、未だに興奮冷めやらぬ状態で必死にパソコンにかじりつく。

昨日一番で背筋が凍ったのは、「ダム放流」のニュースだった。

どうしよう、どうしよう。大丈夫だとは思うんだけれど。

結果として、その心配は杞憂に終わった。けど、心配は午前4時まで続く。

なんで心配かって?

父は、我が家より川の近くで未だに仕事をしているせいだ。

結果、何度も言うが心配は杞憂に終わったのだけれど。

Twitterにかじりついていたのに、noteのことは殆ど確認できない一日だった。

今朝、起きてまず確認したのは、ダム放流もされずに終わったこと。

次に確認したのは、家から下って徒歩一分の用水路。

―――浸水していた。ニュースにさえならなかった。

ここにずっと住んでいるけれど、こんな光景見たことがない。

通り過ぎるおばさんがあっけらかんと笑って言う。笑えない状況だけど、私も何とか笑い返す。

あ、やべ。化粧してなかった。

畑は海のように波打ち、他の地元の人たちも唖然とした様子でそれを見ている。

それでも、荒川の水位も、用水路の周囲にある民家も何とか無事だ。

それを頭に刻み込むように、まだ非常事態が呑み込めない頭に【何とかなった】という事実を叩きこむように、落ち着かない気持ちでこれを書いている。

こういう時に、焦らないで冷静に対処できる頭が欲しい。

とりあえず今回、家族や地域を守ってくれた様々な人たちに、深く感謝したい。

そして、見慣れた川越や栃木県佐野市、いつかは移住したいと宣言している長野県が一刻も復興してくれることを祈りながら、やっと胸をなでおろす。

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千羽はる(ChibaHaru)
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