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🌠2022/3/20(日)金星が西方最大離角! [星空の見どころ<不定期配信>]
特別な道具なしで気軽に楽しめる、星空のみどころ情報を不定期でお届けします。今回は、夜明け前の空でやたら存在感がある宵の明星「金星」の話題です。
■ 3月20日(日)金星が、西方最大離角
この、西方最大離角、というのは、金星が<太陽の西の方向>に<離れて見える角度>が<最大になる>という意味。
これはつまり、夜明け前の東の空で、太陽よりも一足先に金星が昇ってくる、金星の観察にとても向いた時期、ということでもあります。
※ただし早起き必要😓
とはいっても、金星の明るさや位置は数日程度ではそんなに変わりません。3/20当日じゃなくても、その前後数週間くらいは、金星が観察に好条件な、見頃の時期だと思っておいてOKです。
💫金星が見頃、とは?
天文カレンダーで金星の話題が出てくるのは、
最大光度
東方最大離角/西方最大離角
他の惑星と接近
あたりでしょうか。
いったいどれが一番の見頃、なのか…。
![](https://assets.st-note.com/img/1647625081196-XKeq4M9mRS.jpg?width=1200)
金星はいつでも見頃?!
金星は、とにかく抜群に明るく見える天体です。見えていれば他の星よりも目を引く存在となるのも、いつものこと。
なので、金星の明るさの変化だけ重視して、「最大光度の時が一番の見頃だ」っていうのはちょっと違和感があります。
むしろ、東方最大離角/西方最大離角のほうを個人的には推したいですね。
離角、というのはこの場合、金星が太陽からどれくらい離れて見えるか、ということを示す角度のこと。
これが最大のときは、太陽から離れて見える度合いも最大となるわけです。
金星は抜群に明るい、といっても、そりゃ太陽には敵いません。
太陽が空にいる間も、ほんのわずかに青空で輝いている金星を見られることはあるけれど、それはけっこう至難の技。
もちろん、それ(昼間の金星を見ること)に挑戦するのも、ある意味やりがいがあって、それはそれで楽しいですけどね。
この話は、、またの機会に…。
だから、金星が太陽から離れていればいるほど、夕空または明け方の空で、金星を見るチャンスが増えてくるわけです。
これ、もう少し詳しくいうと2つの意味がありまして、
「見える時間が長い」こと、そして「空の高いところに金星が見える」ということ、が、両方とも金星を見るのにつごうが良い条件となってくるのです。
地球より内側を回る惑星である金星は、地球から見て、太陽と反対側に見えることがありません。ということは・・・、真夜中にはぜったいに見えないし、また一晩中見えることも絶対にない。
なので、見える時間が長く、またできるだけ空の高いところに金星が見えている、まさに今の時期を、、金星が見頃の時期、として認定しちゃいましょう!
金星が見頃の時期には、金星を見るな?!
いや、見ても良いんです。もちろん。
だけど、密かなこだわりとして、
「金星以外の天体をさがす絶好のチャンスだ!」
と主張したいのです。
つまり…、上に挙げた3つの金星の見頃時期?のうちの③も重視しよう、っていうことです!
金星は抜群に明るいので、星の知識が全然ない人でも、ひと目ですぐ見分けがつきます。
なんせ、ふつうの一等星の数百倍も明るいんですから。
で、金星のそばに別の星が見えたら、金星の位置をヒントにしてその星がなんという星なのかを調べやすくなるんです。
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例えば、今年2月下旬~3月中旬に金星のすぐ下で目立っていたのは、おそらく火星。
でも、3月の下旬になると、土星のほうが金星に近づいてきますね。
火星や土星は、いまの時期はふつうの一等星くらいの明るさなので、単独で見るだけでは見分けをつけるのは難しいと思います。
それが、金星との位置関係を見れば、それをヒントにして、いとも簡単に金星以外の星の名前まで、判別することができてしまうのです。
さらに言えば、毎日その惑星たちの位置関係を見ていれば、互いにだんだんと位置を変えていることにも気づけます。
当たり前だけど、惑星は太陽の周りを回ってる。だから、位置関係もどんどん変わっていく。
空の天体が動いているんだ、ということを、数日かけて確かめることができるので、なんだか太陽系の存在を実感できるような、ちょっと不思議な気持ちになれるかも。
夜空の中で、惑星がいくつも見えている時期は、そんなふうにして宇宙を感じてみるのも、なかなか楽しいですよ♪
🔷関連リンク
・3月の星空情報
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