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書け!書くんだ、ジョー!!

思い起こせば、出版社を辞めてフリーランスになった仲間たちは、みな名刺に「ライター」という肩書きをつけていました。
でも、私がフリーになって新たに名刺を作ろうとしたとき、どうしても「ライター」という肩書きはつけたくなかった。
ライティングの仕事をしていたにも関わらず、です。
肩書き自体にも抵抗があったので、当時の名刺には屋号の「planet*plant」と名前、連絡先が書いてあるだけでした。
「フラワーエッセンス・プラクティショナー」や「セラピスト」という肩書きすら、畏れ多かったのですね。

文章を書くということが、私はとっても不得手です。
雑誌編集部員時代も、取材記事をまとめるのが、実はとても苦手でした。

何か文章を書くというとき、私の場合は、まず頭が「アウトプットモード」になるように準備することから始まります。
そして、頭の中に浮かんでくる言葉や表現を、少しずつつかんでいくのですが、ちょっとでもつかみそこねると、その言葉や表現、伝えたいことがあっという間に消えてなくなってしまうのです。
その瞬間をつかまえるのが、とても難しい。

書きたい、書こう!と思っているテーマがたくさんあっても、なかなかその糸口がつかめないまま、時だけが過ぎていきます。
焦ったらなおさらつかめませんからね。
仕方なく、自分のタイミングを待つばかり。

ただ、浮かんでくる言葉の端をしっかりつかめた感覚があるときには、驚くほどスラスラと出てきます。
書いている文章が、どのように帰結するのかわからないまま、とりあえず思い浮かぶまま書いていくのです。
その瞬間はもしかすると、一種のチャネリング、言霊下ろしのような感覚に近いのかもしれません。

そうやって出来上がった内容は、すぐに投稿せず、一度寝かして編集者目線で読み直します。
(へぇ〜、こういう結論に至ったんだ)と、予想外の展開に驚いたり、勢い任せで情熱がほとばしる表現に苦笑しながら、微調整して自分の納得できるものへと練り上げるのです。

また、伝えたい言葉がつかまえられないときは、何度も何度も文章を読み返して、その都度手を入れながら、満足いくレベルに達するまで修正し続けます。
結局、時間と労力をものすごく使うことになる。
発表する機会を逸して、お蔵入りになった記事も少なくありません。

だから、ライターや作家と言われる人たちの著述に触れるたび、また、多くのブロガーたちが連日のように更新される文章を読むたび「すごいなぁ!」と常々思ってきたのです。
どうして、みんなスラスラと文章が紡ぎ出せるのだろう?
私、つぶやきを投稿するのだって、ものすごく時間がかかるんだけど、な〜。

ジェットコースターに乗ったとき、その恐怖(興奮)を、大声を上げて発散するタイプと、口をつぐんでこらえるタイプがいると思います。
私は、口をつぐんでこらえてしまうたち。
つまり、自分の内側にエネルギーを溜め込んでしまうほうなのです。
だから、エネルギーを外に発信するのは、あまり上手ではない。
自己表現するためには、意識的にエネルギーを外側に向けなければなりません。
そういう意味では、日々の出来事や感じたこと、思っていることを書き綴るということは、ある意味レッスンやセラピーでもあるのです。

そんなわけで。
毎回“産みの苦しみ”を多少なりとも味わいながら、どうにかこうにか書いている、というお話でした。
……何だか、難産の妊婦みたい(笑)。
あるいは、お通じに悩む便秘症とか!?(爆)

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planet*plant | Akiko Kimura (joker)
いただいたサポートは、人々や地球の癒しと成長に貢献する人やモノ・グループへと循環させてゆきます。ひとしずくの水が大海へと繋がっていくように、豊かさのエネルギーをここから世界のすみずみにめぐりめぐらせていくためのファースト・ステップに選んでくださるのだとしたら、大変光栄です💫