2019.6.22 夏至
なぜ、こんなトコロへたどり着いてしまったのだろう?
あんなに、頑張ってきたのに、どうして満たされていないんだろう?
みんなと楽しく笑っていたのに、孤独だと感じるのはなぜだろう?
本当に求めていることとズレているのか?
もしかして、夢を見ていただけで1歩も進んでないのか?
ふとした瞬間、押しつぶされそうになることもある。
一体、どこへ向えばいいのだろう?
☆
大海原の彼方を指示すコンパスを握りしめ、
夢に向かって進んできたはずなのに、
捕らえようのないザワザワとした感覚と
足元から信頼が崩れていくような不安がよぎる。
グレーな空じゃ、見上げても音楽は鳴り出さない。
それは、陽極まって隠となる夏至のいたずら。
忘れかけていた扉をノックする音で、僕らの意識にアクセスしている。
大丈夫!
半自動的になっている歩みを止めて、呼びかけている足元を見て。
今の自分を支えている大地に思いを馳せよう。
すべての鎧を脱いで素顔を見せる場所。
たとえすべてを失っても、そこにあるもの。
もっとも身近で、切り離せないものとの関係性。
好きとか嫌いとか、そんなこと考えてもみなかったよ。
だって、ずっと前から当たり前にあったんだもの。
☆
人類の歴史が始まろうとしている時、
誰もが縁ある家族だったのかもしれない。
太陽が眠ると月なるものが目覚め、
新たな夢の時間が始まる。
彼女の向けるまなざしは、
すべてを包み込む母なるもの。
闇を受け入れ、光に歓喜するもの。
新しい風とともに昇ってきた朝の光が、
ぷくっとした水滴に反射し、輝いている。
葉っぱの先端に現れ、
今まさに地上に落ちようとしているひと雫の生命。
ミクロの中に、マクロを反転して抱くもの。
壮大で美しいヴィジョンを内側に抱え、
全生命をかけて、この地に楽園をもたらそうとする小さな意志。
その純粋な精霊こそ、母なる大地にとっての僕らの存在。
大いなる生命を潤す夢を育てている純粋な魂。
母なる大地へ還ろうとする姿を、
絶対的な愛で見守るものが、そこにいる。
☆
魂に嘘をついてないだろうか?
結果に惑わされ、プロセスを切り離していないだろうか?
真っ暗な闇からしか生まれない隠れた光にこそ、
未来を彩るパワーが宿っている。
どんなに小さな熱意に見えても、それがないと始まらない。
☆
龍脈から燃え移った情熱に、身体は無条件に反応する。
内側から電流が走り、意志とは無関係に本能がうごめきだす。
脳内のノイズが消え去り、
魂のリズムが内側から波打ち、
理性では止められない激しいチカラを感じる。
共鳴した波が、さらなる大きなうねりを創り、
喜びに満ち溢れ、弾けるように外側に溢れ出る時、
見えない世界からビックウェーブが押し寄せる。
心の中を乱し、停滞しているものを一掃していく。
嵐の後、東の空から昇る太陽が、
湖面のように透き通った神聖な静けさを照らし出す。
☆
不安定になった土台にポカンと開いた空間。
無の状態になることでつながる時空。
「アンカーを降ろす場所を、もう一度確認しなさい」
それが、夏至の扉をノックしている母なる声。