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満ちようとするチカラと同時に、欠けていくチカラが働く。 全てに満たされているということは、何もないとイコール。 至上の快感に満たされるとは、陰陽が静止したゼロの空間。 バランスが整うと、世界は平穏になる。 ☆ けれど、この世界の面白いところは、そのままでは終わらないということ。 物語の終わりは、いつだって同時に始まりでもある。 ☆ もっと、一体感を味わっていたいと執着したり、 もう一度掴み取ろうとするほど、現実との間に隔たりが生まれる。 もしくは、何者かに至
”自分一人で生きていかなきゃ”って、 世界を見ているとき、相手や世界が敵に見えてしまう。 立ち向かう相手になってしまう。 やってくるものを欲望の塊として見てしまい、 僕から何を奪いたいんだろう?とか、 こういうこと言ったら機嫌悪くなりそうだな、とか、 こういうこと言うと喜びそうだな、とか・・・ そんなことを自動的に考えてしまう。 どこまでも続くように見えるうす暗い未来が広がり、 切り立つ山々の裾野を小さな一隻のボートとして進んでいる。 誰に助けを求めたら、何に希望を見い
僕は、みそっかすの王子。 人々の役に立ちたいのに、何をしたらいいのか分からない。 立派な父と愛情深い母、素晴らしい気質を持った兄たちが、 多くのものを犠牲にし、守り、戦い、 築き上げてくれた安全な城で育てられたもの。 幼い僕は、彼らの愛をいっぱい受け取った。 彼らから、すでにたくさんの愛をもらっているはずなのに、 僕の心は、満たされることなく、 いつまでも、潤いを求め続けていた。 そんな自分を責めていた時期もあった。 ドライな心のままで、自分自身も人も傷つけてきた。 な