my glitter finery

2019年が始まってたった3週間のうちに、心が軽くなるような出来事があった。

連日の忘年会からの新年会で放浪癖がついてしまったのか、時間ができると外に出たくてたまらなくなっていた。何かをしないではいられない。けれど自分の中から湧いてくるものは何もない。去年アホみたいなペースで絵を描き曲を作りすぎて枯れ果ててしまったのかしらと沈む暇がまたもったいないのでとにかくゴーアウト。たまたまシンガポールのバンドsobsの来日公演があるってんで飛んでった。うそ、正確には電車に乗り、乗り換え、駅から歩いて歩いて歩いて、到着。

心地よい音楽に揺られながらビールが進む。いい具合にアルコールが回ってきたところでsobsの演奏が始まった。
ステージで歌うCelineはとってもキュートでクレイジーだった。ピンクの髪の毛が揺れる。ティシャツの袖からタトゥーが覗く。彼女に似ている人は誰ひとりいなかった。彼女を形作るもの全てが唯一無二で、生み出すものも唯一無二で、堂々として、存在感があり、何にも属さない。素敵だと思った。こんなふうになりたいと思った。キラキラと輝いて見えたのは、きっと照明のせいだけではないと思う。

数日後、友人と映画を観に行った。「観たい作品がある」と提案されたのは『I FEEL PRETTY』という映画。
ぽっちゃりで冴えないレネーが、ある日鏡に映る自分を見て驚く「私ってなんて美人なの!」

他の人から見れば何らいつもと変わりないレネーなのだが、彼女自身の目には全くの別人に映っているようだ。自信をつけた彼女は、恋に仕事にどんどん邁進していく。
彼女のちぐはぐな言動に戸惑う周りの人たちとの会話が面白くて、けれど、そんな彼女がだんだんと魅力的に見えてくるから不思議。

そして最後のシーンで彼女は言う。「子どもの頃の私たちは何にでも自信満々だったはずなのに、ある日公園の砂場でかけられる心ないひと言から自分を疑い始め、いつしか全てを失ってしまう。けれど、何でもできると信じていたあの頃の自分を思い出してほしい。私たちは皆ひとりひとり素晴らしく、願えば誰だって自分を変えることができるのだから」と。

女性として生きていると、どうしてもついてまわるのが可愛い/可愛くない問題で、どう考えたって可愛いほうがいいに決まってるけど、その「可愛い」は一体誰が決めたんだろう。そんなことにこだわって窮屈に感じていた自分が急にばかばかしくなった。どうあがいたって別人にはなれないし、私は私でしかありえないのだから。誰が何を思おうと、好きだと思う格好をすればいいし、やりたいことをやればいいし、私を良いと思わない人は放っておけばいいや。

ないものねだりはもうやめる。なりたい自分になればいい。胸を張って、堂々と、自分で自分のことを好きだと思ってあげられるような。

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