☆ファイト☆
『あそこになんかいるんでしょ・・・』
みんなでワン散歩の昨日。
家までの最後の直線で、遠く前方に黒ネコが座っているのが分かった。
(また、ワン達が騒いじゃうよなぁ)
ニャンに激しく吠えまくる子たちがいるので、ワン達がソレに気づく前から用心し始める。ピースとライトの激しい吠えと興奮は「よいよい」とは私は思っていない。
でも仕方ない。
隣のお家の前に座ってるんだもの。そして一見確認できなかった「多分…」の存在がそこにいた事が近づいて判った。
『ほら、やっぱりヘビだよ』
ちょっと道路と似たような色で直ぐには判らなかったけど、”ネコパンチ”してるのは遠くで一度確認してた。
(ミミズなんかじゃネコパンチ、わざわざしないだろう)
そんな風に思ったから。
ワン達をさっと玄関に入れて、私はスマホを取りに。再び出てくると、ネコは私が近づく程に警戒して離れようとする。その時私はただこの光景を撮りたかっただけだから、近づきすぎずに撮って家に戻った。
ワン達の手入れが終わった後、ちょっと気になりもう一度覗くと、右右、左左左の激しいネコパンチを繰り出すニャン。ヘビも懸命にその方向を見てシュッシュと応戦している様には見えた。
(あのままだとヘビがやられて弱っちゃったら車に轢かれて…)
そう思ったら「どうしようか…」と、脳内で考え始めてた。
今日はゴミ出しの日。
ゴミ袋を持って、「フ~フフ~~ン♪」ってネコを遠ざけるようにそばを歩いてどかして、棒でヘビを草の中に投げておこうか…。そんな風なイメージだった。
「これ出すんでしょ?」
主人がゴミ袋を玄関に持ってきて私に言った。
「うん」と答えた時に目に入ったその手は『ゴムと布の両面テブクロ』をしているのが印象的だった。
(ゴミ捨てに手袋して行ってたんだ(?))
ゴミ出しをしてくれる事はしょっちゅうあって、その時の事はよくは知らないから、”そうしてたんだ”とただ思った。
『ね、まだいた?』
とても気になって、帰ってきた主人に即座に聴く。
「うん、いた。今度はネコ2匹で挟んでたから。あいつらが離れたすきに掴んであっちの方に投げといた('ω')ノ」
『えっっ?どかしてくれたの!?すごい!恐くないの?噛まれなかった?だからゴム手して行ったの?』
驚く私は主人を質問攻めにした。
「噛まれたよ。ヤツもネコに威嚇状態だから手を出したらこっちにもカプッてやってきた。そして直ぐに離した所を掴んで持ってった」
『痛くないの?』
「アレ、小さいし、ゴムじゃない所を噛まれたけど、本気じゃないっていうか…」
その主人の落ち着きが不思議な様に感じた。
『あ~、でも良かった。私も”フ~フフ~~ン”で何とかしようと思ってたけど、やってくれたんだ(*^^*)』
朝からそんなシーンに出くわし、私は少し色んな事を脳内に走らせる。「また昨日の今日でこういう事があるんだもんな」と。自然と共にいると予想外の事がまぁ、随分と起こる、と。
それは普段の生活が、それだけ「予想の範囲」という事の裏返し。そして先月に続いて蛇を見た事で少し思う事もあった。
今年は、カエルが全然いない。梅雨明けが早かったとか、関係あるのかなぁって思ったりして。居た形跡の”フン”が全然見当たらない、鳴き声がない。いきなりの暑さでオタマジャクシが熱い水で成長してこなかったのかな?とか。
それによって食べ物を探してニョロニョロが捜し歩いて出てきて、私は目にしてる?なんて思ったりして。
ここ毎年朝から、そしてこんな時間も?!という夜でも鳴いていた蝉たちの声が圧倒的に少ない事も確認している。いつもの夏なら確かにこれからだから、この先に「夏」がやって来るのかもしれないけども。
今年はそんないつもと違う、ニンゲンにとっての「夏」をアタマで満喫している…。
カラダも少し”?”って感じてるかな。
だって、やっぱり「違う」と素直に思うと思うんだよね、知識がなければ。
…いや。
違うかどうかより、日々をただ生きるだけなのかな。
主人がヘビを退避させた後、ネコは現場に戻り、その辺りを懸命に嗅いでいたと言う。
〈おかしぃニャ~…。ここにアイツはいたニャ~…〉
家の中から見えるさっきの黒猫が地面を嗅ぐ姿が珍しく感じた。犬にとって普通のその仕草は、猫では私は見た事がなかったかと思う。
容赦ないネコパンチ、しっかり立ち向かうヘビ。
どっちに勝って欲しいとかじゃなく、”そんな事はしなくていいよ”、という自然界におけるニンゲンの主張、タブー。
シビアな世界に生きる事をやめた人間のソレは、自分を守る為でもある。
「うみのみかをサポートしたい」と行動させてしまう様なクリエイターです(*^^*)。私も同じように読まれた方のサポートになる事を意識しています。 自覚を保ちしっかりと進んでいきます!