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意識されないやり取り

お盆を過ぎても主人の帰宅時間は相変わらず遅く、ほとんどすれ違い夫婦。会話は休日の日曜日のみ、と言ってもいい。

「もう、”鍋つゆ”運んでるよ(笑)」

主人の口からそれを聞いて、「は~、相変わらず”季節先取り”だねぇ…」と話していた。

まだまだ、日中は十分に暑い。だけど夜にかけては以前よりも気温も下がっている。そう感じさせる要因の一つは、「虫の鳴き声」にあると思っている。

スズムシ、マツムシ、コオロギ…。

秋の虫の声が、脳の温度を下げてくれる。

風鈴の音を聞いて、涼しい風が心を冷ますように心地良いことと同じだろうと思う。

そのヒビキを聞かなければきっと、季節はしっかりまだ「夏」なんだろう。


ワン達って当然、”お話”をしません。だから分かろうとするには動作を観るしかなくて―――。

8/24メモ これを”会話”と言うんだな

「緊張」。ただそれだけが伝わる。

ワン達の動きが変わる時、私も同時にそれに注目する。

『なに???』
(も~、ちょっとやめてよ~)

”何もない”(確認できない)ことを確認して、私が安堵する。気が抜ける一瞬。

それを”観て”、「あ、私緊張してるんだ」と思った。

感覚は間違える、考えないと。

・・・

ワン達の、普段と違う動き、何かに聞き耳を立てる動作、見えているかのように固執するニオイ嗅ぎとその目線…。

普段の生活の中で、私が見渡しても全く「気に止まらない」何かに対して、ワン達は”反応”する時がある。その動作をみて、私もそれを拾おうとする同調。一瞬で集中し緊張する。


いやね、この間もゴキのいた場所をスンスンしていたし、確実に何かがいる・いたという場所などへ反応している事が多いものだから。そこから逆に、私がまだ見つけていないものでもワン達にはその”痕跡”が分かっているだろう、という所からこちらも緊張する。

特にピースなんかは、寄って行ってしまうから笑っていられない( ;∀;) 

この「目」で確認して、それがない事に安堵する事はあるけども、結構ワン達の仕草から、私が捉えられないものに対して気を向けるきっかけになる事がある。


ワン達は私に教えてくれようとしている訳じゃないけども、その”動作”を観てこちらが反応する(応対する)ということは、言語のない”会話”なんだと思っている。

ただ、先日も触れた通り、ワン達の反応も間違える事はあって、また確認の結果、”無視できる”という事ももちろんあって。その”全部”を拾わずに、問題のない事として大半にスルー出来るのが、人の能力でもある、と同時に感じる。

ワン達の拾うものは、大分”詳細”なものも多いから。

・・・ ・・・ ・・・

『・・・、それでさぁ、今朝はピースがあのお魚のご飯を食べたのよ(*^^*)』

散歩の後は二度寝していてコトを知らない主人に、買い物をしながら、相変わらずの”ピースの魚嫌い”の話をしていた。

「(^-^) みかが振り回されながら”ママやってる”のと、わがまま放題で自由なピースの、その関係が見てていいな~って思う」

おもしろい所に反応するな?と聞きつつも、”主人が”明らかにそこに見えた。


私に「おかあさん」を重ね、自分がして欲しかった「母の姿」をそこに見て、そうしている「私」に満足している。そして、怒られるから、到底できなかった、「わがまま勝手」な行動を散々しながらも、他の子よりも自由過ぎるくらいにしていても尚、”ママ”に可愛がられるピースは、主人がおかあさんに対して、そうしたかった子供の頃の願望。それをごっそりそこに観ていた。

『分かりやすいね、そのまんまだ(*^^*)』

大人になれば、それを母直接に”そうして欲しい”なんて勿論言わない。その気持ちがある事だって自らは認めたりしない。だけど主人からは、子供の頃の様子などを私は聞いてきたし、そこで身に付いてしまった事があることも本人も分かっているので、私は口にして伝える。


過去に幼い自分にも会いに行ったりと、自分の中の小さくも存在感ある”過去の自分”と、何度も遊んだり相手をしたりしている主人。母や父に対して、そこから受けられなかったものを、今の自分が丁寧に対応していた。

主人が末っ子ピースをとても可愛がるのは、当時そこに出せなかった”自分”がいるから。そうしたかった、そんな無邪気で自由な”オレ”の姿をみて、心がとても嬉しいのだと思う。

それをまた、私が感じて「良かったな…」と思ったりする。


「もう、鍋つゆが乗ってますよ?!」

主人がドライバー仲間に、そう話しかけた。

「部屋は涼しいからなぁ(^-^)」

冬に”アイスクリーム”が美味しいのと同じですよねぇ…。人はこうして色々をズラしている事に違和感を持たなくなる。

「うみのみかをサポートしたい」と行動させてしまう様なクリエイターです(*^^*)。私も同じように読まれた方のサポートになる事を意識しています。 自覚を保ちしっかりと進んでいきます!