昔話に学ぶ《て》
今日はリトアニアのお話
ヨーロッパ北東部にある共和国。正式国名はリトアニア共和国。
かつてはリトアニア・ソビエト社会主義共和国として、旧ソビエト連邦の構成共和国だったが、1991年9月に独立。ラトビア、ベラルーシ、ポーランド、ロシア連邦の飛び地カリーニングラード州と国境を接し、西はバルト海に面する。ラトビア、エストニアとともにバルト三国とよばれる。
バルト三国!聞いたことある!
歴史に無頓着で全く持って興味がなかった僕でも
かすかに覚えているワード。
そんなリトアニアのお話
『ネコがごはんのあとで顔を洗うわけ』
ハァ…なんともまぁ可愛い題名
なんとも平和なお話だろうに
ほのぼのタッチのイラストなんかが
きっと添えてあるんだろうね
内容は以下…
昔からネコは、
ご飯食べた後後で
顔や手を舐めて洗います。
普通ご飯を食べる食べる前に洗うのでしょう
が、なぜ、そうしないのでしょうか?
それには、こんな訳があるのです。
昔々、
一羽のスズメが、
お百姓の裏庭で、麦粒をつついていました。
草行ったり来たり来たりして、
一粒ずつ食べています。
それを、
お百姓の飼っているネコが見つけました。
これはいいご馳走とばかりに、
ネコはスズメを捕まえて食べようとしました。
すると
「待って下さい!待って下さい!」
スズメは、羽をバタバタさせて叫びました。
「ネコさん、私を食べるつもりですか?」
「決まってるさ。それがどうした?」
ネコはそう言うと、
スズメの頭をかじろうとしました。
「ネコさん。あなたは、恥ずかしくないですか?」
「何がだ?」
「だって、顔を洗うのを忘れていますよ。
あなたのご主人たちは皆、
ご飯食べる前前に顔と手を洗うでしょう。
そのくらいのこと、
あなただって知ってるじゃありませんか」
「うむ。なるほど、確かにそうだ」
ネコは顔を洗おうとして、
スズメを押さえていた手を放しました。
その途端、
スズメは翼を広げて、
サッと飛んで行ってしまいました。
「ああ!しまった!」
ネコは、身体が震えるほど悔しがりました。
「よし、もう騙されないぞ。
人間は人間の好きなようにやるさ。
俺は、ご飯を食べて食べて、
後で顔を洗うんだ」
それからネコは、
ご飯の後で顔や洗うことにしたのです。
おしまい…
あれ?これは江戸の噺家さんのお話かい?
なんともまぁ可愛いお話
尚且つ、どこか物悲しい面白さもある。
皮肉ってのかな。
最後にネコが文句垂れながら
全然方向違う方に不貞腐れているのも
非常に可哀想かつ可愛らしい。
ネコが顔を洗う理由は色々あって…
①ヒゲをキレイに整えるため
②食後のお手入れのため
③気持ちを切りかえる、転位行動のため
④異常があるため
⑤顔の皮膚に刺激を与えて代謝を上げるため
⑥湿気を感じたため
などなどあるよう。
ネコはプライドが高いから
怒られてしまったり、
失敗してしまった時に
顔を洗うなんて可愛すぎやしませんか。
まるで人間のよう。
犬にもあって
「カーミングシグナル」と呼ばれる行動
気持ちを切り替える落ち着かせるために
する行動なんです。
あくびも、
気持ちの切り替えが目的らしいです。
今回のように
スズメを逃したネコ
失敗することは誰にだってあります。
成功ばかりなんて
そんな上手い話はありません。
ヒトは失敗から学びを得ることの方が多い。
失敗するからこそ
プライドを奮い立たせたり
成功する方法を考えたり
模索したり試案したり
作戦を練るわけです
失敗は成功の糧
成功への近道なんて言葉も
あるくらい
失敗って重要…
いや。
失敗すること自体が重要なのではなくて
失敗した時に
次にどうするのかを考えることが大事
なんです。
転位行動は
生物に備わるとても大切な機能
いつまでもクヨクヨウジウジしないで
新しい可能性を見いだすことに繋がる
非常にポジティブなシステム
『キツネとすっぱいブドウ』では
失敗する前の心の防衛機制を伝えた
『しごとをとりかえただんなさん』では
失敗することで相手の理解や思いやりを学ぶことを
伝えた
実は失敗しているお話はいっぱいある。
さる地蔵もそう
はなさかじいさんも
オオカミ少年も
おむすびころりんも
舌切り雀だって
失敗の話だ
失敗することがいいことじゃなくて
失敗したから次何するか
次の行動どうするか
ここが物凄く重要
行動したから結果がある
何も行動してないヒトと比べたら
失敗している人の方が
遥かに学んでるはず
経験こそ最高の学び
行動あるのみ