【Day36】ベトナム63省縦断旅(Hà Giang省編)132km『絶景』の道のり
·結局、早朝の天気ははっきりしなかったものの、このまま行かなければ、こんどは極寒になってしまう(私にとっての『極寒』は15度以下)と思い、いざ、THEループの旅へ。
月間の平均最高最低気温を調べていたら、以下が出てきた。まずい。11月になる。皆さん、ベトナムの、亜熱帯気候、熱帯気候という気候名に騙されてはいけません。寒すぎます。(というか、結局11月に突入している今)
朝8時頃。もうしばらく住みなれた土地を離れる、という感覚で旅路へ。「すてきな旅を」そう見送られて、曇り空の道を行く。
この、小高い丘が、フィリピンにあるチョコレート・ヒルズを思い出させる。(後に、もっとそれに似ている場所にたどり着く)
先に出発した別のライダーの子が、まだこの街にいるということだったので、途中で合流することに。
ホームステイをやっている場所に住んでいる子どもたちは、とても周りに興味津々で、声を掛けてくれるし、いろいろ教えてくれる。子どものころから、「外の人」との関わりを持っている子たちは、言語だけじゃなくて、とても視野の広い子に育つだろうな~と思う。そういう意味では、ベトナムの北部のこの地域は数年前から多くの外国人が訪れていて、内陸部、特にコントゥム省なんかは、本当の意味で「貧困」から抜けるのに時間がかかりそうな気もする。
出発初日、タイヤに何か刺さったのか、完全に前方車輪がパンクする笑 次の町まで約20㎞。友人に待ってもらい(まじ、感謝)、何もない道に見つけた修理屋さんに止まる。いやー、でもこういうとき程、言語というものが発揮される瞬間は無いと思う。Sửa chữa Xe máyはバイク修理の意味で、どこに行ってもみんな手慣れていてすぐに交換してくれる。これこそ、サバイバル精神。私も、バイク修理できるようになりたい。
一緒にいた友人に状況を説明し、また再び一緒に旅路へ。
ひたすら、このような道を走る。何よりも、雨降らなくて良かった!そして、一緒に走った人が、同じくらいの割合で一旦停止して写真撮影をするのが好きな人で良かった。
この進行方向向かって右側の岩がバランス崩して落ちたら、一発アウトだな。
確か、この辺りだっただろうか?地元の警察がいて、ランダムに運転免許証の確認をしていた。無免許で運転していると、200.000VNDから300.000VNDの罰金があるので注意。(罰金だけで済むならまだマシだけれど)
国籍関係なく、めっちゃ乱暴な運転している人々はいるし、「運転に慣れていない」人って、正直傍から見ていてわかる。そういう人々からは、なるべく離れたほうが良い。スピード速い車とかバスには、どんどん先に行ってもらう。
少し小高い丘の上の宿からの風景。Dong Van の街の始めての印象は、「あ、栄えている」だった。今まで通って来た街は、いわゆる一本道にホームステイが数軒とカフェや飲食店があるくらいだった。この街は、市場を中心に、銀行、郵便局、学校、ガソリンスタンドなどが密集している。
休憩も無しで突っ走る場合、4時間半くらいで着く距離だけれど、この道は絶景の宝庫だった。途中、スクーターではしんどかったであろう急な坂道やカーブ、細い道や工事現場、岩場や未整備の道路もいくつかあったけれど、行った人々が口を揃えていう「ベトナム旅行のハイライト」という意味が少しわかった気がする。
中国との国境はすぐそこに。
写真だけでは、感動の半分も伝わらないかもしれないけれど。それでも、この地域により多くの、日本人の方々に知ってもらい、少数民族や山岳地域の文化や歴史、未来に興味を持ってくれると、現地の人々も喜ぶだろうな、そんな想い。
そして、個人的には、ベトナム南部の友人たち、特に若い世代にも、もっと自国の文化や伝統に興味を持ってほしい、素晴らしい価値を継承していってほしい、そんな想い。
寒い夜に考える。