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戦時中の小説「浮雲」の舞台 ベトナムの高原避暑地・ダラットを目指して【郊外編】

ダラットは、年中気温が25度前後と過ごしやすい。前回、【街中編】として、カントーから飛行機でダラット、バスでダラットからホーチミンへ行くまでを含めたダラットの街の中心地を紹介させて頂いた。

今回は、そんな街中から少し離れた郊外の観光地を中心に紹介する。

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ダラット郊外には、複数の滝があり、その中でも滝壺まで近づくことができる迫力の「象の滝」を目指すことに。市内から1時間程。

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途中の売店で水を。そのお店にいたご家族のお子さん。お母さんも可愛いかった・・・!

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ここは、ヨーロッパか。

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入り口が少しわかりにくいが、チケット売り場があり、入場料は2万ドン。日本国内でも滝を結構周っていたけれど、最初からこのダイナミックな落水を上から眺めることになるとは珍しい。

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そして、真正面から。

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気分はジャングルクルーズ。このアトラクション的な滝は、冒険者のようで、欧米人の観光客がほとんどだった。

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@Me Linh Coffee garden 
8ha(80000m2)の広さを誇るコーヒー農園。ジャコウネコも飼育されているのだそう。大パノラマが広がる絶景。象の滝から、ダラット市内に戻るまでの道にある。

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@Thùy Dương quánからのTuyen Lam湖の景色

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@クレージーハウス
ベトナム人の女性建築家が、アントニ・ガウディに影響を受けて建てた建築物。入場料4万ドン。ここに宿泊することも可能。

以前、noteでもクレイジーハウスだけで書いていた。

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@Clay Tunnel 
ダラットの歴史を粘土を使った彫刻で見るテーマパーク。

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写真撮影に並ぶ人々を撮影。

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@ダラット駅
植民地時代にフランス人により建設されたアール・デコ建築様式の駅。ここからチャイマット駅までの約7kmを往復する観光鉄道が出ている。

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ダラット駅構内に入ると、The Choco のお店が!ここでは、試食もさせてくれて、複数の味のチョコを比較できる。The Choco のお店は、ここと、もうひとつダラット街中にもある。

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いくつかの列車があり、ベトナム人はみんな一緒に写真を撮っていた。

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@Da Lat Palace Heritage Hotel 
街中だけど、少し入るには敷居が高くて、でも、「ここまで来て、入らずに帰れるか」というよくわからない意地で、入り口の長い長い階段を上り、「ライブラリーを見学したいのですが」と告げた。

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@ライブラリー
ダラットは、フランスの植民地時代に開発された標高約1500メートルの高原の街。そして、戦時中を生きた林芙美子氏の小説「浮雲」の舞台。

「誰の眼にも見逃されている、空間を流れている、人間の運命を書きたかったのだ。」

そう「浮雲」を表現されている。学校で学んでいたはずの歴史は、いつどこで「再会」するのか、わからないものだなぁと。何も知らなかった。林芙美子氏は、貧しい行商人の子供だったこと。戦中は、中国、仏印、蘭印と数年かけてみて周ったこと。戦後、飢餓と喪失感あふれる日本社会に対して、いくつもの作品を発表し続けたこと。この小説は、男女の心情、哀切が描かれ、人生に意味はないことを突きつけられること。読んでいて、知らない当時の世界が、それでもなぜか身近に感じられた。

感情表現、描写が豊かな小説の、汽車、倉庫、硝子窓、蜃気楼、季節の飛沫、ハイカラ、燈火、燈台、華橋、仏蘭西人という時代を現す言葉が、そして、今、プノンペン、ダラット、ボルネオ、ハイフォン(海防)、ハノイ(河内)という身近な場所全てが、ここに繋がっている。

ダラットは、早朝、少し冷え込むため霧が立ち込めることが多く、「浮雲」というタイトルは、そんな、この地の風景、男女の心情や人間の感情を現しているのかなぁーと。出会えてよかった。

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クリスマスの装飾は、次のテト休暇(1月末~2月上旬)まで続く。

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@オーキッドレストランSai Gon Da Lat Hotel 
次の日は、Sai Gon Da Lat Hotel で朝食ビュッフェ18万ドン(子ども10万ドン)

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お世話になった、最終日の Pi Hostal の朝食。シンプルなのも、嫌いじゃない。

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そして、この地には、いつか泊まりたいホテルが3箇所も見つかった。

・Da Lat Palace Heritage Hotel 
・Ana Villas Da Lat 
・Binh An Village Resort 

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きっと、宿泊したとしても、ずっとライブラリーかテラスにいると思うけれど、文章は人生をもっと豊かにしてくれる。

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mami@Chennai
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