【Day42】ベトナム63省バイク旅(Hà Giang省編)民族や国籍関係なく、愛する人と一緒にいられる世界であれ
Phó bảngの朝。始まりの場所に戻る日。あぁ、なんだか夢を見ていたようだ。景色と物語に感動しすぎて、完全に数日間書くことすらできなかった(そして、その後20日間くらいアップできていない笑)。
毎日、晴天に恵まれた。というか、晴天の日を選んだのだけれど。
毎日、素敵な人々に恵まれた。というか、「好奇心」だけを頼りに、とりあえず誰にでも話しかけてみた。何人かと旅路で再会もした。
五体満足なのが、どれだけ恵まれていることか。
最終日、130㎞程を走る。一度通った道は、幾分、心が軽い。
部屋からの景色。霧が幻想的だ。だいたい、早朝はここ数日こんな感じで、7時以降、空が晴れてくる。
この街を巡るのには、5分もかからない笑 この、地図上にある1周で終わる。(以下、日本語でショッピングモールと出ているところは、ただの1本道で、フォーやブン(麺類)のお店があるくらい)何もないと言ったら何もないのだけれど、以下に紹介する「ドン・キホーテ」があった笑
「なんだか、ここは、中国みたいですね」って、街の人に言おうかと思ったけれど、ベトナム人をほとんど占めるキン族は、中国についてはあまり語るのを好まないので、止めておいた。でも、どうなんだろうか?この、国境辺りの人々は、少数民族の人々が多いのであれば、そもそも文化や言語も、国境を越えた感情を持っているのだろうか。
・・・と思っていたら、日本人の方から、ここはもともとホア族(漢民族)の町だから、みんな中国語を話して、中国文化の中で生きている、とのこと。そうかー-!でも、中国語は聞かなかったな。モン族のモン語が、中国語に聞こえるのも、モン族がもともと中国から移動した民族だからだろう。
この道を進むと、中国との国境へ。ちょっと興味はあったけれど、あと5㎞ほどあったのと、別の町であるマーケットに寄りたかったので、引き返すことに。あぁ、冒険している自分。
そして、ホテル前にあった、何やら市場みたいな場所に入って驚いた。
ここは・・・
「ベトナム版ドン・キホーテ」だ!!!
Phó Bảng=ドン・キホーテということで覚えた。10年前、この辺りは外国人が決して来れない地域だったのだそう。Phó Bảngだけじゃなく、Đồng Vănの地域全体は、外国人の未開拓地だった。今では、「入境許可証」(公安許可証)があれば入れると言われているけれど、外国人が急増しすぎて、そこまで厳しく取り締まりをしていないのが現状。
この地図を見ていて、また面白いなと思ったのは、ドンバン省と中国との国境線が、異なること。
この辺りの「国境」への道って、標識はあるものの、外国人の入出国は厳禁だろうな。普通に、公安に拘束されることもあると思う。
ちなみに、左側の道路にバスが通っているけれど、ハザン省をバイクで巡る際に一番の難関(?)はこういう観光バスがやたら多いこと。ベトナム人にとっても、今が一番の旅行シーズン(ソバの花の満開時期)なので、ミニバンや観光バスがバンバン通っている。
帰り道。これまた日本人の方に、「今日は、chợ Phố Cáo(フォーカオ市場)の日ですよ」と教えられ、立ち寄ることに。これが、大変良かった。
何もない広場と道に、いろんな村から大勢の物と人々が突如集まり、繰り広げられる躍動的な「劇場」。これぞまさに、生活。あぁ、生命が宿っている!
わー---、カラフルだった!感動した!これぞ、「生活」だ!!生きている!(何度言うねん)偶然この市場が開催される日だったみたいでラッキーだった。サパの周辺地域にある市場よりも、好き!さて、大満足で旅路を続けよう。
ベトナムの道路は右側通行なので、帰りの道ではまた異なる景色を見ることができる。そして、時間にも体力にも余裕があったので、写真を撮りまくった。(ピンク色のジャケットが見える笑)
しばらく走って、行きとは異なる道を辿って、Yen Minhという町へ行くことに。これが、とても良かった。めっちゃ遠回りだけれど、以下のような川沿いを走るコースは最高だった。
ハザン省で、合計800km程走ってまた同じ場所に戻ってきたとき。
「Chào em!」と子どもに声を掛けると、毎日沢山の人々が通っていると思うのに、家族みんな覚えてくれていて、温かいはちみつジンジャーティーを用意してくれたお店があった。
私が冗談で言った22歳という年齢を信じてくれていて、21歳の息子さんを紹介してくれた笑 モン族には珍しく、ハノイで働いている息子さん。美男美女家族だから、すぐにお相手が見つかるさ!でもモン族には、モン族の女性が良いのだろうか?キン族の子とは結婚しないのかな?異民族同士の結婚は、インドの「カースト」システムのような名誉殺人などは生まないのだろうか。
私には、わからないけれど。
ただ、民族や国籍関係なく、愛する人と一緒にいられる世界であれと願う。