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入ろうよ、廃墟に、合法で。


突然ですが皆さんは、廃墟というものをご存知ですか?
そうです。ご想像の通り、暗くて・気味の悪い・ボロボロの・建物 です。私はそういった建物たちが大好きです。

今回は、そんな廃墟に「合法的に」入る記事です。

  • 本記事は某所のアドベントカレンダー企画への参加記事です。

  • ツアー参加から1ヶ月以上経って書いたものなので、あらゆる箇所の記憶が曖昧です。間違っているところもあると思いますが悪しからず。

  • 筆者の文章力が皆無なため、この記事は写真を楽しんでもらう記事となっています。文章は読まなくていいです。ホントに。



はじめに


我々廃墟マニアというのは、廃墟に実際に足を踏み入れたいという夢があります。探索したい、撮影したい、そこで死にたい、など目的は様々ですが、誰しも一度は入りたいと思うものです。

ですが、無断で侵入するとどうなるか、みなさんご存知ですよね。

捕まります!

逮捕です!

お縄です!

法に関しては全く詳しくないのですが、不法侵入とかその辺ですね。

じゃあどうやって合法的に入るんだよと思われたかもしれません。
今回の解決方法を発表します。


金です。
金を、払いました。


と、いうことで
今回、合法で侵入したのは兵庫県神戸市の山奥にある「旧摩耶観光ホテル」です。

廃墟の女王」とも呼ばれ、国の有形文化財にも登録されている、実はスゴい物件なんです。

この廃墟、廃墟といえどガッツリ管理されています。建物内に監視カメラが複数あり、軽い気持ちで侵入しようものならすぐ警察に突き出されます。
今回のツアーでも、観光目的の外国人が侵入したり、建物内で勝手にアダルトなビデオの撮影をしていたりなど、面白い話を聞けました。

しかし今回は合法。建物のオーナー付き添いのもと入れるツアーに応募しました。

参加費:15,000円
金払えば逮捕されないと思えば安いもんよ。
しかもツアーガイドまでついてくるなんてよ。お得じゃねえの。加えて参加費の一部を建物の維持費に充てるんだってよ。最高じゃねえの。なあ。

このツイートを見てから予定などロクに確認せずに応募してしまったので、ド平日なうえに翌日は現在住んでる大阪から飛行機で地元(東北)に戻らなければいけないという、謎ハードスケジュールが生まれてしまいました。

それはさておき、行ってみよう!


廃墟へ

ということで、摩耶ケーブル駅に到着しました。

摩耶ケーブル駅

ここまで来るのに最寄りの駅から徒歩で行ったのですが、あまりにも「坂」すぎて死ぬかと思いました。


ケーブルカー。かなり急斜面を登る

かなりの急斜面を登った先、摩耶山の中腹にある虹の駅に到着します。
ケーブルカーの駅の傍には小さな展望台があるのですが……

ある!

ある!あるんですけど!
もう見えました。こちらが今回足を踏み入れる、旧摩耶観光ホテルです。
予定時刻の30分ほど前に到着したのですが、集合場所には既に何人か参加者が来ていました。
参加人数は15人。これから彼らと廃墟に入ると思うとワクワクしてきます。やったるぞ。


入口のゲート

普段はこのようにゲートが閉じられています。決して入らぬように!
配られたヘルメットを被り、このゲートから入ります。崩れかけの階段を降りた先に見えてきました。

ワ、ワーッ!!!!!ウワーーーーーーーー!!!!!!!ウヒョォーッ!!!!!!!!!!!すっげ!すっげすっげ!ヤバヤバヤバ!!!!!フヒィーーーーッ!!!!!!

ここに今から入れるんですか!?
合法で!?
マジ!?

4階ホール

入りました。

まず最初に見たのがこちらのホール。この建物は4階建てになっており、今回は4階の入口から入りました。当時は宴会やシアターなどに使用されていたそうです。
ホール内部は倒壊が激しかったため、ホールの手前で説明を聞きます。
摩耶観光ホテルの軽い歴史の話から始まり、ネットにも上がっていないような当時の写真まで見せていただきました。色々聞いてヘェーとかホーとか思ったのですが、興奮しててほとんど覚えてません。ごめんなさい。
歴史とかその辺に関してはwikipediaにざっくり書いてあるのでそちらを読んでいただければと思います。

続いて来たのが4階南側にあるバルコニーです。

バルコニー

バルコニーからは神戸港が見渡せます。
廃墟になって長いこと経っているので既に草木が生い茂っていますね。こういった建物が緑に覆われる姿が見られるのが廃墟の良いとこです。
中央に細い鉄の棒が三本見えると思いますが、こちらは営業当時に増築した時の柱です。この柱の上に木の板を張っていたそうですが、火事で焼失してしまったらしいです。へ~~~

火事のときの燃えカスがありました。本当に燃えたんだ……。

3階へ降りてきました。

元食堂

元は食堂として利用されていた部屋に来ました。
すっげ~!!!ネットで見たことあるぜここ!!!

中央にピアノが置いてあるのが見えるでしょうか。実はこのピアノ、営業当時のものではなく、つい最近にドラマの撮影のために運び入れられたものなのです。
ここで聞いた話なのですが、ピアノってめちゃくちゃ重いらしいんですね。まあ見た目から想像できるように。ですがこんな辺鄙な山奥の廃墟にピアノを持ってくるのは至難の業。少しでも軽くするために中身を抜いてバラバラにした状態で運び入れたらしいです。
許可を得て鍵盤を押してみたのですが、中身が無いのでちゃんと音が鳴らなかったです。

バリバリの窓から次に見る部屋が見えますね。行ってみましょう。

ということで続いて移動してきたのはこちら。

「額縁の間」と呼ばれている部屋です。
ウワ~!ここもネットで見たことあるぜ!!!
元々は展望風呂だった場所を改装して客室にしたという贅沢なお部屋です。ここもかなり崩壊が進んでおり、部屋の手前からのみの見学でした。

風呂だった場所を部屋にしてしまったために風呂が無くなったので、向かいに小さな風呂を増築したらしいです。タイルがかわいいね。

文を書くのに疲れてしまったのでしばし写真ギャラリーになります。お楽しみください。

誰?

最後に

さて、30分ほどの撮影タイムを終え、ツアーの一行は4階のバルコニーへ戻って来ました。

この見学ツアー、ただ見て回ってあ~凄かった。というだけのツアーじゃないんです。ツアーの名前をおさらいしてみましょうか。
「旧摩耶観光ホテル」特別公開×建築保存ツーリズム​
です。内部を見学した上でこの建物の将来について考えるのが目的のツアーになっています。
摩耶観光ホテルは廃墟でありながら建築的価値が認められ、登録有形文化財になっています。ですので、今後の保存・活用方法を考えなければいけません。

ツアーの最後にはホテルの現オーナーも交えての意見交換が行われました。そのために4階バルコニーに戻ってきたのです。
立ったままで話すのも、とその辺の瓦礫に座ってもらって構わないです!という日常生活では聞くことの出来ないアナウンスを聞きました。
各々近くの瓦礫に腰掛け、意見交換をしました。
色々な素晴らしい意見を聞いたのですが、興奮していてほとんど忘れてしまいました。ごめんなさい。
覚えている中でもいいなと思った意見はオーナーが言っていた、アートの展示の場にするのはどうか、という意見です。確かにそれなら建物を崩すこともなく利用できる方法です。いいな~!その意見私が出したかった。

意見交換を終え、ツアーは終了。
2時間程度のツアーだったのですが、マジ一瞬。ここから出る時本当に泣きそうでした。俺ここに住むから!と叫びたかったです。



蛇足

ツアー終了が15時くらいだったのと、興奮状態がまだ続いていたのでせっかくだしもう1ヶ所くらいどっか行ってやらあ!と神戸市立王子動物園へ行きました。
動物を見るのが目的ではなく、園内にある洋館「旧ハンター住宅」を見るためでした。

薄い緑色の外観が可愛らしい洋館です。よくわかってないのですがおそらくなんかの文化財とかになってるんでしょう。中も見学出来ました。

園内にレトロな遊園地もありました。いいとこですね。
アトラクション大好きなので乗りたかったのですが、さすがにいい大人が1人ではしゃぐわけにもいかず、眺めて帰りました。

ちゃんと動物も見ました。エグい数のフラミンゴがいて少し怖かったです。

ここまで読んでいただきありがとうございました。
廃墟には不法侵入するな!さようなら。

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