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「日本の労働人口をソフトウエアで倍に」PKSHA Associatesが目指すRPAの未来

「ITの力で、ビジネスに新しい風を吹き込む」をミッションに掲げ、シンプルで直感的に使えるRPAソリューションを提供するPKSHA Associates(パークシャ・アソシエイツ。以下、Associates)。

2019年11月時点で、大手企業のRPAツールの導入率は51%(参考:株式会社MM総研「​​RPA国内利用動向調査2020」)にまで及んでいます。今後もさらなる成長が期待されるRPA業界ですが「RPAツールの普及はこれからが本番」と代表の水野は語ります。

今回は、Associatesの創業期から参画し、事業の成長に大きく貢献してきた水野に、Associatesの軌跡や今後の事業戦略を伺いました。

水野博隆(代表取締役)
2002年、SIerのエンジニアとしてERP開発に従事。2006年よりコンサルティングファームに移り、ERP導入に関する業務を経験するとともに、BPO案件にも注力。当時の業務からヒントを得て「ロボオペレータ」を開発したのち、2015年、Associatesに創業メンバーとして参画。2023年、代表取締役に就任。


自分の業務を自分で効率化できる社会へ|原点となったのは非効率なルーティンワークへの疑問

ーAssociatesの事業内容を教えてください。

当社は「ロボオペレータ」「ロボマネージャ」を開発している会社です。

「ロボオペレータ」は反復作業などルーティンワークをロボットが代替し、自動的に作業してもらうRPAソリューション。「ロボマネージャ」は、社内で複数運用している「ロボオペレータ」を管理・制御し、現場で業務をどのように進めているのか把握する“現場監督役”のソフトウェアです。

「ロボマネージャ」は、RPA活用で頻発する、自分たちの知らないところでロボットが勝手に動いてしまう問題、いわゆる「野良ロボ」によるトラブルを防止できます。特に複数の「ロボオペレータ」を運用する大企業様に好評です。

ーAssociatesを起業した背景を教えてください。

前職時代に遡るのですが、私はもともとコンサルティングファームでクライアントに向けたERP(基幹システム:Enterprise Resources Planning )の導入サポートを担当していました。

そんな折、とあるシステムへの入力作業を海外の業者に委託することに。スムーズに業務を委託するために作業工程をまとめたドキュメントを作り、それを海外で確認してもらい、現地のオペレーションに落とし込みました。

私はこの工程に疑問を感じたんです。業務内容が全てドキュメント化されているのなら、わざわざ海外に持っていかずとも、パソコン上で自動化できれば解決するのではないかと考えました。

そこで考えたのが「この工程を自動で操作するツールを作れないか」ということ。業務自動化のテストツールに携わった、私自身の経験も活かして「ロボオペレータ」の開発をAssociates創業メンバーや知人の力を借りて進めていったんです。

業務を自動化できれば、現場は別の仕事に時間を割けるようになります。大幅な業務効率化の実現に向けて議論を重ねていきました。

開発時から大事にしていたのは「自動化してもらうために誰でも使えるツールを作る」という想いです。現場の人たちも簡単に使える「ロボオペレータ」によって、低コストかつスピーディーに自動化できる世界を目指してきました。

こうして2015年にAssociates設立以降、さらに「ロボオペレータ」が商品として出せるレベルに成長させていったのです。

身近に使えるツールを目指しサービスを毎月アップデート|課題解決を最重要視するAssociates

ーRPAで解決できる課題について、詳しく教えてください。

「ロボオペレータ」のようなRPAツールがあれば、「今週さえ乗り切れば」「この伝票入力さえ終われば」と残業を繰り返している方の働き方を改善できます。注力したい業務にも時間をさけるようになるでしょう。

また、「ロボマネージャ」は属人化の問題にも貢献します。前職でやりとりしていた企業様の中には担当者が辞めたら仕事がまわらなくなってしまうケースがありました。しかし、業務を整理してRPAツールに落とし込むと、人が変わっても業務はスムーズにまわり、リスク回避にも役立ちます。

ーRPAは単なる自動化だけでなく、業務の標準化にも繋がる存在なんですね。

そうですね。RPAツールに落とし込むためには業務を整理し、可視化する必要があるので、業務を標準化できることも魅力のひとつです。

さらに、RPAツールに落とし込んだ業務をエクスポートし、業務を一覧で俯瞰できれば、不要な作業や改善ポイントを見直す材料にもなります。

▼RPAの可能性についてはこちらの記事でも解説しています。ぜひご覧ください。

ーAssociatesの強みを教えてください。

ITの知識がない現場の人も簡単に使えるRPAソリューションであることです。ツールの使い方や設定方法を自分で理解し、現場で業務改善をしていただける点が強みになっています。

私たちはツールを簡単に現場で使っていただくために、導入時にお客様の業務上の悩みをしっかりヒアリングするんです。それは「ツールをお渡しして終わり」ではなく、一緒に課題を解決することを重要視しているから。お客様の課題と向き合う姿勢も評価していただいていると思います。

開発面では、開発スピードのさらなる加速を大きな強みにしていきたいです。現在でも、ほぼ毎月アップデート・リリースをしていますが、さらに開発速度を上げ、より使いやすいツールを目指していきたいと考えています。同じ想いを持って、お客様の課題を解決できるツールを一緒に開発してくれる人が増えたら心強いですね。

「2,000社“も”導入している」というより「2,000社“しか”導入していない」|さらなる導入増を目指す「ロボオペレータ」

ー「ロボオペレータ」の導入実績を教えてください。

2,000社・6,000ライセンスの導入実績を持っています。多くのお客様に使っていただいていると思う一方で、もっと世の中に広めていきたいという想いも。

私としては「2,000社“も”導入している」というより「2,000社“しか”導入していない」という感覚です。日本には何十万社もの企業があります。「誰もが業務効率化できる世界」を目指すためにはこれからが勝負です。

ーどのようなお客様に利用いただくのが多いのでしょうか。

建築や官公庁、病院、EC系など多岐にわたる業界の企業様に導入いただいています。その中でも特に間接部門と呼ばれる経理・人事・財務・総務のユーザが多い傾向にありますね。

最近では営業部門の事務作業での活用事例も増えました。営業が獲得した案件を、営業事務がシステムに入力するようなルーティン業務が効率化されています。マーケティングでも、記事の入稿作業などに活用するケースも増えてきました。

製造分野では、コンピューターに情報を入力する部分や、連携できないシステムの間に「ロボマネージャ」が入り、スムーズに作動させる役割を担うケースもあります。

RPAツールが入り込む業務の余地はたくさんあると、おわかりいただけると思います。

「ロボオペレータ」は国産RPAソリューションの中でシェア2位のポジション。これからさらに多くの職種の方に活用いただき、トップシェアをとれるようにさらに事業を成長させていく覚悟です。

日本の労働人口をソフトウェアで倍にする|Associatesが目指すスマホのようなRPA

ーAssociatesが描いているビジョン「誰もがスマホのような簡単な操作で、仕事を任せられるRPAソリューションを目指して」に込めた想いを聞かせてください。

創業時から目指している世界は「誰もが簡単に使える業務効率化ツール」です。エンジニアしか使えないツールでは意味がありません。

やはり、現場の方が自身で業務を効率化し、やるべき仕事にシフトしていくことが本来のRPAソリューションの役割だと考えています。そのために「誰もがスマホのような簡単な操作で、仕事を任せられるRPAソリューションを目指して」というビジョンを作りました。

今後は、RPAをはじめとするソフトウェアの活用によって、減りつつある日本の労働人口を倍増させていきたいです。このビジョンは、ビジネスの先の社会貢献を見据えているAssociatesの軸となっています。

ー今後さらに実践したいこと、チャレンジしたいものはありますか?

現在の「ロボオペレータ」は、デスクトップ型のみを提供していますが、今後はクラウド型の提供も始めたいと考えています。

日本では、企業がクラウドサービスを活用するケースも増えてきました。クラウドサービス上の作業を効率化できるように、Associatesでもクラウド型のリリースを目指し、ハイブリッドなRPAの活用を視野に入れ始めています。

各PCを自動化をするデスクトップ型RPAとクラウド型RPAを連携させ、さらに効率良く業務を遂行できる世界観を作りたいですね。最適な連携方法を考えつつ、「ロボオペレータ」をSaaSと周辺システムの潤滑油にしていき、さらなる業務効率化の実現に挑戦したいと考えています。

自動化が当たり前の世界に共感してほしい|Associatesが求める人物像

ーエンジニアチームの特徴を教えてください。

2022年7月時点で、6名のチームで「ロボオペレータ」と「ロボマネージャ」を開発しています。全員がスペシャリストです。お客様の問題、日本の労働問題を自分ごとと捉えて動ける人たちばかりなので、開発や改善はもちろん、高度な問い合わせにも対応してくれます。

入社直後に密なコミュニケーションをとって業務内容をお伝えし、自発的に行動する先輩の姿を見てもらったことで、自走する精神が根付いたように思います。

会社としては「こうしたい」「こうしたらもっと良くなる」といった提案を実現しやすい環境です。そして、形にしたものをお客様に届け、そのフィードバックを積極的に反映していくので、開発者としての手応えも保証できます。

こういった点に共感いただける方には、「ロボオペレータ」と「ロボマネージャ」はとても面白いプロダクトだと思います。広範囲にチャレンジできる会社です。

ー今後、事業拡大していくにあたり、Associatesが求める社員の人物像を教えてください。

業務効率化を実現して、日本の労働人口減少と業務の属人化という課題を解決したい方とともに、事業をさらに成長させていきたいです。

Associatesの事業を加速するには、「ロボオペレータ」や「ロボマネージャ」の簡単な操作性の追求に共感し、UIの改善まで含めて、俯瞰的にお客様の課題を解決したいと考えてくださる方の存在が欠かせません。単純な作業から解放され、本来やるべき仕事に注力できる人を増やしたいという意識を共有していきたいです。

また、クラウド型のRPAの実現など、新たな商品の開発をスピード感を持って開発できるメンバーを募集しています。

最後まで、お読みいただきましてありがとうございました。

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取材協力:CASTER BIZ recruiting


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