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社会科の授業はもはや「暗記科目」ではない!!
3日茨城県県立高校の学力検査が行われました。
年々出題内容が変わってきております。
特に社会科は昨年よりも5問、記述で答える箇所が増えました。
また、中高一貫高の学力検査でも、
複数の資料を読み取り、
自分の考えを記述する問題が主流です。
もはや「社会科=暗記科目」というのは過去の話で、
かえって暗記すればいい問題の方が点は取れて楽?!
と考える児童・生徒も少なくないのではないでしょうか。
このサイトは教師志望の学生や、現職の教師向けに発信をしているので、
これからの入試対策も含めた社会科授業の在り方についてお話します。
1 問題の原因や、社会事象の特色を説明できる
社会科の授業と言うと「教科書をすべて教えなければ」と思われがちです。
しかし中学生でも教科書の見開きで(社会科の教科書にある太字)6割覚えていれば大丈夫です。
6割覚えればおおよその問題の原因や、社会事象は説明できます。
(ちなみに中学校勤務時代残りの4割は「補強プリント」を作成しました)
2 資料をどう活かすか
私は中学校勤務時代よく数学や理科の先生に
「数学や理科はいいですね。答えが一つですから。社会科はファジーな部分が多すぎて・・」
歴史だって自分たちが子供の頃「しっかりと覚えろ」「忘れるな!」と言われたことが
「実はウソでした」ということが多い。
しかし、見方を変えれば
自分なりに「根拠」をもち、
自分の意見を述べる。
意志決定をする。
それが社会科の醍醐味ではないでしょうか。
悪い言い方をすれば「自分の都合のよいようにアレンジする」・・
でも商談だて外交だって同じですよね。
(さらに言えばお互いwinwinになれる提案ができればなお可)
同じ資料でも見方を変えれば
それぞれ子どもたちが捉える視点や解釈が変わります。
選んだ資料によって
子どもたちの判断や意志決定が違ってきます。
理科や算数・数学は多少道筋が違えども
最終到達地は同じであります。
しかし社会科は
「違いを知る」「違うことが大切」ということを学ぶ教科だと考えています。
3 社会科の授業のベーシックは「なぜ」を問うこと
前述のとおり教科書をなぞると「いつ」「どこ」「だれ」とかという「クローズドクエスチョン」に陥り、授業がつまらないものになります。
大切なことは「なぜ」を問うことです。
例えば
〇なぜ江戸幕府は約260年も続いたのか
という問いに対してすぐに回答できなと思います。
江戸幕府ができる前の時代背景がわからないとダメですし、
江戸幕府とそれ以前の政策の違いがわからなければいけません。
ここが社会科の「深み」です。
資料を取捨選択し読みとり、自分なりに解釈し、言葉で表す。
さらに事例で言えば
江戸幕府の学習が、
「前代の不安定な社会構造を変えたことで安定した社会を構築できた」
という学びが子どもたちのこれからの人生にどう活用できるか。
社会科は実例から成功の法則や失敗の本質を学ぶことができます。
1603年に徳川家康が征夷大将軍になるという単なる「事実の暗記」の学習ではないのです。(当然関が原の合戦から3年と言う月日にも意味があります)
まさにこれからの時代の「インプット&アウトプット」の重要性として社会科は大切なのです。
もしこれまで教科書をなぞる社会科授業をしていたら、ぜひ本稿を参考に変えてみませんか。
【プロ教師養成塾で一緒に学びませんか】
「子どもたちから信頼を勝ち得る教師になる!!」をモットーに、
2020年1月からこの会を立ち上げました。
毎回テーマを変え、月に1度のオンラインの講座の開催。
教員採用試験対策や、現職の先生向けのお仕事など個別のサポートも行っています。
3月のプロ教師養成塾は3月27日(土曜日)
14時~17時までオンライン(ZOOM)による開催をします。
【講師プロフィール】
片野 靖久(かたの やすひさ)
1969年常陸太田市生まれ
兵庫教育大学大学院学校教育研究科修了
1995年に茨城県教員に採用。以後5つの小中学校と、行政(埋蔵文化財)に従事。
社会科・算数・体育の授業を中心に,コミュニケーション,思考力育成。協働学習で自己肯定感を育む授業実践,学級経営を実践する。
また,「社会科教育」(明治図書)や「授業づくりネットワーク」(学事出版)などの教育誌や教育書の編著者として執筆の経験もした。
鳴門社会科教育学会誌に論文掲載(2011年)
茨城県教育に関する論文優良賞受賞(2012年)
2019年3月に退職し,「未来factory」、「日本キャリアアップ研究所」を設立する。
テーマは新年度に向けての「学級づくり・仕事術」です。
詳細は特設サイトをご覧くださいね。
*プロ教師養成塾特設サイト
https://peraichi.com/landing_pages/view/teachersp