Percy Jones というベース弾き🎸
パーシー・ジョーンズ...
この名前にピンと来たひとは間違いなく
ベーシストだ。
しかも結構マニアな音楽的趣味をもっていると見た。
一見、上品な英国紳士のように見えるこの男
まさか彼の指先からあれ程の狂気じみた変態ベースプレイが
飛び出すだなんてことは誰も
予想だにできないだろう...
1947年12月3日生まれの73歳
あのトム・ジョーンズ、ボニー・タイラーを
輩出したウェールズの出身。
意外にもR&Bをルーツにもちチャールス・ミンガス
を支持していたのには驚きだ。
何故なら彼のプレイにはビバップ色がまったく
見られない。
それはやはり独学が故の独自の世界を突き詰めた
結果であり、彼特有の個性を作り上げるのには
師匠が居なかったのはむしろよかったと言える
のではないか。
彼のプレイを語る上で欠かせないのが
フレットレス・ベースを使用している点だ。
彼の紡ぎ出す独特のフレーズはフレットレスありき
のもので他に類を見ないものとなっている。
特にグリッサンド、ビブラート、スライドハーモニクスは
フレットレスならではのもので彼のスタイルを
特徴付けているものでもある。
さらに
彼のフレットレスベースにはフレットマーク
が無いが、それにより音程が不安定になり
浮遊感が出るというある意味良い効果を生んで
いる。
インド音楽に傾倒しており、耳慣れない不思議な
音階はプレイにも顕著に現れている。
ブランドXでのベースソロでのフレーズでは随所で
それを聴くことができ、
彼が変態ベーシストと呼ばれる所以でもある。
ブランドXというバンドはプログレのジャンルに
カテゴライズされてはいるがただ単に
レコード会社がどこにカテゴライズしてよいか分からなかった
だけのように思う。
ボクに言わせるなら英国の香りがプンプンする
インテリジェンスなジャズロックバンド。
何かとジャコと比較されるがルーツもスタイルも
全く違う二人をフレットレス・ベースという括り
だけで比較するのはナンセンスというものだ。
現在でも自らの音楽を追求しており現代の
ポピュラー音楽が巨大ビジネスによる産業化により
大企業が市場、流通、放送をコントロールされているという
事実を危惧しているという真面目ぶり。
彼を知るのに欠かせないアルバムを2枚紹介
しておこう。
あえてレビューはしない。
先入観抜きで実際に聴いて、彼の音楽を体感して
欲しい。
ブランドX「Livestock」1977年作
ブランドX「Masques」1978年作
一度ハマると抜け出せない。
Percy Jones というベース弾きは
そんな音楽を創り出す音楽家だ。
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