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自然治癒力

薬には できれば頼りたくない。

化学物質の内容と関わり合いについて
基本的に理解できないため
薬品の物質がどのように体内で患部に向かって
治す方向で作用していくのか 
その過程を理解しきれていない。
だから できれば どんな場合にも薬品のお世話には
なりたくない。

佐藤愛子さんは現在100歳をこえておられる。
この夏 彼女のことを描いた映画「90歳何がめでたい」を観た。
そして 彼女のエッセイ 特に80代以降の著作を数冊 読んでいる。
90代を迎えても 文章力、構成力、素晴らしいと思えた。
エピソードの扱い方もとても上手だと思えた。
冴えた脳をキープしておられる。
そして 健康の秘訣などは 特別に何かにお金をかけてきたわけでもないと 
言っておられる。それが100歳を超えておられるのだ。

「老い力」(リベラル社)の中で書いておられた。
医者や病院が嫌いで むやみに切り取ったりする治療には
賛同できなかったそうだ。
彼女が言うには 人間には自然治癒力というものが
ある と。

ある時期 胆嚢炎によるものと思われる激痛に
何度も襲われていたとき。
ひたすら我慢して仕事を続ける日々だったそう。
一度は病院の治療で 10日連続で長い管を胃の中まで呑み込んで 
薬品を流し込んで石をとかして出す という方向性の治療を試みたそう。
しかし 管を飲み込むことができず 1日めで通うのをやめたそう。

そのころ  アキレス腱をあたためなさい、
という整体師の助言に従うと 激痛が和らいでいったそう。
また それまではトマトが嫌いだった佐藤先生だったが
その激痛時期から 無性にトマトと大根が食べたくなって 
そればかり どんどん摂っていたそうだ。
そのうちに 胆嚢の石は落ち着いて やがて治っていったのだと。

私は驚いた。実弟が数年前に同様の痛みで 夜中に救急にかかって 
それ以来 ずっと いろいろな薬による治療が続いているのだった。
また知人は 一か月以上食欲減退で 
町医者では異状なしと言われていて そのままにしているうちに
胆嚢が炎症で腫れあがって破裂寸前になり 
入院 即手術になったという話も聞いていた。

人により症状の内容も原因も違うだろうし トマトと大根は
佐藤先生のからだが要求したものだったわけで 他の人に
適用される方法ではない、と 先生も言っておられた。

薬品で 早期に的確に治療できるものも 確かに多いことは
ある。
私は今春コロナにかかった際 高めの薬だが 咳や気管支に不安があるので 
仕方なく購入して 軽い症状で済んだことは感謝している。
インフルエンザにかかった時も 薬のおかげで 軽めに終わったことも
実感したことがある。

しかし 基本的に薬品を信じることができない。
40代の頃 体調不良でかかったら 精神安定剤を出された。
ぼぅっとしていて グレープフルーツジュースで飲んでしまった。
ひどいめまいに襲われて 立っていられなくなった。
結局その時期 子宮筋腫がどんどん肥大していたのだった。

また別の年には 家の床下でシロアリ駆除剤を散布されたあとくらいから
数か月間 ひどいめまいが続いた。強い薬剤が漂ってくる床に
布団を敷いていたせいだと思っている。
現在はそういう薬剤を使用していないらしい。

さらに最近は毎年というほど 
虫に刺されたあとのひどく長く続く腫れや なぞの蕁麻疹などで 
皮膚科にお世話になっている。
塗り薬はわかるが 飲み薬も処方される。
それを飲むと 食べても食べても何かを食べたくなってしまう。
そして顔もむくんでくるような気がする。
しかし 抗生剤は最後まで飲むべし、と言われるから 
症状がおさまっているのに 大量の抗生剤を最後までいやいや飲む。

咳が長く続く症状もかかえている。喘息だ、と言われる。
その薬もまた 最後までのみきること と言われる。
途中でやめると もっとひどくなる、治らなくなる、と。

しかし そういう化学物質や薬品が 
自分の体内で どういう反応を引き起こして 症状をおさめるのか 
病のもとをどう退治をしているのか 
途中でやめると それがどう作用して 何が悪くなるのか 
そういうことが説明されないし 
質問してみても
忙しい医師は 不機嫌になるし 
素人は黙っていうことを聞いていればよい、という雰囲気を
ばんばん出されるから
訊けないのだ。

勝手な判断で もういいかな、と服用をやめていたほうが 
食欲も普通にもどるし
顔もむくまないし 症状も出てこない。
そう実感しているから 長く飲むような薬には 不安しか持たないのだ。

ちなみに 今春以前は 一日中 不定期に めまいに襲われる瞬間が
多発していた。
だから起床時も すぐには起き上がれずに 
四方八方へ首や頭を回転させて めまいを数回経験し終えてから 
立ち上がらないと
ふらついて ぶつかったり倒れたりしていた。
しかし コロナにかかった時から その症状は ぴたりとなくなった。
それ以降 一度も発症していない。
少しは有意義な効果があったといえるのか。
これはからだの治癒力によるものなのか 
それともコロナウィルスが何か関係するものなのか 
誰か解明してくれるといいのに。

治癒力だけではおさえきれない時だけ 化学物質の助けを受け
あとは からだの機能が良い方向に対処していくことで
治っていくのが 一番良いとは思う。

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