English Lunchについて🎉ﾊﾟｰﾝ

2024年12月20日 10:39

どうも皆さんこんにちは。アトラエでデータサイエンティストをしている芝原です。今回は数学や統計やデータに関してではなく、毎週オフィスで行なっているEnglish Lunchについて書いてみたいと思います🎉ﾊﾟｰﾝ

「社内に外国人の社員の方がいるけど、どう接したらいいのか分からない」やEnglish Lunchと似たような何かを企画しようと思っている方がいたら参考にしていただければ幸いです。

English Lunchについて

English Lunchとはその名の通り、英語で話しながらランチをするというものです。英語学習をしている社員の方、海外経験のある社員、外国人社員まで、様々なバックグラウンドの方が参加されています。実は僕もアメリカの数学のPh.D. Programで5年過ごしたという経験があります。

最初は特にEnglish Lunchなるものがあることも知らなかったし、そんなアイデアもなかった訳ですが、幸いオーガナイザー？をしてくれないかというお話を先輩DSの方に入社時に頂きまして、6月から今現在の12月まで、祝日や病欠なとき以外は毎週行うことができています🎉🎉ﾊﾟｰﾝﾊﾟｰﾝ

このEnglish Lunchがストップすることなく続けられたこと自体、参加者の努力の賜物です、本当に参加してくださった皆さんに感謝です。その中で気を付けていたことや気づきが何個かあるので、それを今回シェアできたらなぁと思っています👍

続けるってむずいよね。

実はこのEnglishランチですが、なんとなく「じゃあ週1回やりますかー。」って最初に言ったんですが、多いと感じた方がいたみたいで「週に1回もやるの！？」と言った感じでした。

個人的には、そりゃあ英語習得したいならそれくらいするでしょって最初こそは思いましたが、これが続けるのが結構大変でした。その要素として

1人で毎週テンション高めなリマインド飛ばす
人が集まらない時がある
自分自身が忙しい時がある
単純に自分の気分が乗らない

などがありました。

気分が乗らないなどは論外なので自分の感情を押し殺すと解決しますが、少し業務が忙しくなったりするとリマインド飛ばすのですら億劫になったり、シンプルに人が少なかったりします。今までの人生フラフラしてきたので、あまり自分が何かのオーガナイザーをするということはなかったんですが、改めてコミュニティを運営している人への尊敬の念が湧いてきました。

少しやり方を工夫した点として

同じ人と毎週話すので、ちょっとした変化を加えるために行事などに合わせて少し違うテイストでEnglish Lunchを開催してみた→良い感じで参加率高めな気がします！！
業務の話をした方が皆さんモチベが上がるのかなと思い、他社の海外HR tech関連の動画を一緒に見たりした→自分でsales pitchする方も現れていい感じだった！！
stand up comedyを見て笑いに全振りしてみた→ちょっと難易度が高く微妙だったかも？
オンラインでも参加可能にした→たまにレアな社員の方が現れてくれるようになったり、海外からオンラインで参加してくれる社外の人も現れました！！

などなどがあります。このような継続を求められるものに関しては普遍的なルールとしてそもそも楽しくないと続かないというのがあります。なので、とにかく笑って楽しく過ごせるEnglish Lunchであればいいなぁと思って運営しています。

英語を意識する場&コミュニティとしてのEnglish Lunch

English Lunchは週に1回なので、僕自身はここで英語力を伸ばしてもらおうとか、英語のイディオムを習ってもらおうは思っていません。言語習得がEnglish Lunchのみで達成されるならもう日本の将来は明るいです。

どちらかといえば、英語を毎週意識させられる場にしたいと思って継続しています。というと、毎週出社のタイミングでEnglish Lunchが行われていたり、リマインダーが飛んでくると嫌でも目に入ります。「英語やらないとな」「今日何話そうかな」となんとなく考えるタイミングが1週間に1回くらいくるといいのかなと思っています。これも1人だと継続が難しいので、こういった場があることで皆で意識して頑張っていけると素敵ですよね🎉ﾊﾟｰﾝ

少し話が少しそれますが、人が中心の組織のあり方を提唱したHumanocracyという概念があります。省略しますが、7つの要素から構成されており、その1つにCommunityという側面について論じられている部分があります。

この本(及び下の論文)でcase studyとしてAA(Alcoholics Anonymous)というコミュニティについて紹介されています。これはアルコール依存者のためのコミュニティで、唯一の参加基準は「酒をやめたいという気持ち」のみだそうです。本では、このAAで形成された仲間やコミュニティが禁酒を励まし合い、禁酒に伴う感情面の安定化の役割を果たすと書かれています。毎日会うわけでもない訳ですが、コミュニティのもたらす影響も侮れません。

つまり、English Lunchが英語を毎週意識させられる場であり、同じ英語しゃべりたい/しゃべれるようになりたい社員が集まって定期的に集まっていることは見かけ以上に意義深いことなのではないかと信じています。

「テキトーに会話すること」の重要性を再確認

そんなにEnglish Lunchを頑張って結局何になるんだという話があると思います。一言でいうと、どのバックグラウンドかに依存せず、居心地よく働く会社を創るためだということです。どんな人でもfeel homeやacceptedな場所があることは古くはマズローの欲求5段階の社会的欲求の帰属意識の観点からも大事と思われます。そしてこの帰属意識がどこから湧いてくるのかというのは皆さん色々あるとは思いますが、本質的に「寛容な人たちが様々な意見を聞く姿勢を持ち、賛同はされずとも1つの意見と認識し受け入れ、心理的負荷もなく話することができる状態」であると思っています。大雑把にいうと「テキトーに会話すること」です。皆さんは会社にそのような特に格式張ることもなく、自然体で話せる場がありますか？

English Lunchなので、「英語でテキトーに会話すること」が鍵になります。第二言語でコミュニケーションができるようになる近道として「話すこと/聞くことが日常になること」があると思っています。別の言い方をすると、英語で聞くこと/喋ることにハードルを感じないということです。これは文法を正しく使いこなせるとか、学問としての英語の能力が高いという話ではなく、「どれくらいその言語でコミュニケーションをすることに慣れているか」を指します。

僕が英語を本気で勉強し始めたのは、アメリカの数学のPh.D. programに入ることを決意した学部4年の冬です。当時の英語のレベルはTOEICで言うところの700点とかそんなもんだったと思います。初めてのオンライン英会話も30分話しただけで脳がどっしり疲れて、「あー疲れた。。。」って思った22歳の僕が懐かしいです。当時はTOEFL ibtなど試験のための勉強で楽しむ余裕もなく、英語が苦しかったです。

そして時が経ち渡米しましたが、1年目でいきなりrecitationで講義することになり、生徒に質問されても特有の言い回しに苦労したり、何言っているのか分からないなど、大変なことが多くありました。意思疎通ができずNever mindと言われるときの切なさがあったりします。留学や駐在の経験のある方なら理解できるかと思いますが、そうゆう不安の積み重なりが心理的ハードルが上げ、コロナの時期とも重なり会話が億劫になったりすることもありました。

しかし2年目、3年目ともなってくると頻繁に使われている言葉がインプットされ、分からない時の対処が上手くなり、軽くジョークも飛ばせるようになると、会話が楽しくなりバーに行ってMac&Cheeseを食わされるようになりました。いわゆるこれが「英語の言語能力的なものはほぼ変化ないが会話することが普通になった」という状態だと思います。この「普通になった」状態にはそこまで英語力は関係なく、拙い英語でも楽しく過ごしていたアメリカに住んでいる外国人にはよく励まされました。

自分はこの「英語でテキトーに会話する」という能力は非常に重要だと思っています。日々の日本語での会話を思い返してみると、居心地の良い空間というのは、そういったリラックスした会話の中から生まれます。日本では「自己紹介をする」「プレゼンをする」といったビジネス英語をたくさん学ぶと思いますが、よっぽどの魅了ができない限り、実践の場ではそれでアイスブレイクを起きません。人間性が垣間見えたり、人としての魅力が伝わってはじめて人として興味が湧くものです。Socializeすることが重要なのはどこの国でも同じです。English Lunchを半年ほど行って改めてこのカジュアルな場を設ける重要性を再確認しました。

今現在、アトラエには外国籍の社員が複数名在籍しています。だからといって、社員全員に英語を強要するのも現実的な話とは思えません。一方でDiversity&Inclusionの観点から見て、本当の意味で様々なバックグラウンドの方が居心地良く働くためには、「テキトーに英語で会話する(Socializeする)場」はこれから様々な国の従業員を受け入れる意味でも重要性が必然的に増すと思います。そして時間はかかるとは思いますが遠い将来にはこのような場がなくても心理的ハードルを感じずに自然発生的に会話ができるようになる人が少しでも増えている会社になればと願っています。

終わりに

今回は組織の実践の一環として、English Lunchについて書いてみました🎉ﾊﾟｰﾝ
そのほかのアトラエの組織作りに関しては下を覗いて見てください。色んなトライが垣間見れます。

何かの気づきになれば嬉しいです。採用も行っているので、是非覗いてみてください！