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ヴィオラを買った時のお話
私が持っているヴィオラは 1800年代後半生まれの いわゆる「オールド」よりも少し新しい「モダン」という区分に入る楽器で、フランスで作られた楽器です。
もちろん新品ではなく、何人かが弾きついできた(であろう)楽器。
傷も結構入っています。
マーラーやブルックナーが生きていた時に すでにこの楽器が存在していたのかと思うと感慨深い。
この楽器を購入するまでは、ドイツの「カールヘフナー」という 日本でいうところの「SUZUKI」のような量産メーカーの楽器で(違う???)、
大学1年生の夏に、弓と本体とケース込々で30万円くらいで、とレッスン先の先生にお任せで購入したものです。
当時の国立大学の学費は 年間10万ちょっとでしたから(年がバレる)、結構高額ですよね。
ついでにアルバイトの時給が、大学近くの喫茶店で450円でした!!!(^-^;
この楽器、本体のカラーも音色も結構気に入っていて、社会人になってアマチュアオーケストラで弾くようになってからも長いこと弾いていましたが、
友達が買い換えた楽器を弾気比べさせてもらうと(ヴァイオリンでしたが)、音色が全然違う!深みのある音が素敵!!!
私の中で、「新しい楽器欲しいなぁ」という気持ちがどんどん膨らんできました。
ある時、仕事で関東方面への出張が決まり、たまたま日程が週末で、仕事が終わったあと居残って自分の用事をしても(もちろん観光でも)良い状況が生まれ、
そこから必死でヴィオラを置いている弦楽器店を探し、
何店か候補を決め、試し弾きの予約を取りました。
ヴィオラの場合、大きさがいろいろあって、手の小さな私には大きな楽器は扱えないことから、
希望のサイズと価格帯を伝えて、いくつかのヴィオラをそろえてもらいました。
1件目は 閑静な住宅街にあるマンションの一室。
6台のヴィオラがありました。
悪くはないけれど、うーん、なんだろう。
ピンと来なかった。
人前でヴィオラを弾くのは緊張するし、楽器の良しあしがわかるだろうか?
不安だったし、先に価格を見てしまうと、選ぶ基準がぶれてしまいそうだったので、
あえて価格は見ずに試し弾きしてみて決めようと思っていました。
ここにあったのは新しい楽器ばかりで、
よく鳴ってくれる楽器だったけど、音色がちょっと明るすぎるかなぁ??
私はちょっと暗めの落ち着いた音色が好きなんだよね。
というわけで とりあえず1台のヴィオラは候補にしておいて、次のお店へ。
2件目はそこから電車で20分&徒歩15分くらいの またまた閑静な住宅地の中。
先ほどのお店よりは大きくて、
用意してくださっていた楽器は8台(だったかな?)
2台目に手にした楽器、G線を弾いてみると・・・
え?めっちゃいいやん。
好みの音色だし良く鳴る。
残りの楽器も弾いてみて、もう1台気になる楽器はあったけど、
やっぱりさっき弾いた楽器のほうが好きだな!!
「もう少しお高い楽器でイタリアの新作があるんですが」と出してくださったヴィオラは、
明るい音色が好きな方だったら文句なし!っていう楽器もあったけど、
やっぱり私はこちらだな、と最初にビビっと来た楽器を選択。
お値段のほうは、まぁそれなりに。
私の中では大きな買い物でした。
買い換えた楽器は、
無理なく鳴ってくれるので、弾くのが楽になりました。
今までは「鳴らぬなら鳴らせてやろう」みたいな弾き方でしたが、
無駄な力を入れずに弾けるようになったので、表現の幅が広がりました(と思う)。
今後楽器を買い替えることは、宝くじでも当たらない限りなさそうだから、
しっかりこの楽器でいろんな曲を弾いていこうと思います♪♪