老化
子どものころ、祖母が針に糸を通せないでいるのを
「え~~これが見えないの??」とちょっと馬鹿にしながら糸を通してあげたりしてたんだけど、
その年に今自分がなっていて、
「老化」をひしひしと感じている。
今朝は燃えるゴミの日で、
夫が勝手にアマゾンで購入したスピーカー類の段ボールの中の梱包用発泡スチロール(わが自治体では燃えるゴミでOK)と、普通の生活ごみと 2個の45リットルのゴミ袋を車の後部座席に乗せたところで、
「あ!お弁当と水筒、玄関に置いたままだった」と忘れ物に気づいて、
取りに戻って、
再び車に乗り込んだ時には、ゴミの事はすっかり忘れていた。
もしかしたら、乗り込む瞬間、後部座席のゴミ袋は見えていたかもしれないけれど、
駐車場から車を出した瞬間に、100%「ゴミ出し」の事は頭になかった。
ゴミを出すためには、一つ目の交差点を右折しなくちゃいけないんだけど、
迷うことなく直進した私。
せめてその先のコンビニに立ち寄る用事があれば、まだここでゴミに気が付くチャンスがあったかもしれないんだけれど、
残念ながらその日は、朝ごはんをしっかり食べて、お昼のお弁当も作っていたから、コンビニに用事はなかった。
そのまま職場へと車を走らせ、駐車場に車を止めて出ようとした瞬間に、
後部座席に乗っかってる2つのゴミ袋が見えてしまった。
「あ~~~~~~~~!!!!やっちまった」
実はこれやるの初めてではなくて、年に3回くらいやってる。
前は空き缶だの、ペットボトルだの、車に乗せたままでもあまり問題のないゴミだったんだけど、
なんせ今回は燃えるごみの日で、発泡スチロールの一袋はなんちゃないけれど、もう一袋には、生ごみや猫のおしっこシーツが入ってるから、捨てないわけにはいかない。
時計を見た。
いつも始業60分前には会社に到着しているんだけど、この日はちょっと遅くて、
始業まで45分しかない。
始業60分前に家を出るときには道もすいてて、片道20分もかからない。
けれど、ここから一旦ゴミ捨て場まで戻って、そこから再び会社に行こうと思ったら往復45分は厳しいんじゃないだろうか?
でも今日は日中暖かそうだし、車の中にこのゴミを置きっぱなしにして、さらに次の燃えるゴミの日の金曜まで家のどこかに置いておくっていうのは、ちょっとどうだろ。
と、年老いた脳細胞をフル回転させて考えて、戻ることに決めた。
時速50kmの道を時速45kmで走るシルバーマークの車に毒づきながらも、規定時間内にゴミ捨て場まで到着。
あとは再び会社まで戻るんだけど、
最短のルートはどれだろう。
車が少なそうなのは、距離は少し遠いけど南回りルート。
だけど、この道は小中学校の通学路になっている。
この時間は小中学校の通学時間だ。危険だ。
横断歩道の度に、子どもたちが渡り切るのを待っていては、かなりのタイムロスになりそうだ。
中央のルートは一番距離は近いけれど、途中何か所か、日によって違うけれど、信号のタイミングが悪くて、渋滞になる場所があったはず。
結局第三の 北回りルートを選んだ私は、最初の信号で「失敗した!」と思った。
左折した瞬間、かなり向こうまで車の列が見えて、引き返したいと思ったけれどそれも無理そうで、
遅れたときには「1時間有給」(2年ほど前から1時間単位で有給が使えるようになった)を使えばいいや、と割り切って車を進めていったら、
その車の列は、単に前のほうに、右折が下手な車がいただけで、その後はおもったよりもスイスイと車が進んで、
始業6分前にタイムカードを押すことができた。
老化というのは悲しいもので、本人が望まなくとも、気づかないうちに、体も心も年老いて行ってしまう。
もちろん、そのスピードを抑えることはある程度可能なのかもしれないけれど、
次第に目は手元の小さな文字が見えにくくなり、
膝やら腰やらに痛みを感じることが増え、
ダイエットしてもなかなか痩せづらくなり、
記憶力も頭の回転も衰えてくる。
いつか自分では気づかないままで「痴呆」の症状がでてきたりするんだろうか、と、60過ぎてもシャキシャキ動き回って、毎日ウォーキングを続けていた87才の義母が、転倒→骨折のあと、一気に体が衰え、痴呆が進んでいったのを見て、
とにかく転倒しないように、足腰は鍛えておこうと心に誓った。
(近所にできたジムに入会しました)
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