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感銘を受けた
好きな人がいた。本当に変な人だった!私の人生史上、未だにいちばん変な人!
受験生なのに、フラっと貯金を崩して長崎に行ってきたとか、一瞬の内に七三分けになって横に立ってたり、無闇矢鱈に語尾を伸ばしたり、その時の私にとっては全部が特別に変で、そこが好きだった
そんな挙動を目で追ってしまうのは仕方がない。
横にある景色の遠くの木に視線をずらしたつもりでその人を追っていた
体育祭の時、違うクラスの男子と話しているのを見て、休憩時間に「仲良いの?」と聞いたことがある。「え?誰と?」と聞かれ、「いや、さっき話してたから!4組のほら、あのイケメン」
この言葉を私は一瞬で後悔して、自分に落胆する。
私は好きな人に、イケメンとか言う単語言って欲しくない!この気持ちは伝わって欲しいけど、伝わらなくてもいいです。あわや一応なりともjkだった私は、周りの女子の言葉につられていたらしく。
なんだか私には、その特別に変な好きな人に、イケメンだとか、チョー可愛い、だとか、なんだかそういう"世間一般平凡凡"な言葉を使って欲しく無かった。
あぁ、と思った束の間、
「あー!さっき仲良くなった。顔綺麗だよね」
「へえ」と返した
返事までの刹那、私の目の前にうつる特別に変で好きな人が、本当にキラキラして見えて、風なんか吹いたし、心には水平線まで続く花畑がブワァーって(中略)
本当に酷く感銘を受けた。
それから私は顔が綺麗という言葉を人の容姿に対する褒め言葉として使うことにしている