映画「こちらあみ子」のFilmarks
現時点でFilmarksの評価は3.9点!あともう少しで4.0点!レビュー件数は1700件を越えてる!ということで、わたしも一票を投じようと思い、これまで書いた感想の短縮版を「ネタバレなし」で書いてみた!Filmarks、初体験!
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わたしもあみ子だった。この映画を観て子供の頃の肌感覚が一気によみがえった。ふたをしていた感情が込み上げてきて、それと向き合うしんどさもあった。痛みをともなうデトックスというところか。劇場を出ると、なんだか自分が浄化されたような気分になった。
今村夏子さんの素晴らしい原作から、そのまま抜け出してきたかのような俳優陣の演技は、驚くほど自然だった。特に主演の大沢一菜さんの存在が鮮烈で、井浦新さんと尾野真千子さんの確かな演技力がこれをそっと支えていた。
そして原作をリスペクトする森井勇佑監督は、ネガティブに捉えられがちな「ちょっと風変わりな女の子の世界」がこんなにも豊かであることを音楽と映像で見事に表現している。ドキュメンタリーのように淡々と描かれる「あみ子の世界」に対して、余計な「解説」は一切ない。さまざまな受け止め方が可能になるだろう。
物語は、フラットな視点で、時にシビアな展開を見せるが、一定の距離を保ちながらもあみ子をじっと見守る作り手の「あみ子愛」が感じられる。初めてなのに懐かしい。辛いけど心地いい。寂しいけど孤独じゃない。不安と期待が入り混じるドキドキ感。心が揺さぶられるとはこういうことか。
エンドロールで流れる青葉市子さんの「もしもし」は、「あみ子の世界」を観客の心のより深いところに落とし込んでくる名曲だ。
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以上、お粗末でした。