サッカー好きを育て、賢い子を育てる

以前「電車好きの子は頭が良い」と言うコラムを読んだ。様々な路線があること、そして形や色が少しずつ違う車体を認識することで「認知のコツ」が知らず知らずのうちに養われるという内容だった気がする。

これを読んで思った訳です。「サッカーでも同様の効果が期待できるのでは?」


サッカーを楽しむための前提知識

既存のサッカーファンは気づきにくいかもしれないが、「サッカー」と言うコンテンツを真面目に楽しむには子どもにとって必要となる前提知識が多い。

・Jリーグというものがある。
・それは実力によってJ1.J2.J3(その下にはJFL,地域リーグ...)に分かれている。
・1年通して全チームと2回試合して、毎年強いチームと弱いチームが入れ替わる。
・それと並行して別の大会(ルヴァンカップ・天皇杯など)も行われている。
・良い選手は強いチームに移籍していく。外国に移籍する選手もいる。
・外国にも同じようにリーグが整備されている。
・たまに国別対抗戦(代表戦)がある。
・その代表戦は年齢によって区別されるものがある。
・その年齢別の代表にはJリーグに入る前の選手(大学生・高校生など)が選ばれる。
・大学・高校・中学…各年代で大会の大会がある。
・部活とクラブユースの違い。

例えば「吉田麻也」と言うフレーズ一つとっても現在進行形のものだけピックアップしても以下の情報が出てくる。
・日本代表
・U-24日本代表(オーバーエイジ)
・サンプドリア(イタリア)所属

例えば「古橋亨梧」の出世物語語るとしたら以下の情報が必要になる。
・世代別代表経験なし
・大卒
・J2のFC岐阜に入団
・J1のヴィッセル神戸へ移籍
・日本代表入り
・セルティック(スコットランド)移籍
もしかしたらセルティックの凄さは語る上でCLの情報が必要になるかもしれないし、南野拓実と実は同級生だったエピソードをエリートとの対比目線で挿入するならユースと高体連の情報も必要になる。

また当然ながらJリーグを楽しむなら昇降格のレギュレーションを把握する必要があるし、そもそも勝点計算が出来なければならない。大会によってはリーグ戦/トーナメントの違いも理解が必要だし、実は覚えることが多い。

覚えさせてみた

3歳直後のロシアW杯から伝達をはじめて3年強。少しずつ伝えて今は上記内容はほぼ把握してるはず。サッカーがすごい好きかと言われれば、そこそこではあるけど、コチラが「おっ!」って思うようなニュースについてはそのバリューを理解し共感してくれるので話がいはある。

「青森山田準優勝かぁ」
「川崎また連勝伸ばしたよ」
「天皇杯でHondaがマリノス倒したよ」
「今年のアミノバイタル杯、明治と早稲田と筑波と順天堂がベスト8前で敗退したよ」

各種予想大会等を開いて感覚を養ってる側面はあるけど、この辺の情報を家庭内で共有できるのはいちサッカーファンとして単純に楽しい。

ちなみに覚えさせる上でのハードル高かったのは「クラブチームとナショナルチームの違い」「並行していろいろな大会が行われている」の2点でしたね。

覚えさせて得たもの

①漢字が読めるようになった
サンプルが息子だけなので再現性はわからないけど、少なくとも息子に関しては順位表を通して漢字を学んだ側面が大きかった。試合前後に各リーグの順位を読み上げて確認してたら少しずつ順位表見た瞬間にいくつかのチームを認識して理解していった感じ。そこから派生して「あれ「はままつ」?横浜の浜に松本の松だよね?」と言った感じで看板読むようになっていった。多分4歳になるかどうかって時期だったはず。6歳の今では読みに関しては中学生レベルは読んでるんじゃないか?なお字を読む力は高いけど書く力はほとんどない。自分の名前も書けるかどうかも怪しいレヴェル。

②簡単な計算が出来る様になった。
横浜FCよく見てて、試合観に行くたびに「勝→3ポイント、引分→1ポイント」をベースに試合前に最高何位まで順位を上げることが出来るかをシミュレーションしてたのが効いてる気がする。当時の横浜FCは昇格争いしてたのでシーズン終盤はかなりシビアだったし。「得失点差計算」はその派生。そこでマイナスの概念を得たと思う。

③地理感覚が養われた
Jリーグって全国に50以上ある訳で、それはまぁ養われますよね。ちなみに当時息子は電車好きだったので、試合観に行くときはアウェイチームがどうやって三ツ沢入りしていたと思うかは毎試合話してた。「山口はN700乗って新横浜まで来てそこからバスじゃないかな?でももしかしたら福岡空港or北九州空港→羽田もありうるかも」みたいな感じ。遠出して試合観に行くときも似た感じ。あと国際試合の時は出来るだけ地球儀回してますね。それとサッカーと関係ないけどナビはいつも北が上になるように設定していて地図が見やすいようにしてる。ちなみに個人的に地理感覚は非常に重要視してたりする。これがあるかないかで同じ情報を受け取っても浸透する感度が全然違うと思ってるので。

④物事を認知する感覚が養われた
前述のサッカーコンテンツを楽しむためには多くの事を覚える必要があるって話で、それを覚える中で「頭の中で物事をカテゴライズし整理し理解する」力が大きく養われた気がしてる。今宇宙にはまっているんだけど、横で見ていて理解力が高くて驚く。これは感覚的な話だしサンプルが息子だけでなんとも言えないけど、サッカーのあれこれ覚えた一番の効果はコレだったのではと個人的には思ってる。

まとめ

我が家は妻もサッカー好きで、子らともサッカーの話出来たら家が楽しいだろうと思ってたんだけど、その過程が所謂「知育」に繋がると考えると単純に美味しいと思うんですよね。ただ幼児にあれこれ理解させるには根気が必要なのは間違いないです。

それはさておき蹴る方のサッカーのインテンシティが上がりませんな。こちらは友達づくりの道具として上手く活用してほしいんだけど。なかなか難しいです。

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