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ぴやまるビジョン2024

発展するXR技術とフルデジタルによるリアルとVRの融合世界

株式会社ぴやまるは、今年の4月1日で8周年を迎えます。会社を立ち上げた2016年は、VR元年と呼ばれ、VRハードウェアが次々と発表され、これからVRが一般市場に浸透し爆発的に普及し始めると期待された年でもありました。VR(バーチャル・リアリティ)とは、ゴーグルを装着することで、360度に映し出された映像を観ながら、様々な体験ができるのが一般的な認識ではないでしょうか。この8年間、VRを含むXR技術は、様々な面で社会実装されています。ゲームだけでなく、住宅用モデルルームの代わりとして体験できるサービスや、または医療研修用のVRプログラムでは、患者の診察、緊急医療の現場体験、経験豊富な医師の手術現場といった様々な医療現場を体験できます。ほかにも、旅行分野におけるデジタルツーリズムや、製造業におけるバーチャル・マニファクチャリング/デジタルマニファクチャリングもVR技術の応用といえます。
VRは現実にはそこにないものをあたかも実在するように感じる(実質的に感じる)ことができる技術です。本当に自分がもうひとつの現実に取り込まれたような臨場感を体験できます。しかし、そんな臨場感も、まだまだ「視覚」と「聴覚」に限定されている状態です。五感全てでVRを体験できるようにするために、視覚と聴覚以外の感覚を再現する研究が進んでいます。リアル世界とVR世界の違いは見分けがつかなくなるでしょう。

リアル世界とVR世界の境界がなくなる「フルデジタル」

今後10~20年かけてフルデジタルの世界に向かうでしょう。重要なことは、机上での検討の段階から実戦モードに入ったことです。特に「生成AIによるデジタルヒューマン」は目を見張るものがあります。デジタル ヒューマンとは、コンピュータで生成された人間で、実在の人物のように動き、振る舞うことができます。肌の下にある血流をシミュレートするスキンのテクスチャレイヤー、頭の動きに対して自然に動く髪、人間らしい動きのバリエーションなど、多くのさりげない要素など、丁寧に作り込むことで、デジタルヒューマンは現実とほとんど見分けがつかなくなります。フルデジタルの世界では、AIにより自律的に駆動し、我々の言葉を理解し、自ら言葉を発したり、表現や色や形を変えたり、現実世界とシームレスに融合します。

なりたい自分になれるVRの世界に向けて

VR世界における体験者(または主体といってもいいでしょう)が、VR世界の何に興味を持って行動したのかを計測し分析することは、VR世界を提供する側にとっても、VR世界を体験する側にとっても非常に意義のあることです。提供側は、体験者がより興味を持っているものに対して付加情報を多く提供することが可能になり、体験者側は自分が、より興味を持っているものの情報が多く提供されるようになります。さらには、VR世界そのもののストーリーもVR体験者の趣向通りに展開するようになるかもしれません。
ぴやまるでは、このように体験者の視点や行動を計測・分析し、VR世界を構築する情報の要素とする技術を特許取得しました。この技術を活用することにより、VR世界の没入感を向上させ、より本質的なものになります。

・体験者の視点や行動を分析し、分析結果をもとにアシストすることで、VR空間内における体験の質を向上させる
・VR世界での操作や行動に不慣れなユーザでもスムーズに行動でき、より現実感の高い体験を得られる

なりたい自分になれるVR世界の実現を目指して、今後もぴやまるは研究開発とサービス・製品の提供を行ってまいります。

2024年1月1日
株式会社ぴやまる CTO
(日本バーチャルリアリティ学会 正会員)
 島 浩章


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