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AR推しのAppleが提供するプラットフォーム、AR Kitとは?

Appleは昨年12月に注目する分野としてARを挙げ「次のコンピュータープラットフォームになる」と述べていました。

かねてよりグラスデバイスの特許取得や開発など、AR分野の開拓に力を入れてきましたが、より実用的な取り組みとして中心にあるのがARプラットフォーム「AR Kit」です。リリース後、様々なアップデートが行われ、より便利に簡単にARコンテンツを構築できるプラットフォームになりました。

そこで「AR Kit」の特徴やできることを紹介していきます。

◆AR Kitとは?

AR KitはApple社が開発したiOS対応のARプラットフォームです。iOSに搭載されたモーションセンサーとカメラで空間やオブジェクトに関する情報を取得し、それを元に高精度なAR体験をすることができます。ARKitでは特別なデバイスを使う必要がなく、iPhoneやiPadのカメラを使ってARコンテンツを構築できるのが特徴です。
「簡単に」「いいものを」つくることができるのに、iOSのみにしか対応していないところが難点でしょうか。

Apple製品なので、当然といえば当然なのですが・・・。


◆AR Kitでできること

・平面検出(認識)

・周囲の明るさ検出

・3次元の点座標情報検出

・自分の位置検出

・現実世界のスケール検出

AR Kitでは、リリース当初はこれだけの機能をベース搭載していました。

AR開発に概ね必要な最低限の機能ですね。


その後のアップデートで、これだけの新機能を実装しています。

・ピープルオクルージョン

・モーションキャプチャ

・フロントカメラとバックカメラの同時使用

・複数人のフェイストラッキング

・AR空間での共同セッション

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ピープルオクルージョン

オクルージョンとは手前にある物体が背後にある物を隠してしまい、見えなくなっている状態のことです。

ピープルオクルージョンとは、人とCGオブジェクトの前後関係を機械学習によって認識・判断し、AR表示へ反映することができる機能になります。

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人とCGオブジェクトの前後関係を認識することによって、

・人がCGオブジェクトの陰に隠れる

・人がCGオブジェクトの中に入り込む

・人が手前にくると後ろのCGオブジェクトが隠れる

などの表現をARで実現することができます。

通常、人とCGとの前後関係を反映するには、距離センサーなどの特別なデバイスが必要となりますが、AR KitではiPhone・iPadに搭載されているカメラのみで、人とARモデルを重ねることができます。

※ただし、現段階では「人体」のみ認識・判断でき、他の物体はオクルージョン表現することはできません。

モーションキャプチャ

AR KitではiPhoneなどのカメラを使ってリアルタイムに人の動きをキャプチャできます。

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関節と骨を認識し、体の位置と動きをARへ出力します。

ただし、カメラのセンサーを使っているため指先などの細かい動きまでは認識できません。


AR空間での共同セッション

複数の人による共同セッションを通して、共同でAR空間を作成することができます。

これにより、AR体験の構築期間が短縮され、ユーザーはマルチプレイヤーゲームのような共有AR体験を簡単に得ることができます。

AppleはARを広く多くの人が簡単に使える技術として位置付ける試みを続けてきました。その代表的なプラットフォームがAR Kitです。

2017年のリリース以降、AR Kitは様々なアップデートが加えられ、誰でも簡単にARのアイデアを試すことができるようになっています。システムエンジニアでなくても、スマートフォンさえあれば動くARを作り上げることができるため、より気軽にAR作成が行えます。

こういったプラットフォームの拡充がデジタルツインの領域をより身近にしてくれるのではないでしょうか。

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