営業戦略から考えるVtuberのマーケティング
こんにちは、こんばんは、はじめまして!!
名古屋のデザイン会社で働く「ピクシー」といいます。
普段は、Webサイトの制作やマーケティング、休日はサッカーや旅行に出かけるアウトドア人間です!
今回は、僕の営業経験を踏まえたうえで、Vtuberのマーケティングについて考えてみたいと思います。
今回の記事では、チャンネル登録数を営業成績(=売上)として考えてみました。
なぜ、こういうことをまとめてみたいかと思った理由は2つあります。
1つは、チャンネル伸びるにはどうすれば良いのって言ってるVtuberを目にする機会がちょくちょくあること。
2つは、渋谷ハルさんがYoutubeを伸ばすための戦略をnote上で公開したことです。
読んでいて、なるほど〜って思うことが多々ある記事ですね。考え方とかめちゃくちゃ参考になります。
一方で、この戦略を取れる方って中々少ないかもとは思いました。僕個人としては、「渋谷ハルさんは自分の強みっていうものを正しく理解している」という点が最大の強みのような気がしました。
中々、自分の強みって理解したり、言語化するのって難しいんですよね。これってリアルな世界でも同じです。特に営業をやっていると、自社の強み・自分の強みが理解できなくて、営業成績を伸ばすことができないことが多々ありました。
そんな経験を元に、この機会にちょっとだけ還元してみようかなと思った次第です。かなり長文になってしまいましたので、ご容赦を。。。
私は数字興味ないから、趣味でやってるだけだからっていう人は読まないことをオススメします。
では、どうぞ!!
僕の営業経験はこれ!!
まず、僕の営業経験からお話したいと思います。
最初に経験した営業経験は「金融」です。ちょっと引くかもしれませんが、「個人事業主に対して融資を提案する」営業です。短絡的に言うと、ビジネスローンです。
そこでは、入社初日からテレアポの日々でした。みなさん、テレアポって受けたことがあると思うんですけど、あれって受ける側ってうっとうしいですよね 笑。そんな業務を僕はやっていたわけです。アポを取れたら、商談に向かい、提案をする。それが、金融時代の営業の基本的な流れです。
次の経験が「Webサイト」の営業です。これは、今でもやっている営業スタイルです。
こちらの場合は、基本待ちのスタイルです。Webサイトや電話で届くお問い合わせに対して、要望を聞いて、プレゼンする。これが営業の基本スタイルですね。また、一度繋がりが出来たクライアントに対しては、こちらから定期的にアクション、提案をするというのも大切な業務です。
このように2つの両極の営業を僕自身してきました。前者はプッシュ型(アウトバウンド)、後者はプル型(インバウンド)と呼ばれる営業手法です。
現在でも、双方の営業スタイルが取られていますが、多くがプル型(インバウンド)へシフトしてきています。はっきり言って、僕もプル型(インバウンド)の方が好きです。なぜなら、プッシュ型(アウトバウンド)って自分自身も心がすり減るし、相手に嫌われる事が多いんですよね。一方で、プル型(インバウンド)は顧客主体なので、ニーズをしっかりと掴みとれれば、良好な関係を築きやすいわけです。
最近では、Webサイトの他にSNS、ブログなど様々な方法で情報発信を行い、成績を上げている企業が増えてきています。誰もが知っているような企業やメーカーはほぼ全社でSNSを運用しています。
ここから本題。みなさん、ちゃんとマーケティングできてる??
ここから、本題です。(前置きが長くなってすみません。。。)
最近、Vtuberの間でちょくちょく目にする「どうすればチャンネルが伸びるのか?」って話ですが、僕が気になったのは、ちゃんとマーケティングできていますか??ってことなんです。
実際に、Vtuberの活動を見ていくと、基本的には、twitterを使いながら、チャンネルにリスナーが来るのを待っている状態なので「プル型(インバウンド)」に該当すると思います。
自らリスナーのところにいって、来て下さいって連れてくるわけではないですからね 笑。
しかし、以前より気になっていたことが数点あります。それは、下記のことです。
・自分の強みを理解しているか
・顧客(リスナー・他のVtuber)のニーズを理解できているか
・認知を広げる活動をおこなっているか
この部分が弱いVtuberが多い気がしているんですよね。これらを理解していないと、実際のプル型(インバウンド)マーケティングも上手くいかないわけです。
では、1つずつ説明していきたいと思います。
自分の強みを理解しているか
なぜ、自分の強みを理解しておく必要があるのか?それは、自分自身の「売り」を自分自身が理解しておくためです。
自分の強みを理解することは、自信にも繋がり、ポジティブな気持ちを持たせてくれます。
一方で、自分の強みを理解することは、非常に難しい作業です。特別な知識やスキルがあるわけでも無いって考える人って、ものすごく多いと思います。
実際の会社でもこういった話題って出がちです。「自社の強みって何ですか?、自分の強みって何ですか?」という話題です。こういった話題を振られると多くの人が逡巡してしまい、答えられない人が多いんです。
実は、答えられない人の特徴って「オンリーワン」を意識している人が多いんじゃないでしょうか?「他の人に無いものが強み」っていう風に考えている気がします。しかし、強みってオンリーワンである必要がないんですよね。
例えば、Vtuberでいうと「毎日配信」するっていうのも1つの強みですよね。顧客(リスナー)からすれば、「毎日、楽しみがある」っていうメリットを提供してくれるわけですから。
実際、毎日配信するってものすごく大変なことだと思うので。。。
また、「決まった日または決まった時間に配信する」っていうのも強みだと思います。同じように「雑談」をメイン活動にしている、「絵」が上手い、麻雀を中心に配信している、視聴者参加型を中心に配信しているなども強みといえます。
改めて言いますが、強みってオンリーワンである必要が無いんです。自分が何者なのかということ、そして顧客(リスナー)にどんなメリットを与えられるのか。それを知っておくことがまず第一歩になるわけです。
顧客(リスナー)のニーズを理解できているか
次に、顧客(リスナー)のニーズについてです。極端な話、顧客のニーズに沿っていないコンテンツを提供しても、それは顧客にとっては価値の無いものに映ってしまいます。
だからこそ顧客を知るということは、必要かつ重要なものであると言えるわけです。
その観点からいうと、最初に書かせていただいた渋谷ハルさんの記事にもある「解説動画」ってそのニーズを掴んだ最たるものだと思います。また、犬丸のぞみさんのFF攻略動画もそれにあたります。
お2人に共通していることは、自分の顧客(リスナー)を理解し、その顧客(リスナー)が求めているものを適切に提供しているということです。
同じように、現在学術系Vと言われる方たちもこれに近い活動をしていると思います。学術系Vの多くは、身近に起きている「?」な出来事や、トレンドに合わせて、自らの知識を活かした解説動画や配信を行っているわけです。
最近だと高遠 頼さんが、今話題のモルカーに絡めた動画を投稿されました。こういったトレンドを絡めて、自身の知識・スキルを提供するっていうのも、素晴らしいインバウンドと言えます。
これらの方々っていうのは、自分じゃなくて、まずは「コンテンツ」から人を呼び込んでいるんですね。提供したコンテンツに興味を持って貰うことで、自分のファンに育成していくという方法ですね。この流れってプル型(インバウンド)マーケティングでは、王道のやり方なんですよね。
では、自分にはそんなスキルも知識も無いと考える方はどうすれば良いのでしょうか?実際のところ、多くのVtuberがこの辺りを考えてそうです。その場合も、顧客(リスナー)のニーズを把握すれば、方向性が見えてくると思います。
自身の顧客(リスナー)になり得る人とは、どういった人たちなのか。現在来てくれている人達は、自分のどこに魅力を感じてくれているのか?
そういった顧客(リスナー)の深掘りが大切になってくるわけです。この考え方って実際のビジネスの場面でもめちゃくちゃ話題になってくる話です。いわゆる「ペルソナ」という考え方ですね。(ゲームじゃないよ 笑)
認知を広げる活動を行っているか
厳しい言い方ですが、自分のやりたいことだけで、人を集められることってもの凄く少数派です。
それこそ、ここだけでしか購入できない、サービスを受けられないという「オンリーワン」な状況に近いようなモノが求められてきます。
実際のビジネスの場面でも、どれだけ良いコンテンツを提供していていも、それが世の中に知られていなければ、売上を上げることは出来ません。そもそも、存在すら知られていないわけですから。
だからこそ待っているだけではなく、認知を広げるために、自らが動く必要があるわけです。Vtuberの場合、twitterの活用や企画・コラボへの参加が該当するでしょうか?
twitterの使い方については、伸びている個人Vtuberを参考にするのがベストだと思います。
企業勢(にじさんじやホロライブ)などは、既に認知がされている状態なので、あまり参考にはならないと思います。
伸びている個人勢Vtuberのtwitterで共通していることって「自分という世界観が演出できている」ということだと思います。要は、セルフプロデュースが上手い人たちなのだと思います。
それこそ、告知ツイートばかりではなく、普段のツイートからもその人柄が伺いしれたり、顧客(リスナー・他のVtuber)との交流を積極的に行ったり。
この辺りは、習うっていうものよりも、よく観察して学ぶという形が適切かもしれません。
また、企画・コラボ参加も認知向上に寄与するものだと思います。企画・コラボ参加も待っているだけではなく、自ら動かなければ参加できないわけです。
そのためには、アンテナをしっかりと張っておく、自分の強みを理解しておくということが大切になってくると思います。
企画に参加できれば、Vtuber同士の横の繋がりができるし、リスナーへの認知も広まるわけですからね。
その他にも、Youtube等の広告を打つ、YoutubeのSEOを勉強してタイトル等のつけ方を工夫するなども認知向上には関係してくると思います。
インバウンドマーケティングを活用し、顧客(リスナー)へのリーチを広げる
このように、営業戦略の視点からVtuberが伸びるための営業方法を考えてみました。個人的な感想でいうと、伸びている個人勢Vtuberってこのインバウンドマーケティングが上手く行っている人たちだと感じています。(意識的なのか、無意識なのかはわかりませんが・・・)
・自身の強みを理解して、コンテンツを磨き上げる。
・顧客(リスナー)のニーズをつかみ、そのニーズに応えるコンテンツを提供する。
・twitterを上手く活用し、多くの顧客(リスナー)にリーチする。
リーチとはビジネス用語で、顧客に届いているかどうかを示す用語です。
そうすれば、自身が提供するコンテンツや自分自身に興味を持ってくれる顧客(リスナー)が増えていくのではないでしょうか?
ただ、漠然と頑張るというだけでは、営業的にも難しいと言わざるを得ません。
僕たちも、プレゼンをする際は、顧客のニーズに応えることを最優先に考えていきます。そうしないと、どれだけ自分達が良いと思っていても、受注にはならないわけです。
同じように、他のVtuberへの反応も大切なことなのだと思います。やはり、Vtuber同士の繋がりが広い人ってそういったtwitter上でも交流が広い人ではないでしょうか?
Vtuber同士の交流が広くなれば、それだけ相談できる人も増えるわけですし、情報収集や企画参加という面でもメリットが強くなると思います。
V界隈では有名なVにコメントしたり、反応することを「売名」と言う人がいますが、そこは気にするべきポイントじゃないと思います。自分が反応したいと思ったら、素直に行動する方が吉だと思います。
やはり、リーチを広げるということが大切なのではないでしょうか?
小さな成功体験の積み重ねが、大きな実になる。
あと、最後に1つだけ。
インバウンドマーケティングというのは、いきなり実がなるものでは無いということです。実際のビジネスの現場でも、インバウンドマーケティングはPDCAサイクルの繰り返しです。
PDCAサイクルとは、Plan(計画)・Do(実行)・Check(評価)・Action(改善)を繰り返すことによって、常に改善していく手法です。
・どんな情報を顧客は求めているのか
・以前提供したコンテンツは顧客にとって有益だったのか
・なぜ、あのコンテンツは顧客から評価を得られたのか
考えることは、めちゃくちゃあります。だからこそ、地道な日々の活動が必要になってくるわけです。
ただ、いつ成果が出てくるかわからないことを続けるのって辛いですよね。実際のビジネスの現場でも同様です。成果が出てこないと、打ち切ってしまう企業も多数あります。だからこそ、小さな成功体験を積み重ねていくことが大切なわけです。
・毎日のツイート数を記録し、前日よりも1つでも多くできれば成功
・リプ返しを昨日よりも1つでも多くできれば成功
・いつもより、多くの人が配信に来てくれたら成功
・ファボの数が○○以上だったら成功
こういった記録を是非、着けていってほしいです。1週間後、1ヶ月後見返してみると、成長を実感できると思います。インバウンドマーケティング成功の近道はこういった小さな成功の積み重ねの先にあるわけです。
また、成功体験を積み重ねていくことは、続ける楽しみにもなります。こういったことも、楽しく活動を続けていく根幹になるのではないでしょうか?
おまけ:なぜ急激に伸びる人が現れるのか??
おまけの考察です。デビューわずかでも急激に伸びる人がたまに現れたりしますよね。これって何故なのでしょうか?僕は、このように感じています。
・顧客(リスナー)の潜在ニーズを拾い上げた
・Vリスナー以外にリーチした
・海外リスナーにリーチした
これって狙ってできることでは無いと思うのですが、まさにこの3点が多いのだと思います。
もし、これらの状況を意識して狙うのであれば、自分がこういう動画あったらいいなぁ、こういう企画面白そうというのを躊躇無くやった方が良いと思います。もしかしたら、それが意外なところにリーチする可能性もあるわけですから。
今後もこのような感想や紹介、たまに分析・考察記事を書いていきますので、宜しかったらnoteやtwitterのフォローをお願いします!フォローしてくれるとモチベーションが上がります!!
オススメ記事はこちら