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The Power of Now の禅問答 「考える」とは?

「考える」ことって大事です。
では「考える」ことは
あなたに良い影響を与えてますか、
それとも悪い影響を与えてますか?

「考える」ことはあなたの味方のはずです。
しかし、場合によっては敵になる可能性を秘めています。

ニューヨークタイムズ・ベストセラー
"The Power of Now"では「考える」ことについて
著者のEckhart Tolle(エックハルト・トールさん)が答えます。

では禅問答の始まりです。


「考える」ことは生きていくために必要ですよね?

「考える」ことはマインド(心の働き)の中で起こります。

マインドは道具のようなもので、
スマホみたいなものです。

タスクをこなすために存在し、
そのタスクが完了すれば
次に必要になるまでしまっておきます。

そのマインドで「考える」という行為が起こりますが、
人の「考える」行為の、80%〜90%は繰り返しが多く、
大半が生活の役に立っていません。

さらに「考える」ことは
マインドの健全な働きを妨害してしまう、
またはネガティブな影響を与えやすい。

「考える」行為が度を過ぎると
「行動する」行為を阻害し始めます。

ちょっと自分のマインドを覗いてみてください。
確かにそうだ、という時はありませんか。

困ったことに、止まない「考える」行為は
どんどんエネルギーを浪費します。

「行動する」ことも停止し、
やがて「考える」ことが中毒になります。

中毒とは
"もうその行為を止める、という選択がない"
という状態です。

コントロールできない「考える」行為は
やがて主である自分よりも強い存在になります。
中毒というものは一時的に喜びを与えますが
やがて最後に必ず苦痛に変わるのです。

なぜ「考える」ことが中毒になってしまうの?

~中毒になる原因~

それは「考える」ことが自分そのものだ、
と勘違いするからです。

マインドの活動や発する思考が、
"自分"だと感じてしまうのです。

「考える」こと =「 自分」と思い込み、

考えることが止まってしまうと、
自分も消滅してしまう!

と信じるようなります。

だから、無意識のうちに考え続けてしまう。

~幻の自分~

人は大人になる過程で自分のイメージ
経験・慣習・置かれている環境から形成します。
これをファントム・セルフ(幻の自分)と呼びます。
マインドの活動で形成された幻の自分は
考え続けることでのみ存続できます。

考えずにはいられない。
なぜならそれが止まると
幻の自分も消滅するから。

でも幻の自分は本当の自分ではない。
じゃあ、本当の自分って誰でしょうか。

幻の自分は過去が大好き。
そして過去をベースに未来をイメージして
"いつの日かこんなことが起きれば、
これこれになって幸せになれる"
と未来に期待する。

一見、幻の自分は本当の自分を
助けているようですが
幻の自分の目的は、あたなたが
本当の自分に気付かないようにすること。

だって、本当の自分に気付かれると
幻の自分は消滅してしまうからです。

過去の事をベースに自分像を造っている人、
その自分像から未来はこうなりたいと期待している人、
そんな人は幻の自分を本当の自分と思い込んでいるのです。

考えるって大事ですよね。それがないと動物と同等じゃないですか?

「考える」ことを辞める必要はありません。
必要な時にだけ使うことが重要なのです。

「考える」ことはあなたではない。
あなたの大きさは「考える」ことより
はるかに大きな存在です。

あなたが消滅すると、「思考」も消滅します。
ですが「思考」が消滅しても、あなたは消滅しません。

「思考」の水面下に沈んだ状態が動物や植物です。
人間は「思考」の水面上に出ているべきなのです。

それが本当のあなたです。

必要な時だけ考える。
他の時間は「考える」ことから解放されている。
そうすれば、いざ創造性が求められる時に
「考える」ことが本当の力を発揮するのです。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

(終)






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