サッカー選手の腰痛症・再発予防・Performance向上につなげるメディカルリハビリテーション
普段は栃木県の病院で理学療法士として整形外科・スポーツを中心に、現場のコーチとドクターと連携を取りながら、競技復帰を目指しリハビリを行っています。外部活動として高校サッカー部のトレーナーをしております。また、個人として「かけっこ教室」・「フィジカルトレーニング」指導を行っております。医療と現場を繋げられるような、現場で役立つメディカルの情報を主に発信できればと思います。
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皆様、こんにちは!
PITTOCKROOM MEDICAL TEAMメンバーの安江です。
ピッチでの傷害予防をアップデートし、怪我からのリハビリ期間をパフォーマンスup期間へと変革するというvisionを掲げ、サッカーに関わる全ての人へ、より良いものを届けられるように記事を書いていきます!
今回はサッカー選手における腰痛症について書いていきます。
私は育成年代(高校生)をサポートしていますが、成長期では腰痛症の中でも腰の疲労骨折である腰椎分離症が圧倒的に多い印象です!!
腰痛症といっても様々な種類があるため、サッカー選手に比較的多い腰痛症について説明していきます。
よろしくお願いします!!
腰部の構造と機能
腰痛症を考える上で知っておきたいのは腰部の構造と機能です。
腰部(腰椎)は脊柱の下部に位置し胸椎・骨盤との連結があります。
上のヘディングの写真やキック動作でも分かるように、サッカーでは大きなしなり(パワーを作る)をつくるためにも腰部は重要な関節だと考えます。
そのため、腰部には負担がかかりやすく、腰痛症につながることも何となく理解できます。
腰部の可動域
腰部は関節の構造上、主に屈曲(前屈)・伸展(後屈)を担う関節と言われています。
腰部の構造上、回るような動きはできません!!キック動作など、身体が回転するような動きは胸椎と股関節が主に担っています。
そのため、腰部の近くの関節である胸椎や股関節のコンディショニング不良になると腰部に負担がかかることも想像できます。
胸椎や股関節は要チェックですね!!
腰部の構造と機能・身体重心
次にパフォーマンスの観点から腰部の重要性を説明します。
人の身体重心は腰部(厳密には仙骨前方)付近に位置しています。そのため、物体の移動・力学的視点からも腰部を自由に動かせる能力はパフォーマンスに影響を及ぼすことが理解できます。
パフォーマンスに必要な筋連結
また腰部はスプリントに必要なハムストリングスや広背筋との筋連結やサッカー選手に必要な筋の1つである腸腰筋が付着しています。
サッカー選手のパフォーマンスとって腰部の重要性が理解できたのではないかと思います。
SunnyさんのYou tubeがとても勉強になります!!絶対に見て下さい!!
SunnyさんTRUNK
SunnyさんBACK
ここからは腰痛症についての基礎知識に入ります。
腰痛症の基礎知識
腰痛はRed flag(危険信号)および下肢症状のある特異的腰痛とそれらのない、腰痛のみの症状を呈する非特異的腰痛に分けられます。
過去の報告によると85%が非特異的腰痛・15%が特異的腰痛であると言われています。
まず初めに腰痛症の中で見逃してはいけないサインであるRed flagおよび下肢症状について説明していきます。
Redflag(危険信号)
Red flagは基本的に急いで確定診断を行い、診断に基づいた治療を必要とする病態が示唆される所見のことである
難しい説明ですが、Redflagの項目に該当する場合は急いで病院を受診し医師の診察を受ける必要があります。
外見から判断することは難しいですが①胸が痛い・熱が続いている②起きている時、寝ている時、何をしている時でも痛い・急に体重が減って痩せたなど、普通と明らかに違う状態の時はRedflagを疑った方が良いのかもしれません。
サッカー現場で遭遇する事は少ないと思いますが、頭の片隅に入れておくと良いと思います!!
もう1つ見逃してはいけないサインが下肢の症状です。
下肢の症状
・持続的な足底のしびれ(感覚が鈍い)
・筋力低下(下肢に力が入らない)
・排尿障害(尿がでない等)
選手が腰を痛そうにしていたら、下肢症状がないかも一緒に確認してください。サッカー選手の生命線である下肢にしびれや筋力低下などがあった場合は神経が障害されている可能性があります。
長い間、放置し我慢してプレーしていると麻痺につながってしまう可能性があるため、迅速な病院受診を進めてください!!
上記のRedflagと下肢症状は注意していきたいですね!!
何か分からないことがあったらPITTOCK ROOM MEDICALメンバーに気軽に聞いて下さい(^^)
ここからは腰痛症について簡単に説明していきます。
腰痛症の種類
腰痛症は大きく2つに分けると特異的腰痛と非特異的腰痛症に分けられますが様々な種類があります。
各病態に多い所見
理学所見・腰痛評価アルゴリズム
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