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目が会った、ような気がした

合ったんじゃなくて。
探るような昼下がり。


会社にいるメンバーの半分が入れ替わる。

昨日は、新しいメンバーが1人入ってきた。

「ぴーさん、皆でランチ行きません?」

いつも、私のことを仲間外れにしてくる年上の後輩からのひとこと。

こういうときに限って、チームだから、組織だからって言って誘ってくる。

あの言い方は多分、ランチに行くことは前日から内々で決まってて、あとは私だけって感じだった。

「先に行っててもらえますか?」

別の先輩から元々誘われてたし、その先約を優先。
誘ってくれてた先輩は、そっち行ってきてもいいよって言ってくれたけど、都合のいいときだけチームとか組織に括ろうとする人たちとの時間に、無理して行こうと思えなかった。

そのときに、前に好きだった先輩と、目が合ったような気がした。

もうずっと言葉も交わさず、目を見ることもしてなかった。

同じチームだけど、完全に別のチームみたいな、そんな感じになっていた。

当たり障りない関係で、どうしても必要なことだけに絞った味気ない業務連絡を、すごくたまにする。

前はキャッチボールに行ったりするくらい、仲が良かった。

先輩が、コンサルとしてうちの会社に関与するようになってから関係がギクシャクしはじめて、最終的にパワハラに発展した。

先輩は、今回、辞めていく人間の1人だった。

そんな先輩と。

目が、会った。


久しぶりですね。

ランチ来いよ。

行けないです。

あっ、そう。


一瞬、心の中を見た気がする。

もう、何とも思ってない。

早く、先輩が辞める日が来てほしい。

たまにしか出社しない先輩だから、会うのもあと何回か。

あと、1ヶ月くらい。

先輩と距離を置いてから、私の業績は上がった。

先輩と過ごした楽しかった時間を早く忘れて、前に進みたい。

だから、早くいなくなってほしい。

私の心の中から、早く追い出したい。

消えていく先輩を想いながら、時間が解決してくれるのを待つ。

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ぴとえ
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