【孤独のクラシック】いまさらリスト「愛の夢」にハマる
こんにちは。MDユウキです。
目下、25AWシーズンの企画開発中です。
それはさておき、今回はクラシックの話です。
▪️ピティナ・コンペティション2024終わり
だいぶ前になりますが、今年も子供がピティナコンペに参加しまして。練習は苦しくも、楽しく深いクラシックピアノの魅力にどっぷり触れ合えた半年となりました。
今子供は小2なのですが、小2ともなると課題曲もいい感じのが多くて(特に今年のA1の課題曲はすごく素敵な曲ばかり!)。
うちの先生も、賞取りよりも「音楽を深く学ぶこと」を優先して教えてくださる先生なので、今回は本当に、クラシックをより好きになるのに良い経験となりました。
で、コンペも終わって、次の半年では広くいろんな曲を量やっていきましょうということになり、もらった曲が、リスト「愛の夢3番」でした。
愛の夢と言っても、大人版ではないですよ。シンプルにアレンジされた版です。轟千尋さんの編曲です。
これを、子供から楽譜を奪って試しに弾いてみたところ(これ毎回やってしまう汗よくないね〜)、
ビビビーーーン!ときてしまった。
なんじゃこりゃ、う、美しすぎる.....…!!!!!
もちろん、聞いたことありますよ、愛の夢。有名だもんね。
でも正直ぜんぜんピンと来てなかった。有名すぎて。電話の保留時やオルゴールで定番の「エリーゼのために」みたいな感じで、ピアニストの本域の演奏をよくよく聞かないまま、あ〜よく聞くあれな、驚きのないつまんない曲な、的な印象で過ごしてきたワタシ。
なんという、なんという愚かな....…。ガクッ
思えば、弾いてみるということは、いかにテキトーに譜読みしたからと言っても、その曲を深掘りして自分なりに解釈してアウトプットする、ということに他ならない。
ここはこう弾いてほしいのかな?
ここは盛り上げたいか?深く?広く?それか甘く?
ここ!この1音だけ残るところ!!肝じゃん?
そして指先からダイレクトに響いてくる、和音の美しさ!この気持ちいい和音、もっといい感じにやりたい!こうか? で、こっちのタッチはこう、もっとモヤモヤっとした方がエモいやん、したら、こっちはピーンって感じでー...… おおお美しい!天才かワタシ、、、♡ いや、ワタシじゃねえ、天才はこの曲や!!!
とかなんとかやってるうちに。
この曲の魅力にハマってしまったのです。
◾️愛の夢とは?
まずは概要はこちら。
作曲家:フランツ・リスト
曲名:愛の夢 第3番(原題:Liebesträume 独)
S.541-3
作曲年:1850年ピアノ独奏編曲版(原曲1843年)
原曲…そう、この曲、歌曲なんですね。
オペラ聞いたことあります。
これ、一旦オペラ聞いた方がいいかも。そしてその今や声色の変化を堪能してからピアノに戻ると、また一段と深みが増して良いのです!
ちなみになんとなく、男性歌手が歌ってるやつが私的にはおすすめです。(ちょっとしつこめに)愛されてる感じが楽しめます笑
男性版の歌曲の動画が全然見つからないんですが、どこで見たんだっけな。とりあえず、歌曲版のタイトルo lieb solang du lieben kannst で検索してみてください。
◾️フランツ・リストとは?
フランツ・リスト(日)
Franc Liszt(独) Liszt Ferenc(ハンガリー語)
1811年、ハンガリー出身。
有名な曲
超絶技巧練習曲 愛の夢 ラ・カンパネッラ
ドイツ、オーストリア、ローマなどヨーロッパ各地を移り住みながら、天才ピアノ少年→ピアノ教師→アイドルピアニスト→ヴァイマール宮廷楽長→作曲家→司祭と人生を歩み、1886年に74年の人生を終える。
編曲が多い?っていうか有名なんですね。
超絶技巧曲もラ・カンパネッラもパガニーニ(バイオリン)の曲をピアノ曲に編曲したもの。
愛の夢も、自分の作った歌曲をピアノ版に編曲しなおしたものだそうです。
とにかくたくさんの楽譜を残している。他人や自分の曲の編曲、しかも同じ曲でもオーケストラやピアノ曲への編曲、そしてさらに2稿3稿と改訂版を出す。
そうして1400曲以上もの作品を残しました。
私生活ではその甘いマスクと社交的で野心のある性格で、たくさんの愛人を抱えたり、不倫で人妻を寝とったりとかなり恋愛体質だったとか。
最終的には人妻のカロリーネと生涯を共にし、3人の子供もいた。(ちなみにカロリーネさんは帝政ロシアの貴族ザイン=ヴィトゲンシュタイン侯爵夫人。この人は結局夫と離婚できなかったので、生涯不倫のまま伴侶となった。
弟子も400人を超え、大体は無償で教えていたらしい。弟子ではないかもしれませんが、ワーグナー、サン=サーンス、ドビュッシー、フォーレ、ブラームスと言った有名どころとも交流していて後の音楽界に影響を与えました。
そんな、人たらしで人間味あふれる愛の男、フランツ・リストの「愛の夢」は、聴けば聴くほど美しい!!
子供と一緒に毎日鼻歌♪ 毎日ピアノ♪
楽しい..…!!!
▪️アレンジなしの楽譜を買ってみた
ということで、ついにアレンジなしの普通の楽譜を購入!意気揚々とトライしてみました。
そして一瞬で挫折!!!笑
えー、いくらなんでも難しくないですか!?
やっぱりというかなんというか、メロディラインがいい感じに弾けない.…手広げ続けて痛い.…
なにこれ全然気持ちくない...…
.....…
というわけで、小学生レベルの私には到底無理げだったので、気長に練習することにします。ぐすん
いいもん、死ぬまでに弾ければいいもん!
▪️まとめ
フランツリストは、こんなに有名な「愛の夢」がありつつ、そんなに他の曲がわからないですよね。
私は真面目な超絶技巧の人っていうイメージでした。
ぶっちゃけこちらの良さはまだわからぬ。
でもこうやってエピソードを聞いてみると、かなり面倒見の良い愛されオジだったみたいでガゼン興味が湧きます。
人物像や曲誕生の背景が見えてくると、音楽鑑賞体験が豊かになりますよね。こういうことを子供とどうやってどのくらいシェアしたものか?それもまた難しく悩みどころです。(不倫なのに生涯を共にするって言われてもね笑 小2には流石に意味がわかんないかな)
しばらく聴きます!
幸せをありがとう、フランツさん。
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