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出逢うための理論

クランボルツの理論は、ご存んじでしょうか??

人間は、新しい行動や行動を変化していくことが可能な「学習し続ける存在」と強調されています。


また変化が激しく不確実性の高まる時代の中で、偶然にもたらされた機会を自らの主体性や努力によってキャリアに活かしていく姿勢が
必要だと主張しています。


キャリア意思決定に影響を与える4つの要因
「職業選択行動は、学習の結果であって、過去に起こった出来事と将来起こるかも知れない出来事とを、
結びつけて解釈した結果である」とし、

その職業選択に影響を及ぼす要因は、次の4つであるとしました。

  1. 遺伝的特性・特別な能力(人種、性、身体条件、性格、知能など)

  2. 環境的条件・環境的出来事(求人数、雇用・訓練機会、企業の採用、労働条件、労働市場など)

  3. 学習経験(個人がやってみて得られた経験=道具的経験、他人を観察することによって得られた経験
    =連合的経験)

  4. 課題接近(解決)スキル(問題解決能力、労働習慣、精神的構えなど)
    上記の4つが影響しあって、信念・スキル・行動が生まれます。
    クランボルツはキャリアに関する信念を測定するために「Career Beliefs Inventory(CBI)」を作成しました


    計画された偶発性(プランドハプンスタンス理論)
    従来のカウンセリング理論では望ましくないとされていた『未決定』を
    望ましい状態と考えたのが、
    計画された偶発性(プランドハプンスタンス理論)になります。


    事例を多く収集し検証して、予期せぬ出来事をキャリアの好機へとつなげる行動がなされていたことを明らかにしたものになります。


    偶然の出来事を個人のキャリアに生かすための

    5つのスキル

 好奇心(Curiosity):新しい学びの機会を模索する
 持続性(Persistence):たとえ失敗しても努力し続ける
 楽観性(Optimism):新しい機会は実行でき達成できるものと考える
 柔軟性(Flexibility):姿勢や状況を変えることを進んで取り入れる
 冒険心(Risk-taking):結果がどうなる分からない場合でも行動する
ことを恐れない。

「プランドハップンスタンス理論」は、

「キャリアの8割は偶然の出来事で決まる」と考えます。

この8割はどこからきたかというと、

ビジネスに成功した人のキャリアを調べた結果、
ターニングポイントの8割が、本人が予想しなかった
偶然の出来事だったそうです。


1つ、エピソードを紹介しましょう。

大学時代、テニスに熱中するあまり、
なかなか進路を決めることができない青年がいました。彼はテニ
スのコーチに進路相談をします。
コーチは自分自身が心理学の教授でもあったため、

青年に心理学をすすめました。その青年こそが、後に

このプランドハップンスタンス理論を提唱するクランボルツ氏です。

彼もまた、偶然の出来事により心理学の道を歩むようになったと

いうわけです。

ではなぜ、計画的に行ってきた結果ではなく、

偶然の出来事をきっかけとした成功の方が多いのでしょうか。


社会の変化はコントロールできない

現代は様々な出来事や変化が起きています。

自然災害や世界規模の感染症などは、

私たちにはコントロールすることができません。

「旅行に向けて計画を立て万全な準備をしていたのに、
台風で中止になった」という経験のある方もいると思います。

キャリアにおいても、「自分の適性が活かせるキャリアを考え目標を立てて仕事をしていたのに、

自分の希望ではない部署への異動が決まってしまった」ということが

あるのではないでしょうか。

このように、想定していなかった出来事で計画が崩れてしまうことは、

どうしても起こりえます。

偶然の出来事をチャンスに

計画通りでない出来事が起こったときに、
「思い通りに行かなかった」と落ち込んで行動を止めてしまったり、

「自分には無理だ」と避けてしまっていると、

先に進むことはできなくなってしまいます。

想定外の出来事が起こっても、それを「機会」だと捉え、

積極的に行動をすることでキャリアの可能性が広がる、というのが

「プランドハップンスタンス理論」です。

目標にこだわりすぎない

これまでのキャリアの考え方は、自分の適性に合った目標を設定し、

その達成に向けて行動する、というのが主流でした。

目標は行動を起こす原動力になるため、

これが大事なことに変わりはありません。

しかし、目標にこだわりすぎると、想定外の出来事が起こったときに

それを受け入れることができず、

キャリアの可能性を狭めることになるかもしれません。

「方向性」として目標を定めつつ、
変化には柔軟に対応しながら行動していくことが大切です。

部署異動でこれまでとは全く違う業務になった人が、

自分に足りない知識やスキルを懸命に習得したことで仕事の幅が広がり、
新しいキャリアが開けたというケースはよくあるのではないでしょうか。
想定していないことが起こっても、

自分の行動次第でチャンスに変えることができます。

では、次回は、チャンスについてお話します。


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