かえるさんの自己紹介 これってもはやバブル崩壊後の証券市場の歴史?
なぜかえるさん?それは昔ある友人が🐸に似ていると言ったからです。
2019年クレディ・スイス証券会社での株式副本部長及びCredit Suisse Asia Limited Head of Outboundというポジションで幕を閉じた僕の証券人生。
あれ?株式本部長じゃないの?
と思う方いるかもだけどその辺りは時系列でかいているので後半で!
27年の証券人生のうちほとんどの時間は国内外株式トレーディング業務に従事、常にグローバルな観点から株式市場とダイレクトに携わってきました。
■ 『暗黒の個人営業時代』
証券不祥事 https://www.zeiken.co.jp/mgzn/pdf/qa/p_syoukenhusyouzi.pdf
阪神大震災
アジア通貨危機 https://www.iima.or.jp/abc/a/2.html
山一證券自主廃業 https://media.finasee.jp/articles/-/10230?page=1
LTCM問題 https://money-stock.net/financial-products/ltcmshock/
アメリカ同時多発テロ
ライブドア事件 https://newsmatomedia.com/horie-livedoor-incident
リーマンショック https://www.nomura.co.jp/terms/japan/ri/A02731.html
東日本大震災
アベノミクス
異次元金融緩和
振り返ると僕の証券人生はそのままバブル崩壊後の日本経済や証券市場を語るうえで外せない象徴的な出来事をその中心であるマーケットで駆け抜けてきました。
唯一心残りはこのコロナ禍に働いていなかったこと。
Work from home
や
remote work
なんて夢のような仕事スタイルが現実になったことを体験したかったです。
1992年4月、元々4大証券の一角だった日興證券の新卒個人営業マンとして四日市支店勤務からスタート。
振り返るとここでの4年間が残りのサラリーマン人生の原点。
とにかく 昭和の証券会社個人営業ってブラックの中のブラック企業 。
新卒歩留まり率が30%といわれる中を生き抜いたことは社会で生きる上で大きな自信になりました。
本部長賞受賞回数数知れず、社長表彰も頂き、それらの成果がイギリスでの海外トレーニーやロンドン支店勤務へとつながったことを考えるとやはりこの『暗黒』の支店時代こそすべてのサクセスストーリーの始まりだったとおもいます。
何が上手く行って先の証券人生の礎にできたのかな?
降ってきたラッキーは確かに掴みました。
今思えば地方店舗に配属になったのもラッキーの一つ。何故なら都内大型店舗と比較すると圧倒的に競争が緩かったから少しの資金導入ですぐ目立つことができました。
あとこれまで秘密にしていましたが、当時上場前の伯東の大株主を飛び込みで顧客にして、その後日興證券主幹事で上場するなんてラッキーがありました。
僕の日興證券時代の輝かしい⁉️トラックレコードは伯東、沖電気、SANKYO株のため込み営業、株式累投の件数と平均予算達成率だと言って過言ではありません。
全て当時三重県の顧客を開拓してできた仕事です。
■ ロンドンへ
ロンドンでは日興ヨーロッパでUK株のロングショートで自己売買、500億程度のTOPIXのポジションのリバランス、欧米株式の執行トレーダー業務、SEAQ Internationalでのマーケットメイク業務で経験を積みました。
ソロモンブラザーズロンドン支店に転職してからは欧州株式セールストレーダーとして日本含むアジア、ドイツと北欧地域の主にLOお客様を担当。いわゆる本場のトレーディングデスクのど真ん中で仕事ができたということは知識だけでなく本場のスタイルを学ぶ上で非常に貴重な時間となりました。
1000人以上いるトレーディングフロアに日本人2人だけでしたから💦
当時 アメリカエクイティの小数点化(*1)やロンドン証券取引所のSETS導入(*2) など今の電子取引化トレンドのまさに創世記を現場で見られたことや、9.11の余波で会社が入居するビルがテロリストのターゲットにされるなど、とにかくミレニアムを挟んで歴史の1ページに刻まれるような出来事が目の前で起きたことが印象に残っています。
(*1) https://www.sec.gov/rules/other/decimalp.htm
(*2) https://www.londonstockexchange.com/trade/equity-trading/sets
■ 最先端取引手法との出会い
その後日本に帰国して、クレディ・スイス・ファースト・ボストン(現クレディ・スイス証券)に外国株式担当プログラムトレーダーとして入社。
さらにグローバルプログラムトレーダーとして日本株トレーディングにも従事。そこで初めて当時最先端だった アルゴリズムトレーディング と出会いました。
まだプログラムトレーディングデスクとアルゴデスクが隣で人が足りないアルゴデスクのカバーをしました。そこで今をときめくBridgewaterと出会い凄いトレードをする投資家がいるなと感激していました。
今でこそアルゴリズム取引はオンライン証券で個人投資家でも使えるけれど、当時はまだ『アルゴ?なんだそれ?』でした。本当に画期的でシステムが将来どこまで進化するのだろう?と興奮したことを覚えています。
ヘビーユーザーとしてアルゴリズム取引に携わることができたことでその後HFTや超高速取引投資家の取引を理解するのに大きく役立ちました。
アルゴ語る人いますが自分でそれを使った事ない人は言うまでもないですが、使っただけでなくそれを営業し機関投資家に導入してましたからその辺で語る人とは違います 笑
当時は日本以外のアジア顧客に対してグローバルトレーディングプラットフォーム提供や最新アルゴリズム戦略の紹介、日本中心に世界市場の市場構造アップデートをネタでよく『アジアツアー』や『ヨーロッパツアー』なんて勝手に称して1週間に5か国くらいを一気にマーケティングで毎年回っていました。
その中で見つけた韓国やマレーシアの政府系ファンドはまさにゼロからビジネスを立ち上げ最終的に非常に大きなビジネスに拡大させることができた良い例。韓国で投資家向けセミナーやったりしました。
成功だけでなく失敗談も💦
クレディスイス入社後12月の米SQ時に転職のお土産として持って行った某銀行の巨大ETFの注文(QQQ500億円相当の売り)でNYのETFトレーダーが姑息に11億円儲けてしまい💦ずっと出禁でした 笑
チャートみたら笑います、多分。
その後プログラムトレーダーから日本株セールストレーディングへ守備範囲を拡大し、さらにアルゴデスクを統括してトレーディング統括本部長へステップアップ。この頃にMDになりました🎉
外証でMDになる事を目指して働いてましたから嬉しかったです。泣く子も黙るMDですから 笑
実績、運、人間関係が高次元で達成されないとMDになれません。
既に自分が担当していた顧客から全顧客とアクセスできる様になりネットワークが一気に拡大しました。
日本だけでなく世界的にも肩書きは重要❗️
営業本部長や調査本部長と共に株式部門のマネジメントとして経営していく立場となって証券会社の違う一面、つまり部署横断的なビジネスや会社として直面する問題や課題に取り組むことが増えました。
証券等監視委員会や金融庁の方と話をして証券業が規制業種だということを肌身に感じたのがこのころで息苦しさも感じ始めました。
正直僕の証券人生で4〜5回金融庁(大蔵省含む)の処分食らっています。業務停止になったこともあります💦
もちろん僕要因で処分されたのではないですがコンプライアンスの高まりを年々感じてきました。
対外的には東証と話す機会が増え、 ルール作りのためのグループ参加に呼ばれるようになりました。
実際皆さんがご存じの取引所ルール、例えば HFT規制 や 引けオークションの改良 、 値幅刻みの変更 や 連続約定気配の改良等絡んだ新ルールはいくつかあります。
またパネルディスカッションなどで登壇することが増えたのもこの時期。会社の代表として人と接することはいろいろなプレッシャーがありました。
株式トレーディング周りに関しては圧倒的知識量が必要で、特に欧米諸国の投資家トレンド、アルゴトレンド、HFT、市場構造アップデート、規制面では欧州でスタートした金融商品市場指令(MiFID)や第2次金融商品市場指令(MiFID2)等当時非常にホットなトピックだったことを思い出します。
今あの規制の議論はどう生かされているのか非常に興味があります。
社歴に話を戻すとトレーディング統括からその後株式本部長までステップアップできました。
最後はアジア地域のヘッドの役職が与えられたけれど、日本では株式本部長から副本部長へ👎まあAPACのヘッドになれる日本人はそんなにいないですが、日本でのキャリアは少々ピークアウト感がでてきて会社勤めもそろそろ潮時かなと思い始めたのが今から3年前。で、当初ここまでと決めた年齢になる年に一度引退を決めて円満退社しました。
■ 決意表明
趣味は幼いころからクルマが大好き。それが行き過ぎて4輪レース参戦。現在国際B級ライセンス保有。国内じゃないです。この趣味なければ完全富裕層でしたね💦
その他住んでいたこともありヨーロッパが大好き。それに絡んで美味しい食事にも目がありません。ガード下からミシュラン三つ星まで何でも行きます!
元々クルマや食に絡めた記事をあげる用に作ったnoteアカウントですから、こちらにはそんな記事もあげていきます。
僕の知識をわかりやすく伝えたい!
実際のマーケットと対峙する時何が起きているかという想像力を豊かにしていただきたい!
それを投資アイデアに繋げられるよう共に楽しく成長出来れば良いと思います。
どうかよろしくお願いいたします。