子育ては - 2022.09.27
朝、一緒にこども園へ歩いていく。
今日も自分から手を繋ぎにきてくれる。去年は繋ぎたがらず、力いっぱいに振りほどいて自分が歩きたいところを、歩きたいように歩いていたのに。一年でこうも変わるのだなぁとしみじみする。
つなぐ手も、私の指二本を掴んでもらうか、手全体を包んでしまうかだったのに、今はもうちょっと形になっている。人差し指から薬指を掴んでもらって、私は親指と小指を使って横から掴まえている。これが結構しっくりきていて、やっぱりしみじみする。
成長したなぁとふけっていると「こっちの道から来たくなかった」と立ち止まる。この辺は変わらない。自分のこだわりを思い出したり新たに目覚めてしまったときは、もう絶対に譲らない。動かない。
ダメもとで交渉してみるけど、そっぽを向いて返事をしない。どこか遠くを睨んで自分の意思を表明している。動かない。
今から引き返すとこども園の朝会に間に合わない。というか、今いる場所からこども園まで 5 分もかからないので今日はこのまま進みたい。少し強めにお願いする。お願いとは名ばかりで、「行くか、帰るか」の選択を迫る。ベストな方法ではないけれども、他には何を言っても聞かない。
無言でこども園に向かって歩きだした。「あの道が良かったかもしれないけど、今日はこの道で行けて偉いね」と声をかけるとだんだん顔が歪んできて、泣き出した。嫌で納得いかないけど、こちらのお願いをきいてくれるようになったことも、この一年で変わったことのひとつ。そういうときは大声で泣きわめくんじゃなくて、歯を食いしばるようにして泣く。その姿をみて、成長したんだなという感心とゴメンねの気持ちが混ざる。
そこから言葉は交わさず登園し、結局朝会には間に合わなかった。最後に先生に促されて、無言でこちらに二回手を振ってズンズンと教室に入っていった。