寝かしつけのお話がネタ切れなので ChatGPT にシナリオを考えてもらった
うちの子、ベッドに入ってから寝るまでが長いんです。いつまでもゴロゴロ転がって寝ないんです。
そういうとき適当なお話をすると動きが止まって入眠がスムーズになるのですが、同じような話をしていると飽きられてしまいます。昨晩は「もう桃太郎の話はたくさん聞いたから」と釘を刺されました。
即興で創作することもあるのですが、話しながらシナリオを考えるのはけっこう大変です。
そこで ChatGPT に寝かしつけのお話のシナリオを作ってもらうことにしました。
「ChatGPT って何?」な方はこちらのマガジンを覗いてみてください。
ChatGPT にシナリオを作ってもらう
自分が覚えやすそうな登場人物を指定して、シナリオを作ってもらいます。「ピンクのイルカ」はうちの子のお気に入りのぬいぐるみです。
シナリオは「悪い大王に囚われたピンクのイルカを助ける物語」となりました。
話に入り込んでもらうために、登場人物の具体的な容姿を追加してもらいます。またピンクのイルカの見せ場となる必殺技を要求します。
必殺技「水面を大きく揺らすことで敵を圧倒する」はあまりに説明の色が強いので、いい感じの名称をつけてもらいます。ついでに悪の大王を倒す描写も追加してもらいます。私がさっき食べていた「カレーパン」を使って倒してもらいます。
イルカの「スパークリング・スプラッシュ」は、4歳児にも大人気です。バッチリです。
大王を倒すほどの力を秘めたカレーパン、どうやって作るのでしょうか。作り方を追加してもらいます。
至ってシンプルでした。覚えやすいので、これはこれで良いです。
話が 5 分に届きそうにないので、悪い大王の城に向かう道中の話を膨らませてもらいます。また、ハッピーエンドを締める言葉も欲しいです。
確かに仲間は出てきたけど、いささか淡白… 書き方 (条件の指定方法) が悪かったようです。あと、締めの言葉が固い… 保留にしよう。
カレーパンで悪い大王を倒すシーンが一瞬で終わってしまうので、盛り上げるようにお願いします。
悪い大王の様式美にハマってしまい、私は爆笑しました。
一部のシーンのみの出力になってしまったので、改めてシナリオ全体を出力するようにお願いしたらだいぶ省略されてしまいました。
質問の仕方を変えてみます。が、かなり情報が抜け落ちてしまい、ピンクのイルカは踊りながら友達を攻撃するバーサーカーと化してしまいました。
難しいので、もうこねくり回すのはやめよう…
保留にしていた決め台詞について、いくつか案を出してもらいます。
「カレーパンと友情が、ずっと私たちを守ります。」が胸に響きました。
仲間との出会い方をピンポイントに尋ねます。
君の名は…
大事な「必殺技」も要求します。
おそらく、このパーティで一番強いのはこの子ですね。
最後に、話をまとめてもらいます。
ピンクのイルカはいなくなってしまいました… また、悪い大王の倒れるシーンも物理攻撃から毒系の何かに変わっています。質問の仕方が難しいです。
出力内容からいくつかピックアップして、今晩の創作話のシナリオが完成しました。
背が高く、筋肉質で、明るい性格のまっすぐな青年、田中太郎が海に泳ぎに行く
海でピンク色のイルカと出会う
イルカは悪い大王に囚われており、田中太郎に助けを求める
悪い大王は大きな城に住んでおり、圧倒的な破壊力と恐ろしさを持っている
イルカの必殺技「スパークリング・スプラッシュ」は、4歳児にも大人気で、水をスパークリングすることで敵を倒す
悪い大王の必殺技は「ダーク・ブレス」
城の道中に出会う仲間の見た目は小さな猫、必殺技は「ニャオブロー」で相手を猫に変身させて攻撃力を大きく低下させる効果がある
悪い大王をカレーパンで倒す、物理的にぶつける
最後の言葉は "カレーパンと友情が、ずっと私たちを守ります。"
カレーパンによる決戦のシーンは個人的に大ヒットしたので全面的に採用です。
実際に話してみた
ベッドに入る前にシナリオを再確認して、満を持して田中太郎の冒険を話してみました。適当に脚色を加えながら話すのですが、プロットが決まっているのはかなり楽です。
さすがに細かい情報は忘れてしまい、ピンクのイルカの必殺技は「スプラッシュ・フラワー」になり、悪い大王の倒し方は「ニャオブローで猫化」→「特製カレーパンを食べさせられて虫レベルまで体が縮む」→「スプラッシュ・フラワーで吹き飛ばされる」となりました。三人の友情コンボによって世界に平和が戻りました。めでたしめでたし。
これを聞いたうちの子からは「とっても面白かった。あと 31 回聞きたい。」との感想が。田中太郎シリーズ、1 ヶ月続きそうです。
今日はこれで寝てくれるかと期待したのですが、逆にテンションがあがってしまって「今度は自分がお話する!!」と言い出し 15 分ほど金太郎の創作話を熱量高く話してくれました。途中で田中太郎も登場しました。創作の輪が広がったようでなによりです。
感想
物は試しにと ChatGPT に頼ってみたのですが、期待をはるかに上回る成果となりました。AI すごい。これからもよろしくお願いしたい。
実際に話す工程まで AI に取られてしまうと寂しいので、そこは譲らずにいようと思います。
あと 31 個の田中太郎シナリオを準備する必要があるため、ChatGPT をもう少しうまく活用できるようになりたいです。ちょうどこんなイベントがあるので、勉強したいと思います。
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