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10秒で倒す | ショートショート

「10秒で全員倒す」

「ふはは、この10人は精鋭だぞ?10秒後に倒れているのはお前の方ではないか?」

「1」

「一撃でやられないようにせいぜい気をつけ…どこに消えた?!」

「2」

「に、逃げたのか?!いや、どこかに隠れて不意打ちを狙っているはずだ。気をつけろ!」

「3!」

「さ、三人が一度にやられただと?!」

「4!!」

「集合して防御を固めろ!このままでは一人ずつやられていくぞ!」

「5…」

「5人倒されてしまったが、どうやらその技はかなり体に負荷がかかるようだな。動きが鈍っている。クク、まだ半分残っているぞ?」

「…6…」

「ろくに動けなくなってきたようじゃないか?囲まれてはどうにもできまい。そろそろあきらめたらどうだ?」

「7!!」

「な、なんだと…まだそんな奥の手を残していたとは…!くそっ、残ったのは私だけか…。」

「…8…」

「ハッハッハ、甘いな。私にその技は効かん。だからこの試験はお前にはまだ早いと言ったのだ。」

「……9…」

「9年前だったか…お前がこの空手道場に来たのは。あの時はお前がここまで強くなるとは思わなかったぞ。だが私を倒さない限り合格はやれん。さあ、立ち上がれ!殺す気で向かってこい!」

「10!」

「じ、銃?なんで銃持ってるの?!空手の試練で銃はナシだろ?殺す気?ほんとに殺す気??まてまておちつ『バキュン』ギャー!!」


「強すぎる数え歌」というテーマで書きました。

数え歌というよりは「あいうえお作文」になってしまった…。


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