命乞いする蜘蛛と画家と妻
飲み仲間の平太郎に「金が入ったので高い酒をごちそうしてやろう」と誘われ、「はい喜んで!」とやつの住む長屋に向かう。
描いた浮世絵が売れたらしい。お前画家だったのか。
知り合ってからかなり経つが、酒を飲んでいる姿か部屋の隅に住み着いた蜘蛛に話しかけている姿しか見たことがない。
ただの無職の変人だと思っていたのに。いつ絵を描いてたんだ。
そしてそんな変人には美人で若い奥さんもいる。
軽く嫉妬を覚えつつ、いつも奢ってくれる良いやつだしまあいいか、と今日も高い酒を遠慮なくいただく