雪の妖精 | ショートショート
1年中雪に覆われる北の街。
その街の外れにある教会にソーニャという女の子が住んでいました。
赤ん坊のときにシスターに拾われたソーニャには両親の記憶がありません。
教会には同じような孤児が数人いましたが、ソーニャは誰ともあまり話さず、いつも一人で過ごしていました。
その日もシスターや他の子供たちが過ごしている部屋を抜け出したソーニャは、マフラーと手袋を身につけて教会の裏庭に出ました。
裏庭は遊ぶには少し狭いので、人があまり来ないのです。
誰もいないことを確認すると、ソーニ