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【9999tweet記念!】これまでのつぶやき(ハンガリー語編)
2年以上ぶりの更新です。
なんと!間もなく10,000tweetを迎えます。
今のアカウントを始めたのは2014年。
もう少し真面目にハンガリーの政治、歴史、文化について呟こうと思ったのに、気づけば小さな気づきや食べた美味しいものなど、ジャンルレスにゆるーく呟くアカウントになっていました…
せっかくなので9,999tweet目(と10,000tweet目)はちょっと特別な内容にしたい!と思い、これまでつぶやいてきた有象無象の9,998tweetのうち、未だに自分でもおお!と思う発見をまとめてみました。
ハンガリー語を知らない人も、ハンガリー語に詳しい人も楽しめる…といいな。上からハンガリー語知らない人でもわかる内容をまとめています。(下に行くほどマニアック)
ハンガリー語源編
トマト🍅
ハンガリー語で"楽園"と"トマト"はどちらも"paradicsom"。なぜトマトが楽園?と思っていたら、欧州にトマトが持ち込まれた当時、見た目の美しさと味からドイツ語では"Paradeisapfel"(楽園のりんご)と呼ばれ、そこから来ているようだ、とのこと。長年の謎が解けた🍅https://t.co/RSp4Df93F9
— Piroska🇭🇺 (@noicska) November 2, 2020
じゃがいも🥔
#ハンガリー語 の語源で思い出した、ジャガイモの話。ハンガリー語でジャガイモを意味すburgonyaは、ハンガリー人の多くはフランスのブルゴーニュ(!)が由来の単語だと思っているそう。本当はハンガリー南部、クロアチア国境に近いバラニャ県の方言が由来なんだとか。https://t.co/MTH2DkqlO0
— Piroska🇭🇺 (@noicska) June 22, 2019
チーズ🧀
#ハンガリー語 でチーズはsajt、新聞はsajtó。全然違う単語だけど、語源は一緒。元々sajtには「プレスする」という意味があり、発酵した乳を圧搾して作るのがチーズで、紙に活版を押し付けて作るのが新聞。#ハンガリー語トリビア
— Piroska🇭🇺 (@noicska) April 26, 2019
モルモット🐹
モルモットがハンガリー語ではなぜ"Tengerimalac(直訳:海の子豚)"と言うのかを何回か調べている気がする…
— Piroska🇭🇺 (@noicska) May 9, 2020
ドイツ語のMeerschweinchenの直訳で、これ自体は南米から船に乗って海を渡ってやって来たから、という説が有力らしい。https://t.co/S8QwJmSX8V
各国語でのモルモットが興味深い。もたらされた国の名前が付くことが多い(全て直訳)
— Piroska🇭🇺 (@noicska) May 9, 2020
インドのウサギ…🇪🇸
インドの子豚…🇫🇷🇮🇹🇵🇹🇬🇷
スペインのウサギ…🇬🇧(昔の言い方)
スペインのネズミ…西フラマン語
オランダのネズミ…🇮🇩🇲🇾
ギニアの子豚…🇬🇧🇷🇴
海の子豚…🇩🇪🇷🇺🇧🇬🇵🇱🇪🇪🇱🇻🇱🇹🇭🇺
海…🇨🇿🇸🇰🇫🇮
曜日
何となく思い立ってハンガリーの曜日の語源を調べました。
— Piroska🇭🇺 (@noicska) May 17, 2020
結果:意外とスラブ語から借用が多い。#ハンガリー語 pic.twitter.com/DiklL5K0gU
意外な共通点編
最近ではバンザイの発見が一番テンションあがりました。
バンザイ🙌
ええっ、ハンガリー語でBanzáj(バンザイ)って「どんちゃん騒ぎ」のことを指すの?
— Piroska🇭🇺 (@noicska) January 23, 2022
外来語辞典で調べたら日本由来だし…英語にはない意味はどこで生まれたのだろう。。
Tótfalusi István編、Tinta könyvkiadó、”IDEGENSZÓ-TÁR”より pic.twitter.com/6Io5w9YehI
"Banzáj"は日露戦争の頃にはハンガリー語に定着したそうで(下記URL)、その際に「祝いの場で発する言葉」→「お祝いそのもの」と意味を取り違え、転じてどんちゃん騒ぎという意味になったのでは、とのこと。知り合いが教えてくれた。
— Piroska🇭🇺 (@noicska) January 23, 2022
まさか日露戦争から来ていたとは…!https://t.co/BLDcsZ0n8v https://t.co/enava7JAcQ
クリボー
今日、クリボーの英語名がGoombaで、ハンガリー語できのこを意味する"Gomba"に非常に近いことに気づいて、名前の由来を調べたけど、偶然の一致で、ハンガリー語は関係ないらしい。 pic.twitter.com/xuQsZPb8FL
— Piroska🇭🇺 (@noicska) May 16, 2020
ゼムクリップ📎
クリップ📎はなんでハンガリー語でgemkapocsというの?という話。
— Piroska🇭🇺 (@noicska) November 7, 2020
元々🇬🇧のGem manufacturing社が販売していたのをハンガリーの別会社が製造した際に、GEMの名前をそのまま使ったかららしい。(スウェーデンでもgemと呼ばれている。)
ゼムクリップもここからきてたのか。https://t.co/Tr5sh2ibc3
アイヌ語
アイヌ語にも共通点発見!
アイヌ語で湖ってト(トー)って言うんだ。
— Piroska🇭🇺 (@noicska) November 18, 2022
なんか感動。ハンガリー語と一緒じゃん。。 pic.twitter.com/vzh0ZfCIGR
ほほーんなハンガリー語編
なるほど…と思ったものたち。
ハンガリー語で苺は厳密にはSzamócaで、Eperは桑の実(faeper)を指すことをこの前教えてもらった。
— Piroska🇭🇺 (@noicska) March 21, 2020
庭師たちが苺を"szamóca"と呼ぶ一方で、方言で"földi eper"と言われ、いつの間にか"földi"が落ちて、"eper"だけで呼ばれることが一般的になったそう。https://t.co/nl5gBzBhJR pic.twitter.com/m5eWDvmsGI
昨日沢山のイクラをいただくイベントに参加しました🤤
— Piroska🇭🇺 (@noicska) October 6, 2019
ロシア語と同じくハンガリー語でもイクラはイクラ(ikra、魚卵全てを指す)。
面白いのは転じてつぶつぶになることをikrásodik(イクラ化する)と言うこと。例えばハチミツが結晶化することも「イクラ化する」と表現する。 pic.twitter.com/2GM1gVDQep
国名表記から”ヴ”が無くなるというNHKの記事を読んで、バ行(b)とヴァ行(v)はそもそも発声方法違うじゃん…って考えていたら、日本以外でもbとvの交替はあるらしい。
— Piroska🇭🇺 (@noicska) March 20, 2019
例えばハンガリーに国境を接するスロベニア東部のPrekmurje方言では”Veszprém”が”Beszprém”になったとか。
ハンガリー語文法編
ちょっとマニアックだけど興味深かった話。
面白い論文。ハンガリーの動詞接頭辞は10世紀にはあって、ラテン語、スラブ諸語、ドイツ語の順に影響を受けた。近年の意味的なバリエーションの増加は諸外国語の影響というよりハンガリー語内の変容だという。http://t.co/1EFzrbv4aU
— Piroska🇭🇺 (@noicska) February 6, 2015
ハンガリー語で英語のbe動詞にあたる"van"は三人称の時だけ、否定の"nem"がつくと、nincs/nincsenekという表現になり、"nem van"とはならない。でも、「そんなにない」と表現する時は"nem nagyon van"とnemとvanが共存するんだよね。今日ふと気づいた。文法的に正しいのかそれとも慣用表現か気になる…
— Piroska🇭🇺 (@noicska) August 5, 2022
おわりに
いろんなことを気まぐれに呟くので過去の呟きから探すのに苦労しました…もしかしたらもう少し出てくるかも。
個人的にはトマトの話とバンザイの話がここ最近のお気に入りです。