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ゲーム企画の作り方の誤解①

「僕の作った企画を見てもらっていいですか?」

よくゲーム系の専門学校生やゲーム業界を志望する大学生などからこういった相談をいただいて、ゲーム企画書を拝見させていただくことが多々あります。(もちろん弊社内の若手から言われることもありますよ)

中にはこんな声もあります。

「ゲーム会社って企画を買い取ってもらえないんですか?」

「凄く良いアイデアが次々に思い浮かんでて全部それをノートに描き貯めてるんですが、これって誰かが買ってくれたりしないんですかね」

これは学生さんに限らず一般の方から弊社のWEBサイトの問い合わせフォームなどにも定期的に投稿されるタイプの質問です。

せっかくなので順にお答えしていこうと思います。

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僕の作った企画を見てもらっていいですか?

学生さんが自分なりに作り上げた力作の企画書で凄く思い入れがあることは書面からも伝わってくるのですが、だいたい私が目にしてきた多くの企画書は全て(言ってしまうと)独りよがりな作品が多いです。

学生さんが作りがちなゲーム企画例
『魔法の筆で色を失った世界に彩を取り戻すアクションゲーム』
『笛で羊たちを導いてゴールを目指すゲーム』
『1Pと2Pで協力しながらギミックを操作してゴールに向かうゲーム』
『敵の魔法を鏡で反射させて倒すアクションパズルゲーム』

それっぽい内容にはなってはいるのですが根本的に「なんでこれを遊ばなきゃいけないの?」と思ってしまうものが非常に多いです。

自分の頭の中で考えて「こんなのあったらいいな~」というアイデアを形にしてそれを書面化する能力や技術自体は評価しますが、そもそも「面白そう!」と感じる前に「なぜこれを遊ばなきゃいけないんですか?」と思ってしまうものが多いということです。

だから毎度私はこんな質問をします。

「あの、これ、いったい誰が遊ぶんですか?遊びたい&欲しいと思ってくれるお客様ってどんな方なのでしょう?」

そうするとほとんどの学生さんが「え?いや、そうですね、誰でしょう?わかりません、けど、僕はこういうのが作りたいんです」とおっしゃるので、「それならこの作品のお客様はアナタだけですね」と伝えるようにしています。

随分と厳しい意見のように見えるかもしれませんが、実はまず最初にこの部分の『誤解』を解くことから始めなければならないと私はいつも思っています。

世の中のゲーム業界志望者の多くが『自分の考えたアイデアを形にして企画を作りたい!』と思われています。

それ自体を否定はしませんし、そういった想いを抱いて勉強していくことは正しくもあり頼もしさも感じます。

しかし、それだけだと不十分と言わざるを得ません。

いえ、不十分というよりも順序が『逆』という感じです。

『企画』とは何でしょう?

『企画書』とは何か?

『企画』とは“売れて儲かる商品を定義化する”ことであり、『企画書』とはそれらを言語化した書類のことです。

要するに『作って売って儲かる企画』こそが『企画』なのです。

売れそうにない・儲からない・誰が買うのかわからない、こういった印象の物は全てまるで意味の無い商品企画ということになります。

そりゃそうです。ゲーム業界はゲームソフトの企画製造販売を行うことでビジネスをやっているのですから。

売れるかどうかわからないものには誰も投資しません。

「それを学生に求めるのは酷では?」という意見も聞こえてきそうですが、学生だからこそソノ呪縛から解き放たれた気づいた人間から順番に評価されていくと思ってもらった方がいいです。

だってほとんどの学生さんが実際の話として『出来ていないこと』なんですから、それが『出来る』ようになったら必然的に評価されます。

企画を作る時に一番に考えなければならないのは『お客様の顔』ということです。

『作ること』と『売ること』、両方を考えなくちゃあならないってとこがゲームクリエイターの辛いとこですが、その二つがあって初めて企画となるワケです。

絶対に『売ること』から目を背けてはいけません。

売れそうな企画を作りましょう!

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ゲーム会社は企画を買い取ってくれない?

先に結論から述べておきますと『絶対に買い取らない』という答えになります。

正直『取り付く島が無い』レベルだと思っていただいて良いと思います。

なぜならば『アイデア自体に価値は無い(ゼロ円)』からです。

先ほども述べたように企画とは『作って売れる商品』のことです。

そしてゲーム業界のビジネスはこの『作る』という行為こそに金銭が発生するようになっています。

もっと言うと『企画』はあっても『作る力』が無くて困っている企業だらけだと思っていただいて結構です。

だからゲーム業界は仕事を発注して『作ってもらうというビジネス』で出来ているのです。

どんなに素晴らしいアイデアであっても作ることが出来なければ商品になり得ませんからね。

まさに『絵に描いた餅』ってやつです。

正直、私の体感から言ってもゲーム業界はアイデアと企画と仕事に溢れている状態なのに『作れる人が足りない』という状態が常といった感じです。

なので『新しいアイデア』は間に合っている状態です。

ぜひ『作れるチカラ』を身につけてそれを売り込んでください。

色んな企業が飛びつきますよ!

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さて、ここからはもう少し実践向けというか、アナタが実際のゲームメーカーに勤めたと仮定して『どんな企画が求められるのか?』ということについて解説していきたいと思います。

具体的なメーカー名は伏せますが(たぶん速攻でバレる)かなり見覚えのあるタイトルの話をしますので、あくまで勉強のつもりで読んでくださいね。(もちろん内容に関しては他言無用でお願いします)

『売れそうな企画』をどうやって作るのか?

そしてそれらの企画はどのように求められるのか?判断されるのか?

それでは張り切っていきましょう!

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ゲーム企画の作り方の誤解①(実践編)

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