週刊少年松山洋_タイトル_調整

第12号『おめえ、誰だよ!?』が口癖の男

その男と出会ったのはもう20年くらい前。

まあ、年齢も同じ歳でゲーム業界に入ったのもほぼ同じタイミングなので。

ずっとなんとなく意識してました。

ちなみに私は今、47歳。

1970年生まれ。

ヒントを出しておくと、ゲーム業界には私と同じ年のクリエイターが実に多い。

知ってる限りで羅列すると。

桜井政博(『星のカービィ』『大乱闘スマッシュブラザーズ』)

竹内潤(『ロストプラネット』『バイオハザード7』)

神谷英樹(『大神』『ベヨネッタ』『デビルメイクライ』)

野村哲也(『キングダムハーツ』『ファイナルファンタジー7』)

齋藤陽介(『ドラゴンクエスト10』『ドラゴンクエスト11』)

ヨコオタロウ(『ニーアオートマタ』『ドラッグオンドラグーン』)

外山圭一郎(『SIREN』『GRAVITY DAZE』)

上田文人(『人喰いの大鷲トリコ』『ワンダと巨像』『ICO』)

飯野賢治(『Dの食卓』『エネミーゼロ』)*故人

遠藤琢磨(『天誅』『侍道』『勇者のくせになまいきだ』)

南治一徳(『どこでもいっしょ』『週刊トロ・ステーション』)

実にそうそうたる顔ぶれですね。

1983年にファミコンが発売された時にちょうど中学生

最も多感な時期にゲームソフトに触れて覚醒した最初の世代?なのではないかな、と私は思っています。

で、この中の一人の男の話なのですが。

日本を代表するゲームクリエイターの一人であるのは間違いない。

そんな彼とのエピソード。

何度か打ち合わせしたり食事をしたりお酒を飲んだりしている中で、やっぱり雑談することが多いのですが、ある時こんな話になりました。

“どうしてもこの仕事やってると、ほら、いっぱいプロモーションもやらなきゃいけないし、ありがたいことにインタビューなんかも日本だけじゃなくて外国でも受けることあるじゃん、けど、外国のインタビューって通訳が入るから、実際にしゃべったこととニュアンスが違う形で掲載されてなんか炎上することあるじゃん、あれっていつもどうやって、こう、調整というか管理とかってやってんの?”

“俺の場合は会社にそういう担当がいて、ニュアンスが間違ってないか全部チェックさせてるね。で、変なニュアンスになってたら絶対に修正させる”

“やっぱ、ブランド戦略きっちりしてんなあ、俺はそこまでやってないなあ”

“インタビューも松山さんみたいになんでも受けたりしないからね”

“受けるインタビューを絞ってるの?”

“もちろん絞ってるよ”

“まじかー、すげえな、徹底してるなあ”

“過去にもなんか勘違いしてる変な奴いてさ、すげえ上から目線でインタビューしてくんの”

“あー、まー、そういう人もいるっちゃいるか、けど、適当に流すでしょ”

“いや、俺それができないんだよね”

“??どうすんの?そーゆーとき”

“『おめえ、誰だよ!?』って言ってインタビュー終了”

“まじで!?一刀両断やん!?”

“いるからね、そういう奴。”

この時は“メンタル強いなあ、さすがだなあ”って思ったものですが、どうやらこの『おめえ、誰だよ!?』は口癖のようで。

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