神に会ったら言っとけ!放っとけってな!
最初に『ベルセルク』を読んだのは読切の時でした。当時の私は大学生で、同期や先輩たちと「とんでもなくヤバイ漫画が始まった」と語り合っていたのがつい先日のように思い出されます。
それからヤングアニマル(旧アニマルハウス)で本格的に連載が始まってからも毎号購入して夢中になって読み続けていました。
『黒い剣士編』から始まり、やがて過去編にあたる『黄金時代編』の中盤で鷹の団を離れたガッツの喪失感によりおかしくなってしまったグリフィスが牢獄に囚われて、数年にわたる拷問を受けるシーンを読んで衝撃を受けました。
「あのグリフィスが……」
その号のヤングアニマル本誌を読んだ時の私はコンクリートメーカーの営業マンでしたが、コンビニで買ったヤングアニマルを握りつぶして震えて、その日の夜は熱を出して寝込んでしまいました。
私にとっての『ベルセルク』という作品はそれぐらい自分の心のど真ん中に位置付けられていた作品でした。
ここ数年もずっと定期購読しているヤングアニマル本誌で『ベルセルク』が休載されている時も「どうか心泰やかに健康であって欲しい」と願いつつ、最新話が掲載されると「今回も情報密度が高すぎる、もう少し隙間があるほうが読みやすいのにだいぶ無理して詰め込まれてるな」と勝手な読者視点で心配するような日々でした。
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先日の三浦建太郎先生の訃報を知った時は「うぇっ!?」と声に出してしまい、同時に全身の力が抜け落ちて自分自身の魂の一部が切り離されてしまったような感覚に陥りました。
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